偽随筆 ・ 11月のゴキブリ君



















大沢誉志幸 / そして僕は途方に暮れる】


やっぱり80年代の音楽ってアジがありますよね。全体を通したリズム体が心地いいです。
「ひとつ残らず君を 悲しませないものを 君の世界の全てにすればいい そしてぼくは途方に暮れる」
う〜ん・・・、アイロニーがありますね (*´Д`)

























改めましてこんにちは、ソフィアなのです。
もうすっかり晩秋なのですが暖かです。。。エルニーニョ現象の影響で今年は暖冬とか言われていますが、夏が暑いとその冬は寒くなるとも言われてて、どうなるのかわかんないですね。
そんな暖かな秋のある日、弟がゴキブリ君を踏み潰しました、裸足で・・・。


「彼」(彼女?)を最初に見かけたのは夏の最中だったと思います。片足がなくって、動きもおそくて、そもそもトイレ付近でしか目撃しませんでした。キッチンで見かけたら衛生上の問題で駆除しますよ、洗剤とかかけて。殺虫剤は断末魔の苦しみで暴れて、そこらじゅうを駆けまわるからヤなんです。
ウチはわたしとお母さんはクモが大嫌いで、何年かに一回くらいアシダカグモさんが出たりすると大騒ぎして、お父さんや弟に助けを求めて掃除機で吸ってもらっていますが、ゴキブリ君に関しては甘めなんです。
「害」としては、やぱり衛生上ゴキブリ君の方がタチが悪くて、そんなゴキブリ君を餌にするアシダカグモさんは益虫と言う方もいますが、あのカタチがダメなんです (x_x)


そんなウチで、トイレ付近にしか出没しない「彼」は、見かけてても放置していました。足がなくってかわいそうだという気持ちもありましたが。
見かけても「彼」はほとんど動かず、たまにのそのそと数センチ移動する、そんな感じで家族の間では暗黙のうちにペット化していたのかもしれません。だって、全然怖くないんだもん。
コープランドさんに言わせたら「ありえん!」と言います。ゴキブリ君は見かけようと見かけまいと、ホイホイを置いているんです。それが普通なんでしょうね・・・。
一度ある時なんて、トイレに座った時に「彼」がいたりしましたが、身動きがとれないとか以前に、「あー、なんとか生きているんだなぁ」とお気楽なことを考えていたくらいです。
これがアシダカグモさんだったら、悲鳴をあげておしっこも止まって、すぐにトイレから出てしまっていたことでしょう。
それくらいにペット化していました。


その夜、弟がお風呂に入ろうとしたら、暗闇でなんか踏んだ感触があって、廊下の明かりをつけたらそのゴキブリ君を踏み殺してピクピクさせてしまっていたそうです。
なんて言うんですかね、「何か」あった時の空気ってなんか感じるものじゃないですか。例えば、教室のざわめきの中でも、何か感じてそっちを見たら誰か泣いていて他のコが慰めていたりとか。そんなに騒いでいるんじゃないのに、空気でわかるものなんですよね、そういうのって。
そんな感じで、わたしはその時自分の部屋にいましたが、家族の話し声で「何か」があったと空気を感じて下に降りたらそういうことになっていて、お父さんやお母さんもいました。
なんか言葉少なく、お父さんが弟に「足、洗ってきなさい」なんて言っていたくらいで。
不幸な事故という感じでした。


その後、お風呂から上がった弟がいきなりわたしの部屋に入ってきて「・・・足の感触と踏んだ時の音が消えねーよ」なんて言いながら、落ち込んだような感じで居座ってしまいました。
あのコはノックとかしないでいきなり入ってくるんですよ、もー。着替えとかしていたらお互い気まずいはずなのに。・・・カギとかかけないわたしも悪いんですけどね (^_^)


わたしが思ったのは、「彼」が怖くなかったのはその動きにあったと思うんですよね。
アシダカグモさんなんてすごく早いじゃないですか、ゴキブリ君を捕獲するくらいなんだから。
ゴキブリ君も早く走り回られたり飛ばれたりされたらやっぱり怖いです。素早く動くモノは怖い、コレですね。かわいくないです。
あのゴキブリ君もわたしたちを怖がって逃げるような感じではなかった気がするんですよね、なんか基本的にじっとしていて、触覚だけを動かしている感じで。
死んでしまったあの時も、家族はあまりしゃべらず、葬送みたいな感じで処理していたと思うんです、害虫なのに。


コープランドさん&千明ちゃんは「オマエんちはおかしい!」といいますが・・・ (^ω^;)
だって、カブトムシとゴキブリ君にどれだけの差があるっていうの?角があるかとかそれくらいでしょう?大きな違いなんて。
やっぱり、動きにあると思います。カブトムシがものすごく速く動く虫だったら嫌われていたに違いないって思いますね、わたしは。