眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

「ピープロ特撮秘宝」 第4回 「怪傑ライオン丸」

第1回「マグマ大使」
第2回「電人ザボーガー」
第3回「スペクトルマン」

愉しみにみていた「ピープロ特撮秘宝」も今回が最終回。いつの日か、サンテレビが全話放送してくれるときを願おう。ま、サンテレビでなくてもいいけど。願っていれば、いつか叶う。気楽に考えると、色んなことが軽くなっていいなあ。

獅子丸と沙織は、小助にとっては兄と姉…みたいなもののように思っていたが、若い父と母のようにも見えた。特に沙織の「小助ちゃん」という呼びかけ方は、姉に見えない。沙織は16才という設定らしいが、演じる九条亜希子は、当時22、3歳なので、素の彼女が出てしまっているのかもしれない。ミニスカート風な衣装ゆえに、やたらむちむちした太股やパンチラも露出するが、小娘ではなくて、大人の女性の色気の方が強いし…。あるいは第1話でまだなじんでいなかったか。獅子丸の潮哲也と、これがきっかけで結婚されたんですね。知りませなんだ。

その潮哲也は、撮影中に骨折もしており、なかなかハードな現場だったとうかがい知れるのだが、第1話の前半で既に目を疑うようなショットがある。獅子丸が、土手…というかほとんど崖のようなところを、上から下りてくる場面があるのだが、多少の傾斜はあるものの、ほぼ垂直のようなもの。上から見たら、おそらく90度にしか見えないだろう。ここを下りるのだが、どうみても落ちているという方が正確。高さとしては、5、6メートルくらいだろうか。滑り下りようとしたら、滑り落ちた、という感じ。怖かったんじゃないかなあ。ちょっと変な体勢で着地したら、それこそ骨折していてもおかしくない。他にも、小屋が襲われるところでは、小助がさっと身を翻すと、後ろに火の玉が着火するというヒヤリとさせられるカットや、崖の上での立ち回り、斜面を駆け降りながらの殺陣など、かなり過酷な要求をされている。俳優本人にそこまでやらせるか、と。昔は、俳優さんはよく怪我していたな、と思う。安全管理もずさんだったろうし、今よりも命の値段も安かったとも言えるのかも。

テンポも良くて、アクションも派手で、第1話としては申し分のない内容。ヒカリ丸の特撮も美しい(獅子丸の眼に、ヒカリ丸が映り込むカットも素晴らしい)。これは第2話もみたくなるな。

ピープロで有名な作品は、他に「風雲ライオン丸」「鉄人タイガーセブン」などがあるが、どうせならこれらも放送してもらいたかったな。ブルーレイ販促のための企画番組だったとはいえ、久しぶりに懐かしい作品をみられて楽しかった。第2弾も期待しよう。