Tiny Dynamine
曲目
解説
概要
1985年11月15日に発表された6枚目のシングル。
自分がはじめてCocteau Twinsの曲を意識して聴いたのは、クロス・オーバー・イレブンで流れた'Ribbed And Veined' だった。
その後レンタルCDで"Treasure"と"Tiny Dynamine / Echoes In A Shallow Bay"を聴いて、だんだんこのバンドにはまっていった。
ネットの時代になり、多くのファンがこの作品の歌詞について考察を重ねた。そのなかの一つのファンサイトで、決定的な見解が公表された。
彼が知人から聞いた話として、このレコードの曲の歌詞は蝶や蛾の学名の羅列ではないか。そして、曲のタイトルも蝶や蛾の名前がいくつかあるという。1997年ぐらいのこと。
ドラマチックな曲が多いのに、その歌詞がなんのストーリーも持っていないというのは驚いた。逆にそれがかっこいい。
レコードのタイトルの"Tiny Dynamine"も、虫の存在感を表しているのかもしれない。
発売時はアナログレコードで、後に、2週間後に発表されたシングルと組み合わせて、"Tiny Dynamine / Echoes In A Shallow Bay"というタイトルでCD化された。日本盤も出ている。
1991年に10枚組Box Setのうちの1枚として再版された。
リマスター版シングル集のVolume 1には4曲すべて入っていて、現在はこれが入手可能。2枚目のCDの冒頭4曲。冒頭8曲がちょうど"Tiny Dynamine / Echoes In A Shallow Bay"と同じ曲目となる。
Lullabies to Violaine: Singles & Extended Plays 1
- アーティスト: Cocteau Twins
- 出版社/メーカー: 4ad / Ada
- 発売日: 2007/05/21
- メディア: CD
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各曲紹介
'Pink Orange Red'
ちょっと怖い雰囲気のある、ゆったりとした曲。
歌詞は蝶や蛾の学名の羅列と言われるとたしかにラテン語っぽいなあという気がする。
タイトルは蝶の翅の模様を連想させる。
後のシングル、"Twinlights"にアコースティックバージョンが収録されている。
'Ribbed And Veined'
インスト曲。
タイトルは蝶の翅の模様の感じを表しているのではないかと思う。特に'veined'という言葉だが、'Black-veined White'(エゾシロチョウ) といったぐあいに英語の蝶の名前によく出るもの。専門用語で脈相というのがあるので邦題の候補としたい。
'Plain Tiger'
虎の歌だとばっかり思っていた。
知っている人ならば、'Plain Tiger'はカバマダラという蝶の名前だと一発で気づいたはずだ。
日本語でもベニシジミやミドリシジミは貝の名前ではないから、こういった生き物の名前の付け方はそう珍しくない。
カバマダラはタテハチョウ科の蝶で学名はDanaus crysippus。棲息域が広く、日本でも観察される。写真はwikipediaより。
'Sultitan Itan'
「Sultitan Itan」は'Pink Orange Red'の歌詞の中の一節だという。Sultitanは学名の一部で、Itanはその単語の末尾を繰り返しているということらしい。