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2018-01-13 キャベツの闘いは続く このエントリーを含むブックマーク

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生活保護基準の引き下げ方針に抗議する
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昨年12月、政府は生活保護基準(最低生活費)引き下げの方針を発表した。理由の一つは、低所得世帯の生活費に比べて生活保護費の方が多いから、だという。 だがこれは絶対に受け入れることのできない理由であり、決定的な間違いだ。

1.削減は貧困を無限に悪化させる
最低生活費は最低賃金や年金支給額の算出根拠だ。だから最低生活費の削減は、最低賃金や年金支給額を引き下げる根拠になる。最低賃金や年金支給額が下がれば低所得世帯の所得はさらに減るのだから、また低所得世帯より生活保護世帯の所得が多いことになる。さらにそれを理由に最低生活費が引き下げられる。こうして泥沼に沈むように生活水準は低下する。フリーター労組には賃金未払いの相談がたくさん寄せられ、仲間の力できちんと支払わせてきた。でも、相談には至らないたくさんの未払いがあるだろう。そして、企業による賃金泥棒によって減った収入は、そのまま生活保護基準引き下げの理由になりうる。私たちはこんな無茶苦茶なことを受け入れるわけにはいかない。

2.低所得者の所得を引き上げろ
もしも彼らが言うように、「保護に依存」する一定の人口があり、最低生活費を削減することでその人口が労働力化することになれば何が起こるだろうか。供給が増えれば価格は低下するのは市場経済の常だ。労働条件と環境はさらに劣悪化するだろう。しかも劣悪な条件と環境から逃れるための最後の防波堤である生活保護制度の利用が難しくなるのである。そうなれば、条件と環境がたとえ人を死に追いやるものでも、あるだけましと雇用にしがみつかなければならなくなる。
そもそも最低生活費は、「健康で文化的な生活」を送るのに必要な額を暮らしの視点から積み上げて決めることになっていたはずだ。だから低所得世帯との比較でその額を決定することは間違っている。年金だけでは暮らせない、働いても十分な収入が得られない、そんな状況は確かにある。だけどその対策が最低生活費の削減だというのはまったくおかしい。解決策は年金支給額の引き上げ、賃金の引き上げであるはずだ。安全で快適な住環境、心身の健康を維持・増進できる食事と運動と娯楽、人や社会とのかかわりを豊かにするための通信・移動手段、場所・時間。生きることに楽しみと希望を持つには、この社会でいくら必要なのか、そこを考える方が先だ。

3.人の廃棄ではなく支えを
5年前、私たちは、生活保護費基準の引き下げに抗議して以下の声明を発した。 貧乏人の生活水準をさらに引き下げることで、人を売れないキャベツのごとく廃棄する日本政府に対する抗議声明だ。

「棄民国家とキャベツの闘い」 2013/2/2
https://ameblo.jp/cabaunion/entry-11468009820.html

あれから5年、空前の経済成長が続き失業率は低下しているという。しかし好景気によって富める者はさらに富む一方で、人の暮らしが安定したわけではない。劣悪な労働条件を強いられる非正規雇用での就労は女性を中心に増加を続け、全労働者の4割に達した(男性2割、女性6割)。社会保障の領域は狭められ、人を労働市場に廃棄する動きが続いている。今回の減額もその一環だ。
18年10月から3年にわたる削減で、厚労省は年間160億円の国費が節約すると言う。その一方で政府は東京オリンピック・パラリンピックには1兆3,850億円を、戦争挑発のために4000億円を費やす。人の暮らしの支えを奪いながら、それで削減される国費の100年分以上のを費やすのだ。最低生活費の引き下げによって貧しきものはさらに貧しくなる。そんな不条理がまかり通ろうとしている。

私たちが求めるのは削減ではない。
最低生活費に満たない収入しかない人々が生活保護制度を利用できるようにすることだ。
利用者の3倍にも及ぶ人々への「漏給」を解決して正当に権利行使できるようにすることだ。
年金支給額や賃金を引き上げることだ。
家賃、教育費、交通・通信費、医療費の自己負担分、などを引き下げるとともに、これら人の生活に関わる公共サービスを拡充することだ。
政府がすべきは最低生活費の引き下げでは断じてない。

4.私たちはキャベツではない
5年前にも書いたことだがもう一度書いておく。作りすぎたキャベツを廃棄するように、政府は人を劣悪な労働環境に投げ捨てようとしている。「逆転現象」や「保護水準の高まり」を言う連中にとって、生活保護基準も最低賃金も自分のことではない。むしろこれらの言葉は保護を利用しない貧乏人に、保護を利用する貧乏人を攻撃させるための仕掛けだ。そうすれば保護基準以下で人を働かせて儲ける自分たちに怒りが向くことはない。ああよかった、という具合なのだ。
低収入と結び付けた最低生活費の引き下げによって深刻化する貧困は、まっぴらごめんだ。もういちど確認しよう。私たちはキャベツではない。廃棄には抵抗し、ちぎられ細断されることも拒む。フリーター労組は生活保護費の減額に反対する。

2018年1月13日

フリーター全般労働組合

なかのひと