ということで、細部の調整も完了し、穴の開いた部分も適切に対処して、原稿を完成させました。ワードによる校正の後、これから印刷しての校正も行います。今回も友人の協力が得られたので、品質を担保できるように、最大限努力します。
解説部分や小説のあとがきを書いていたんですが、思い入れが強かった分、かなりしんみりしてしまいました。「いつぐらいに、男性使用人の解説書いていたっけ」と原稿を検索したところ、なんと2001/02/28の日付……それからリアルに、五年以上が経過して、ようやく満足できるものが出来ました。
正直なところ、あとがきにも書きましたが、今回の本がある程度の完成度で仕上がったのは、「運」です。本と出会えたかどうかの、運です。もちろん、それは時間を費やし、手間を惜しまず、自分自身で掴んだものですが、幾つものジャンルや普段からの興味で本を掘り下げて読み、ひとつの本から、その関連本へと広げていく、この作業を五年間続けて、初めて作れた本だと、自負しています。
あとは校正後に入稿して、仕上がりを待つ感じですが、唯一の懸念は「背幅」です。GENSHIさんにお願いした頃は、100ページ予定・5mmでしたが、今仕上がってみると180ページ……9mmってことで、厚さは限りなく1cmに近づきました。
この辺の調整が出来るといいなぁと。
禁じていた「コミケカタログ購入」、ようやく出来そうです。
ヴィクトリア朝の暮らし 7巻 忠実な使用人
第十一章 使用人と主人の絆
■使用人と主人の絆
【1:階級の壁】
○1−1:物語で描かれる世界
○1−2:日記や手記で伝わる世界【2:社会的に見た主人という存在】
○2−1:従者から、使用人へ
○2−2:学問的な三分類【3:主人との絆〜課せられた制約、暖かな関係】
○3−1:主人との関係:マイナス
○3−2:マイナスの中でも極端な事例
○3−3:主人との関係:プラス
○3−4:逆転の構図【4:主人への複雑な想い〜マーガレット・パウエル】
【5:最後に】■番外編〜風変わりで、魅力的な主人たち
○マーガレット・パウエル
○フレデリック・ゴースト
○ローザ・ハリソン
第十二章 使用人の恋愛と結婚
■使用人の恋愛
【1:使用人という境遇】
【2:どこで出会いましたか? 誰と出会いましたか?】
【3:階級を超えた恋愛】
【4:妊娠の行方〜もうひとつの行く末】■使用人の結婚
【1:使用人の働き方による結婚の違い】
【2:結婚式】
【3:結婚生活】
【4:興味深い結婚観】■メイドさんの恋
【1:実在のメイドさん】
【2:身分違いの結婚】
【3:物語から】
【4:映画】
【5:コミックス】
【6:ロシアから】
第十三章 男性使用人
■男性使用人について
【1・その歴史】
【2・男性使用人のコストは高い】
【3・一般家庭とは縁が無い使用人】■見習い少年(〜ボーイ)
【0・導入の小説】
【1・ボーイ〜キャリアの始まり】
【2・名称として存在した「ボーイ」】
【3・仕事の内容】
【4・待遇と将来】■フットマン
【0・導入の小説】
【1・フットマンとは?】
【2・仕事の内容】
【3・フットマンの種類】
【4・特殊な立場・エピソード】
【5・制服】
【6・終わりに】■ゲームキーパー
【0・導入の小説】
【1・ゲームキーパーとは?】
【3・特殊な立場・エピソード】
【4・待遇】
【5・終わりに】
【6・参考資料】■コーチマン・グルーム
【0・導入の小説】
【1・厩舎スタッフ】
【2・仕事の内容〜コーチマン編】
【3・仕事の内容〜グルーム・厩舎編】
【4・特殊な立場・エピソード】
【5・制服】
【6・終わりに】
【7・参考資料】■ガーデナー
【0・導入の小説】
【1・ガーデナーとは?】
【2・仕事の内容】
【3・特殊な立場・エピソード】
【4・終わりに】
【5・参考資料】■短編小説・踏み出したその先に
■スペシャル・ゲスト「のわきねい」様
■絵師あとがき
■解説・あとがき
■同人誌・既刊紹介
■終わりに