新時代のソーサリアンを提案する

30周年を越えたソーサリアンの夢と妄想を語り続ける

脱出(ストーリー前半)

SORCERIAN for iOSシナリオコンテスト ガッツリ投稿 応募作品の第2作目です。2012/02/24投稿。

Nextシナリオ 目次:[id:sorcerian:20120801]
ソーサリアンNext案 目次:[id:sorcerian:20120605]

脱出(ストーリー前半)

[1]ローデシア辺境地帯からスタートする。

 スタート地点には荒れ果てた教会があるが、中に入っても、この時点では誰もいない。

[2]山岳部/地下ダンジョン/砦への分岐点に来ると、戦士らしき男が立っている(マップ番号 <1>)。

戦士「こんな寂れた辺境に、旅人とは珍しい。どこへ行く?」

解説「男の胸には、騎士団の紋章もない。ローデシアの兵士ではないのか。
   油断はできないが、それとなく魔導士の行方を訊いてみよう」

ソーサリアン「我われは、見ての通りの傭兵稼業。
       ローデシアに雇ってもらおうと流れてきたんだが、
       軍の駐留場所を知らないだろうか」

解説「男は、低く笑った」

戦士「…さて。
   ローデシアの守備部隊は、森の奥の砦に駐留しているはずだが。
   もっとも、先日のザール戦役で魔導士どもが囚われたらしいしな。
   多少は分散しているかもしれぬ」

ソーサリアン「…魔導士?あぁ、あのザールの守護神とかいう。
       一箇所に囚われているのではないのか」

戦士「魔導士が3人集まると、ろくなことがないからな。
   それぞれ東の山頂、地下ダンジョン、砦に分けて
   捕えられているそうだぞ」

ソーサリアン「(それはまた…面倒だな)」

戦士「ん?なにか言ったか?」

ソーサリアン「いや、なんでもない。
       そうだな、それではまずは砦に行ってみよう。
       引き留めてしまってすまなかったな」

戦士「いや、問題ないさ。気を付けていけよ」

 戦士はそのあと姿を消してしまう。

[3]その後、砦/地下ダンジョンに進むと、以下のメッセージがでて先には進めない。

解説「入り口は、番兵が油断なく目を光らせているようだ。
   倒せないこともないが、他の兵たちが出てくると厄介だ。
   強行突破は最後の手段だろう」

 よって、この時点では山岳地帯への道しか進めない。

[4]山岳地帯に入ると分岐点はあるが、現時点では、以下のメッセージが出て先には進めない。

解説「まずは、山頂まで行ってみよう。探索はそれからだ」

 道なりに山頂方向へ歩いていくと、山頂でひとりめの魔導士ザムルを見つける(マップ番号 <2>)。

ソーサリアン「…あなたが、ザールの魔導士どのですか?」

ザムル「あ?
    あぁあぁ、いかにも、儂はザールの魔導士ザムルじゃ。
    で、ええと、お主らは…あぁ…ん?」

ソーサリアン「ペンタウァ王から派遣されてきたソーサリアンです。
       あなたがたを救けに来ました。
       それにしても、てっきりどこか牢獄に囚われているのかと…
       どうして、このようなところに?
       なぜ早くここから逃げ出さないのです?」

ザムル「それが儂にもなんとものぅ…儂も努力をしているのだが、
    いくら歩き回っても、いつもどこか違うところに出てしまうでな。
    どうしても麓に降りられぬのだよ」

ソーサリアン「そんな馬鹿な…
       いいでしょう、では我われが麓まで案内しましょう」

 魔導士ザムルを仲間に加えて、山頂から下っていく。

[5]しばらく歩いていくと、ザムルがいなくなっている!

ソーサリアン「どこへいったんだ!?」

 山岳地帯の分岐点から森の奥を探すと、しばらくして森の奥でザムルを見つける(マップ番号 <3>)。

ソーサリアン「どうされたのです。こんなところで!?」
ザムル「いや、確かにお主らと一緒に歩いていたはずなのだが…」
ソーサリアン「おかしいな…
       導師は、もしかしたら方向感覚を狂わすような
       <迷いの呪い>にかかっているのかもしれない」

[6]その後、仲間に加えては、何度もザムルがいなくなり、そのたびにソーサリアンはザムルを探すことになる。

(a)発見場所:池の中でザムルが浮いたり沈んだりしている(マップ番号 <4>)。
 川の近くに来ると…

ザムル「た、たす…助けてくれ〜!」

解説「どうやら、ザムルが川の中でおぼれているようだ。
   近くに落ちている丸太を池に投げ込んで、導師を助けよう。
   投げ込んだ丸太は、
   <あいふぉん>を傾けることで左右に移動できるぞ」

ソーサリアン「…そぉれ!さあ、導師、捕まって!」

 ミニゲーム、スタート。池に投げ込まれた丸太は、iPhoneの左右傾き具合によって左右に移動できる。ザムルの浮き沈みにタイミングを合わせて、丸太を左右に移動させればよい。枝に導師が捕まると…

ザムル「あふ、あふ…うわぁ!」

 ザムルは丸太を離して、また沈んでしまう。
 それを2回繰り返した後、3回目、丸太にようやく魔導士がつかまると…

ソーサリアン「さあ、導師、こちらへ!」

解説「ザムルは助かった!」

 ザムルが再び仲間になる。

ソーサリアン「それにしても、どうしてこんなところに…?」

ザムル「うむ、なんとも気持ちよさげでのう…」

ソーサリアン「……」

(b)発見場所:元の山頂
 山の山頂方面に戻ろうとすると、森の出口に結界が張られた状態になっており、戻れない(マップ番号 <5>)。

解説「結界からは、時折、子鬼らしきものたちが顔をのぞかせている。
   どうやら森に棲む者たちに馬鹿にされているようだ。
   ちょっと懲らしめてやれば、結界も解けるかもしれない」

 以降、画面上に16個の穴(4×4)が空いた結界の拡大図が表示される。そこから顔を出す子鬼をモグラたたきの要領でたたいていく(タップする)。子鬼をタッチすると1点、可愛い顔の妖精をタッチしてしまうと-1点。合計50点以上を採れれば、結界は解ける。

子鬼「……!」

解説「結界を作っていた子鬼たちは散り散りになっていった。
   しばらくは戻ってこないだろう」

 その後、山頂に戻ると、ザムルを見つける(仲間に戻る)。

ソーサリアン「また、スタートからやり直しか…」

(c)発見場所:岩戸の中(マップ番号 <6>)

解説「壁になにか文字が書かれているようだ。
   <天は地に、地は天に、さすれば道は開かれる>」

 iPhoneのパネルを上下逆にすると、ダンジョン自体が上下ひっくり返る。
 天井近くにある洞窟に入れるようになり、奥でザムルを発見できる。

ソーサリアン「どうして…どうして、こんな場所に迷い込めるんだ!?」

ザムル「どうしてかのぅ…」

(d)発見場所:木の上(マップ番号 <7>)
 <紅玉の謎>のイメージ。木の上から落ちてこなければならないので見つけにくい。

ソーサリアン「もう…いい加減にしてください…」

ザムル「儂もそうしたいのじゃがのう…」

ソーサリアン「さあ、行きましょう…
       と、導師にはここから降りるのは無理か…ん?」

解説「さきほどの子鬼たちがまた近くに集まってきているようだ」

ザムル「…そういえば、この森には小さな鬼たちが多いようじゃのぅ…
    本来、悪意ある生き物でもない。
    鬼の棲みかに向かって呼びかければ、助けてくれるやもしれぬな」

 ここで、iPhone端末を持って北東(鬼門)の方角を向く(方位センサー)。

解説「鬼が現れると言われる方向を仰ぐと、鬼たちが次々と集まってくる」

 木の下まで階段のようなものを作ってくれる。

ソーサリアン「これはすごい。さっきは追っ払ったりして悪かったな」

子鬼「キキー!」

 導師を連れて、木を降りる。

[7]なんとかザムルを山の麓まで連れてくると、また先ほどの戦士に出会う(マップ番号 <1>)。

戦士「無事に、魔導士の一人を助けたようだな」

ソーサリアン「……!」

戦士「なに、心配するな。私は敵ではないよ。
   敵ならば、なにも真っ向から呼びとめたりせず、
   ローデシアの本隊に通報すればよい、そうは思わんか?」

ソーサリアン「……」

戦士「なんにせよ、まだ他にも二人の魔導士を救けねばならんのだろう。
   であれば、西の教会をとりあえずの隠れ家に利用すれば良い。
   あそこなら、短時間であれば、
   ローデシアの兵にも見つかりにくいだろう」

ソーサリアン「あんたの名は?」

戦士「俺か?俺はガウェイン。ガウェイン=ジェレントだ。
   まあ、覚えてもらう必要もないが。
   おぉ、そうだ。今の時間帯、地下牢獄の番兵は居眠り癖のある奴でな。
   うまくすれば、通り抜けられるかもしれんぞ」

ソーサリアン「……」

 その後、戦士はまたどこかへいなくなってしまう。

[8]西の教会に入ると、ザムルがパーティから外れる(マップ番号 <8>)。

ソーサリアン「老師、他の方々を連れてくるまで、
       ここで待っていてくださいね」

ザムル「おぅおぅ、大人しくしておるよ」

[9]地下への入り口まで来ると…、確かに入り口の番兵が居眠りをしている(マップ番号 <9>)。

解説「ガウェインが話していたように、
   番兵はトロリトロリと居眠りの最中だ。
   今なら脇をすり抜けられるかもしれない」

ソーサリアン「行くぞ!」

[10]地下ダンジョンに入っていき、下の階層に降りていく。

途中でローデシア兵の詰所があるので、そこでローデシア兵を全滅させると、<牢の鍵>を入手できる(マップ番号 <10>)。

[11]ダンジョンの最奥部で牢を開くと…(マップ番号 <11>)

ソーサリアン「導師…大丈夫ですか!?」

エルフィン「大事ない。時に腹が空いたのだが、なにか持っておらぬか」

ソーサリアン「え?あぁ…パンが、ありますが」

エルフィン「うむ、とりあえずは頂こうか。うむ、美味だ…
      キュルルルル。うむ、腹が空いて仕方がないのだが…」

ソーサリアン「なにか変だな?」

 しばらく歩いていくと…(マップ番号 <12>)

エルフィン「うむむ…腹が減ってどうにも動けぬ。
      そうだ、<プレーンオムレツ>を食したいぞ」

ソーサリアン「今度は、さしずめ<空腹の呪い>か…
       厄介だな。
       どんどん顔色も悪くなっているし、
       とにかく材料を調達しよう。
       それにしても、<コック>がいてよかったな。
       とりあえず調味料や小麦粉、パン粉、コメは手元にあるから、
       それ以外の食材だけを調達してくれば大丈夫だ」

 ここでエルフィンがパーティから外れ、食材探しが始まる。

[11]以降、それぞれの要求に応じて、食材をダンジョン内で調達する。

 以降、ダンジョン内のモンスターを斃すことで食材を得られるようになる
 (調達できる内容は「登場アイテム」と「モンスター」を参照)。
 無事に調達して、エルフィンのところまで戻ってくると…

解説「<**料理名**>を作りますか?」

のように訊かれるので、[はい]とすると、以下。

解説「<**材料名**>を<**料理名**>に加えますか?」

のように、現在持っている食材を入れるかを訊かれるので、[はい][いいえ]。
食材を入れ終ると…

ソーサリアン「さあ、ここで材料のかき混ぜ方が重要だ。
       かき混ぜ方を間違えると、味が台無しになってしまうんだ。
       混ぜ方はこうだ。きっちり3回混ぜるんだ」

 画面にmap.ppt P.11のように一筆書きの紋様が表示され、しばらくすると、空の円(鍋の表面)が表示される。

ソーサリアン「さあ、混ぜろ!」

 一定時間内に、先ほど表示された紋様を3回だけ指タッチで正しく描ければ成功!
 食材が正しく、かき混ぜ方もあっていると…

エルフィン「うむ、美味じゃ。満足したぞ」

 食材、またはかき混ぜ方が間違っている場合には…

エルフィン「なんだこの<**料理名**>は!こんなものが食えるか!!」

 食材の調達に3度間違えると…

解説「エルフィンは死んでいる。冒険に失敗した…」(Game Over)

 以下は、それぞれ要求される食べ物と、必要な食材。

  • プレーンオムレツ=卵
  • ハンバーグ=牛肉+玉ねぎ
  • 牛丼=卵+牛肉+玉ねぎ
  • コロッケ=卵+牛肉+玉ねぎ+ジャガイモ

※卵以外の食材は、モンスターを斃すことで入手できる。
 卵だけは、ペリュトンを眠らせた上で、その巣から入手する必要がある(マップ番号 <13>)。

解説「卵は巣にあるようだが、親鳥が次々と湧き出てくる。
   これではキリがない」

ソーサリアン「ペリュトンは笛の音を好むと訊く。
       うまくすれば聞き入っているうちに、
       卵を掠めることもできるかもしれないな…」

解説「<歌うたい>は、愛用の笛を取り出した。
   画面に表示された音符の動きに合わせて、笛を吹いてみよう。
   笛は<あいふぉん>を左右に傾けることで動かすことができるぞ」

 笛の仕組みについてはmap.ppt P.10を参照。音符に合わせてうまく吹けると…

解説「鳥たちは笛の音に聞き入っている。卵をとるならば今だ!」

 <卵>を入手できる。<卵>は最低でも3回入手する必要があるが、吹くべき曲はだんだん難しくなってくる(最低でも1〜3番の曲は必須)。

ソーサリアン「同じ曲では騙されないな…もっと工夫しないとダメだ」

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