GOSICKⅤ ベルゼブブの頭蓋
GOSICK(5) ―ゴシック・ベルゼブブの頭蓋― (富士見ミステリー文庫)
- 作者: 桜庭一樹,武田日向
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/12/10
- メディア: 文庫
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夏の終わり、山間に位置する聖マルグリット学園を少し早い秋の訪れを感じさせる、涼しい風が吹き抜ける。それは、ある少女の不在を皆に告げているようでもあった―。学園から突如いなくなった金色の妖精・ヴィクトリカ―リトアニアに存在する〈ベルゼブブの頭蓋〉と呼ばれる修道院に軟禁され、生命の危機に瀕していると聞いた、東洋からの留学生・久城一弥は、自らヴィクトリカを迎えに行くことを申し出る。大きな力を持ちながらも、生きることに苦しんでいる小さな少女を助けるために。豪華大陸横断列車〈オールド・マスカレード〉で知り合った、奇妙な乗客たち。そして、ファンタスマゴリアと呼ばれる謎の夜会で巻き起こる殺人事件。徐々に大戦とそしてその裏側で進行する謎が明らかに。果たして、一弥はヴィクトリカを無事助け出すことができるのか?ゴシック・ミステリー第五弾。
二人の絆が深まっていくと共に過去の謎も明らかにされてきています。この巻ではブライアン・ロスコーらと国家の暗部のかかわりが大きなポイント。キャラクターとしては九条が男らしくなっているのが中々良いです。ヴィクトリカには相変わらず弱いですが。ヴィクトリカを支え続けられるか。
ミステリーは相変わらず物語の添え物程度でネタがすぐに割れますが、物語の主題ではないのであまり問題ではないかな。二人を囲む情勢は暗くて、二巻の占い師の予言のとおりになるとしてもこの二人の未来が明るくあってほしい。
桜庭で検索を掛けたら、二月に他の作家と共に角川から短編集が出るみたいですね。青春小説作家として知名度が上がったのは良かったです。しかし仕事をこなしすぎて大変なことにならないかちょっと心配。