atomic age

長岡科学技術大学大学院が来年の4月から「原子力システム安全工学」コースを開設するそうだ。募集人数20名!


大学生がこれからの人生を賭けて取り組むには、ちょっとリスキーな専攻分野だと思う。原子力関連の学科の学生さんは、たとえ東大でも就職は苦戦中らしいのに、原子力系の修士課程を作るというのは、どういう勝算があるんだろう?長岡科技大は国の技術政策と絡んでるので、その辺、業界の生存戦略というか、大人の事情があるのだろう。


すでに企業で(例えば電力会社とか)原子力関係の仕事をしている社会人なら、入学しようと思うかもしれない。福島原発も完全停止まであと30年ぐらいかかるらしいし、いま稼動中の原発だって、急に止めるわけにはいかないし*1、止めたとしても廃炉までは相当年月がかかるだろうから、原子力関連の技術者の仕事は当面なくなることはない。長い目でみると先細りな仕事かもしれないが、逆に熾烈な競争にさらされないから職業としては安定しているかも。ただし、定員は少ないから早い者勝ちかもしれない。


この分野は、跡を継ぐ人がいない伝統工芸みたくなっていくのかな。どうせなら最後の1人になるまで続けて、人間国宝を目指してほしい。

*1:電力不足になったり、電力料金アップになると、企業や雇用の国外流出が加速して、日本はじじばばと失業者の国になる?→ギリシャより酷そう。