ツクツクボウシが鳴いていた

 

一昨日の朝、ツクツクボウシが鳴いていた。
西川のりお師匠じゃおまへんで。
確か、夏の終わり頃に鳴くはず。
狂い鳴きサンダーロードか。

『競争社会の歩き方』大竹文雄著を読んだ。
「競争社会」と聞くと、どうも強者生存、
良いものだけが残るといったエセダーウィニズム的に考えられがち。
作者は言う。

 

「競争のおかげで私たちは自分の長所を見つけることができる。
私たちは、下手に自分探しをするよりは、競争にさらされたほうが、
自分の長所を知って創意工夫ができるようになるはずだ」


独占やカルテルなどで既得権益を手の中におさめていると
不利益しかもたらされない。
もちろん、競争がフェアってことだけど。

平等主義の誤用・誤解の代表的なものが
学芸会で全員主役や運動会の徒競走で着順を決めないことだ。
それに対して作者は言う。

 

「反競争主義的教育で協力する心をもたらそうと考えた教育が、
能力が同じという思想となって子どもたちに伝わると、
能力が同じなのだから、所得が低い人は怠けているからだという
発想を植えつけることにつながった可能性がある。―一部略―
競争と助け合いの両方が大切だという価値観をうまく伝えていく必要がある」

 

なんだか真面目な本と思われるかもしれないので
やわらかいところも紹介。
ご存じくまモンがなぜ人気ゆるキャラになったかを説明している。
「使用料を無料にした」
ただし「熊本県の関連商品や宣伝にしか使えない」。
そこには「現状維持バイアス」が働いて
「一度利用すると継続して利用するようになる」。
多岐に及ぶ具体例が最後まで読むことを飽きさせない。

 

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