シニア向けサイトのユーザビリティ

最近、シニア向けサイトのユーザビリティに関連したネタが多いみたいです。

2007年問題も近いこともあってシニア(定年退職が近い人たち)にターゲットを絞ったサービスを考えていくのは、ごく普通な流れだと思います。シニア向けサイトのユーザビリティについて考えている人には参考になるかもしれません。

おおむね納得できるんですが、違和感があるのがパスワードの部分です。セキュリティリスクを完全に無視しているところが非常に気持ちが悪いのです。利便性とセキュリティを両立させることはできないのは、分かるのですが、もっといい方法がありそうな気がします。

ここでもパスワードについて書かれていますね。


んで、ふと思ったんだけど、なんでIDやパスワードは半角英数なんだろうか。パスワードに日本語が使えてもいいのに。「ユーザIDとパスワードを入力して、ログインボタンを押してください」と書くよりも、「お名前と合言葉を入力して、開始ボタンを押してください」のほうが分かりやすいかもね。

「お名前と合言葉を入力して、開始ボタンを押してください」の方がシニア層にとっては分かり易いかもしれないという点には同意できるのですが、HTMLタグで実際に記述すると以下のような感じになっちゃうんですよね。

<form>
  お名前:<input type="text" name="name" value="" />
  合言葉:<input type="text" name="word" value="" />
  <input type="submit" name="start" vaue="開始" />
</form>

そう、合言葉に日本語が入ってくるので、少なくとも入力した文字が何に変換されたか分かる必要があるので、inputタグのtype属性はpasswordでなく、textになっちゃう。それってパスワード(合言葉)の意味がなくて、セキュリティが低下しているって感覚なんですよね。

例えば、携帯におけるパスワードの入力はとても分かり易いです。入力した文字が1文字だけが、そのままの状態で表示されるので、確認しながら入力できる。ただしDoCoMoの場合は全て*(アスタリスク)で非表示になるので、全携帯キャリア、全端末が対応しているわけではないです。

正直なところ、シニア層とそれ以外の層で同じサービスを提供するのは難しいのではないかと思います。シニア層向けのサービスがセキュリティより利便性に重きを置いてしまうとそれ以外の層も同じセキュリティレベルになってしまうのは問題あるかなと思います。個人情報を入力しない、もしくはプライベートな情報を入力させないサービスであれば、別によいのかもしれませんが、もうそれだけで済むサービスは皆無に近いので難しいでしょうね。

そういう風に考えていくと、今後はサービスを提供するターゲット層ごとのサービスがどんどん増えていくんでしょうね。例えば、シニア層、ヤング層(〜高校生)、それ以外の層といった感じで分けた上でサービスを提供することになるんでしょう。

ところで、実際にシニア層でログインが必要なサービスを利用する人はどの程度いるんでしょうか?そして、そのうちパスワードに相当するものが日本語でないと理解できないって人はどの程度いるんでしょうか?ウェブ上に調査結果がありそうな気もするのですが、誰か知っていたら教えて下さい。