『凪のあすから』第二十五話「好きは海と似ている」
ストーリー
おふねひきの前日。夕暮れになって皆が集まる。おじょし様の首にウミウシの石のペンダント。「まなかの好き」がそこに詰まっていると美海が話してやると、晃はペンダントをちぎって投げてしまう。
海に落ちたペンダントを追って飛び込む美海。海の中で、石に込められたまなかの声を聞いてしまう。「ひぃくんが好き…」。
「やっぱりそうか」。追いつく紡。5年前にまなかが紡を太陽と言ったことを美海に話す。自分自身はあくまで海の存在だと話したことも。
要の助言もあり、ちさきの元へ行く紡。5年前口止めされていたまなかの気持ちを改めて伝える。そうして素直になれないちさきの心を解きほぐしゆく…
月夜の浜辺。光に「まなかが好き」と力強く言うよう迫る美海。言わせてみたら我慢できないほどの辛さ。たまらず駆け去ってしてしまう。
おふねひき当日。衣装に着替えたまなかが晃に言う。「お手紙、ありがとう」。そして悟る。「好きはありがとうなんだね」。またざわざわした音が聞こえる。
ちさき、要からもおじょし様になるなと強く釘を刺される。
浜辺にうろこ様を迎えて5年ぶりのおふねひきが始まる。御霊火をたいまつに灯し、船で出るおじょし様と使いの女子4人。木のおじょし様の胸にウミウシの石。光はまた旗を振って皆を導く。
祝詞の後、木のおじょし様を海に投入。するとまた海が輝き、渦が生じる…
視聴コメント
- OPなし
- ウミウシがどのタイミングでまなかと出会ったのか3回目に見てやっと分かった
- その回ではウミウシにまなかが話しかけた言葉はスパッと切られていたのだな
- 「お前は俺のことが好きだ」
- ニコ動コメント[俺が言ったら禁固3年]
- 草不可避www
- 事実から帰納的にちさきの気持ちを推論する理系学生の鑑
- ついでにその発表方法まで考える研究者の鑑
- 「だめよ」(私だけが幸せなんて、だめ)
- 面倒な女だなオイwww
- 夜戦とかSOXとかいうのやめろw
- 要&さゆ、紡&ちさきペアが完成
- 光&まなかはおふねひきの成功いかんによる
- で美海は…(;_;)
- おふねひきがまた破局的な展開だよ!
- 予告…
- マジでこの世終わったの???
解説
うろこ様。おじょし様が生贄といいつつ実際には口減らしだったことを暴露。リアルおじょし様は見た目も健康状態もあまりよくなかった。でもうろこ様は(そして海神も)そんなおじょし様を好きだった。
ついに紡の5年越しの恋が実った。その後の木原家のことは視聴者の想像にゆだねられた領域…(要もあの家にいるんだからなにもあるわけないじゃないですか!)
人が人を想う気持ちは大切だ。それがためにつらい思いをすることもある。それでも、いやだからこそ、その気持ちは大事にしなければならない。つらい思いを解決する力も、人を想う気持ちの中に秘められている。そんなことがこの作品の訴えたいことかなと思う。好きを大事にすることが人の未来を拓く。
ちさきは最後の最後までめんどくさい女だったw これは、ああいう面倒なこだわりは考え直して、もっと気持ちに素直になろう、というメッセージが込められているような気がしてならない。この晩婚化・非婚化の時代に、このアニメが作られた意味は決して小さくないと思う。
大好きにならなければつらくならない、という気持ちでいた美海が、たとえどんなにつらくても、光が幸せになることを願う気持ちを大切にしたいと考えるまでに成長した。その変化は感動的。見返りを求める愛から無償の愛に目覚めつつある美海ちゃんは深夜の号泣をへてついに神へとリーチをかけた。
5年間ちさきへの想いをぐっとこらえてきた紡は、イケメン力とか言っちゃったけど、話の流れ的に波中の連中が生死不明なのではやっぱり無理もなかったなと思う。もし光達が戻ってこなかったら、大学卒業ぐらいのタイミングでジジイがかなり強引に介入してそれでゴールイン、て感じだったのかもしれない。それでは2人の気持ちが完全につながるのは10年単位で時間がかかっただろう。
紡の心にはもしかしたら、もう1個ブレーキがかかってもしれないという推測。実母と長く別れて暮らしてきた紡、海が好きでも母親不在はかなり重いことだったはず。とすると、高校卒業までの紡にとって、ちさきは事実上の母親だったのではないか。ハイティーンで母ちゃんにいやらしいことができる男子などいない。大学に行ってしばらく距離を置いて、それから戻ってきたからこそ、ようやく中学の頃のように素直に異性として見ることができるようになったのでは、という気がする。
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