#121 芸術作品のたのしみかた

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芸術作品に対する関わりかた楽しみかたが、よくわからなくなってしまった。
「この人は広島うまれで耳がきこえなくて(ウソ)」ほど極端でなくても、人の名をつけて世に出る作品は、それぞれ固有の物語を背負っている。
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先日いなかで目にしたのは、「今年から、市民全員の努力目標が『クリエイティブシティ』に決定した。ついては、地元財界の協力のもと、国内外のアーティストを呼んで、ジャズとクラシックのコンサートとワークショップを開催することになった」という話。
そこには「東京生まれ。5歳からヤマハに通って、作曲コンテストで当選、ニューヨークで研鑽を積み、日本という己のルーツをたどって、尺八とピアノを融合したジャズを。。」とか、「大学でサックスを始め、地元で外科医をしながら仕事の合間にジャズを。。」とか、そんな話が山ほど載っていた。。
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こういう物語に意味を感じられない。「それなら物語なんか関係なくいい楽曲、いい音をさがしたらどうだ?」と言い出すと、鈴虫や雀の鳴き声のほうがいいなあと思う。全部ではなくても、ほとんどの音楽に比べて。では、人の作った音楽を楽しめる可能性がどこにあるかというと、もしかしたら、構造分析かも。コード進行がこうなっていて、ここに笛の音がはいって、とか。