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蒼国来栄吉よりご報告 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2013-03-26 蒼国来,勝訴後の記者会見(全文)

蒼国来勝訴後の記者会見(全文)

(2013年3月25日17:30より開かれました記者会見より)

※入場(拍手)

弁護団: 本日はご多用中のところお越しいただきありがとうございます。本日の判決についてご報告させていただきます(以下,前回のブログ「本日の判決について」のとおりご報告申し上げました)。
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蒼国来: 本日はお忙しいところ来ていただきありがとうございます。やっとこの長い2年間で,こういう結果がでましたが,それでもあの日のことは一時も忘れていませんし,一日も早く相撲に戻りたいので,これからもよろしくお願いします。

弁護団: それでは判決についてご質問がございましたらお願いいたします。
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記者: 判決をお聞きになった時のお気持ちは。
蒼国来: そうですね,うれしいですけど,やっぱり早く土俵に戻りたいなという気持ちになりました。

記者: 約2年間という長い裁判になりましたが,その間支えになったものは何ですか。
蒼国来: 当時は「やってない」以外の言葉しか言えることがなくて,それでも応援し続けてくれる皆さん,ファンの方のおかげで,本日ここまで来ることができたと思っています。ファンの方には本当に感謝しています。

記者: 今日の判決で,相撲協会の解雇処分のやり方に問題があったという認定が出ましたが,関取は相撲協会にあらためてどのようなことを言いたいですか。
蒼国来: 一度も私は,相撲が嫌いとか,協会が嫌いとか,そういうことは一切言ってませんし,ただ今回の調査をきちっとやってくださいとだけ言ってきました。これからは,こういう結果がでたので,早めに土俵に戻してもらいたいという気持ちでいっぱいです。

記者: 判決が勝訴になったポイントはどこにあったと思いますか。
弁護団: 私どもとしては,問題とされたいわゆる「故意による無気力相撲」の取組が,本当の真剣勝負の一番だったと言い続けてきたのが,やはり重要なポイントだったと思います。判決内容で,判決の理由として指摘されている点が2点ございます。1つは今申しました通り,問題となった取組について,これは故意による無気力相撲だったは認められないという判断がなされています。もう1つは,引退勧告がなされましたが,それに従わないことを理由として,協会の秩序を乱す行為だとして解雇,という手順が踏まれたのですが,それに対して,引退勧告に力士が従わないことをもって協会の秩序を乱す行為とは言えない,という意味でも解雇は無効だという判断が下されています。私どもは以上が裁判所が言いたい理由の主要な点だと思っております。

記者: 蒼国来関は,処分が出て,部屋を出てから,どのようなトレーニングをしてきましたか。
蒼国来: なかなか当時はトレーニングする気持ちではなかったのですが,知り合いに紹介してもらったラグビーのチームでトレーニングしたり,自分なりにやってきましたが,正直に言って,完璧な相撲を取れるまでのトレーニングはできてないかなという感じです。今のところは。

記者: 復帰されるにあたって,不安はありませんか。
蒼国来: 一切ございません。早く戻りたい,それだけです。

記者: 以前は部屋で生活されていたとのことですが,今現在は。
蒼国来: 裁判の途中では部屋に住んで,というようなこともありましたが,そのあと,お世話になっている先輩の家に行ったり,友達の家に行ったりして,お世話になっています。今は部屋にはいません。

記者: トレーニングは,具体的にはどういった。
蒼国来: 今は相撲をとるということは一切できていませんが,ジムで筋トレしたり,腰割りや四股くらいしかできていないですね。

記者: 以前,星風関が同様の裁判を起こされてましたが,そちらでは原告が敗訴になりました。その裁判と比較してのポイントを教えてください。
弁護団: 星風関のケースについては,私どもには正確にはよくわかっていない点がございますので,コメントは差し控えたいのですが,こちらのほうで一番強く訴えたことは,協会が認定した理由について,二人の供述が一致しているというものがあったのですが,それをよく見てみると,供述自体がかなり変遷していて信用性がなく――これは裁判所の判決でも判断されております――,それから,二人の供述が一致しているという点についても,そうした事実がないということです。そうなりますと,いわゆる協会がこの一番が「故意による無気力相撲」であると認定する根拠にとぼしい――協会の立場から見ても――,そのあたりが裁判所でも認定されているのだと思います。もちろん私どもとしても相撲自体のVTRを流して訴えたり,関取自身が説明をして,見る人が見ればわかると,そう訴えてきました。裁判所は,慎重に,その点はあまり重視しなかったかもしれません。やはり認める根拠がない,という形での判断だと思います。

記者: 復帰となると,七月場所からこのような番付で,という要求になりますか
弁護団: 一日も早い土俵復帰を前提として協議を開始させていただきたいと思っています。まだ,今日の段階では協会からのご連絡もありませんので,何とも言えませんが,関取は一日も早く従来の地位で相撲を取らしてもらいたいという考えですので,本当に一日も早くと考えています。やはり相撲の復帰が決まらないと,あれだけの激しい稽古はできるものではないと思いますので,復帰の日が決まれば稽古をつみますね。関取もそういう気持ちですね。
蒼国来: そうです。

記者: 関取は,処分を受けてから,相撲をどういう気持ちで見ていましたか。
蒼国来: 正直に言って,最初のほうの場所は,見てられませんでした。最近になって,自分の裁判が終わりを迎えるようになって相撲を見るようになってきました。今見ても,新人が上がってきたな,とか,思いながら見ています。

記者: 親方との連絡はとられてますか。
蒼国来: まだ実はとってません。これから,この裁判,記者会見であったことを報告したいと思います。

記者: 体重の変化は
蒼国来: 体重は変化ないんですが,筋力的には落ちている感じはしています。

記者: 調査委員会の調査の不備については以前から指摘されていたと思いますが,調査委員会への関取の思いはありますか。
蒼国来: その時にやっぱりきちっと調査してほしかったので,何回も何回も言っても聞き入れてくれなかったので,結局,行く道がこの道しかなくなって,そして今日こういう判決になって,あのとききちんと調査してくれればここまでくることはなかったんじゃないかと思っています。
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記者: 弁護団からは調査委員会に何かありますか。
弁護団: 調査委員会の調査の問題点については,裁判で主張し,証人尋問でも行ったとおりですが,ここで言いたいのは,相撲協会は調査委員会の判断を尊重して関取を処分しましたが,今回は日本の,東京地方裁判所という司法機関が,証拠調べを2年近くやって,その上での認定ですから,それは調査委員会のご判断よりも,はるかに重い認定だと受け止めていただきたいと思います。そういったことで,協会のほうで今回の判決を尊重していただけるのであれば,調査委員会のいろいろな判断について私どもからあれこれいうつもりはございません。

弁護団: それから,この主張が認められたポイントについて,ひとつ付け加えさせていただきますと,やはり,親方の関取に対する理解というものが,すごく大きいと思います。最初に親方が仰ったことは,「こんなことに巻き込んでしまって大変申し訳ない」というコメントでしたが,今もそういうお気持ちであることは,私どもも伝え聞いております。そういったことで,親方も蒼国来関を信じて,協会内部の方でもありますから明確なご支援は難しい立場ではありますが,誰より信じていたのが親方であるからこうやって頑張れたのではないかな,と思います。

記者: 部屋に戻っての稽古はこれからになりますか。
蒼国来: もちろんこれから考えたいと思います。協会から何と言われるのか聞いていないのでまだわかりませんが,その辺は親方とも連絡していきたいと思います。

記者: 判決文の中で,過去に故意による無気力相撲に関与したことがうかがえるものの,本件については認めるに十分でない,というような表現がありますが,これについてはどう理解すべきでしょうか。
弁護団: その部分について十分に検討してませんが,その前にまえおきがありまして,「一般論として」という言い方があって,その相手の供述によればそういった可能性があるんだ,という認定だったと思います。しかしながら,判決文としては本人の故意による無気力相撲については否定しておりますので,一般論としてはそういったことが言える可能性はあるが,本件については,それは全然認定されておりませんので,そういった程度にとらえております。

記者: 無気力相撲への関与がうかがえるようなメールがあった,ということですか。
弁護団: いいえ,その供述自体から見れば認定される可能性はある,という意味で,それが真実であればそうかもしれません,ということです。私どもとしては,それについては反論はしておりますが,ここについての裁判所の判断は特にありません。

記者: 土俵に復帰できるとなると,どんな相撲がとりたいですか。
蒼国来: 今まで以上の・・・。応援してくれた方々に恩を返すのは,土俵の上でだけなので,今までにとった相撲以上のいい相撲を取って見せたいなと思います。

記者: ご両親には報告されましたか。
蒼国来: 移動中に,先ほど連絡しました。この連絡を待っていたみたいで,ものすごく喜んでました。

記者: 手続き的なことの確認ですが,仮執行はお金の部分だけですが,協会が仮に控訴した場合,すぐに土俵復帰とはいかないのですか。
弁護団: 控訴された場合は判決確定ではないので,土俵に戻る日はその分遠のくと思います。ですから,控訴という手続きを踏まないで,一審で双方主張立証を尽くした結果ですので,判決内容自体受け止めていただいて,一刻も早い復帰に理解を示していただきたいと思います。

記者: これは,仮に無気力相撲があったとしても解雇は無効であるという判決でもあると思いますが,これを受けて今後の裁判に与える影響はどういうものがあるでしょうか。
弁護団: 他への影響についてはまだ検討していません。要するに蒼国来関の処分の問題は,五月場所での一番が故意による無気力相撲であったかどうか,という点でしたから,この点だけに絞って私どもも主張立証を尽くしてまいった次第ですので,それで裁判所には,これが故意による無気力相撲とは言えないと判断していただきました。それだけで,私どもとしては十分と思っております。それ以外のところに及ぼす影響についてはまだ検討しておりません。

記者: 2年という時間をどのようにとらえてらっしゃいますか。
蒼国来: 本当に長かったという気持ちです。それでも応援してくださる方がものすごく多かったので,それだけがものすごく心の支えで,うれしかったです。

記者: 改めて,応援してくださった方,ファンの方へのメッセージを。
蒼国来: 当時,そういうことを言われた時に,私,何を言っていいのかわからなくて,やっとそれがこうやって裁判をやって,みなさんの前で明らかにできたことが,本当に,みなさんのおかげで,ここまで来たし,私がやっていないことを判決で言ってもらったのは,私自身としてもよかったし,これからも相撲に戻りたい気持ちは一切途切れてないので,みなさんには,これからももっと応援してもらいたい気持ちでいっぱいです。
(拍手)
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記者: ないものをないと証明するのは苦労があったかと思うのですが,取組のビデオ映像を利用したのも一策ですか。
弁護団: おそらく相撲をご存じの方であれば,あれを見ただけで判断できるようなんですが,ただ,これを裁判官にわかりやすく説明するにはどのようにしたらいいのか,という点については確かに苦労しております。ただ,裁判所としては,見たとしても相撲については素人ですので,そこはかなり謙抑的に中立的に見たということで,そこでは双方の意見があるんだろうな,という認定にとどまっていると思います。ただ,我々が訴えたかったのは,これを見ていただければ本当は,わかる人にはわかります,ということでした。

他にございませんでしょうか。では,他にないようでしたら,予定の30分ほど経ちましたので,これにて終了とさせていただきます。本日はご多用中のところ多数お集まりいただきありがとうございました。(拍手)

以上。