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2008-01-01 2007年を振り返るニュース

新年明けましておめでとうございます。


今年の始まりに、まず去年自分の身に起こったニュースと、出会ったコンテンツ的なものをピックアップしました。


これから出かけてしまうので、自分の身に起こったことは後で更新します。同人活動や、日記などを通じて、「こういう体験を出来た」ということが、何かを行おうとする人にとっての参考になれば、とも思います。


[]2007年メイド関係ニュース・コンテンツ編(10:50)


こうして振り返ってみると、2007年はかつてないほどに豊作だった年です。特に5月と、年末の追い上げは激しいものでした。そして2007年を越えるクオリティを期待できるのが、今年2008年であると言えるでしょう。


2007年の出来事

5位:『英國戀物語エマ』第二幕アニメ化

脚本や物語の進行自体は原作への思い入れがある一ファンとして、受け入れにくい要素が非常に多くありましたし、この日記にて、作品上の矛盾を指摘しました。


しかし、アニメ化自体は多くの人に関心を持ってもらえる機会であるので、その点で、作品としてのコミックス『エマ』がより広く伝わるきっかけになったことは素晴らしいと思います。


また、映像が放送されることで、自分自身が何に魅力を感じ、何に不調和を感じるのか、様々にヴィクトリア朝・メイド・屋敷、というものを考える機会も与えてくれました。


『英國戀物語エマ』第二幕感想〜全体を振り返って


4位:『荊の城』DVD化

BBCが放送した『Fingersmith』が、2007年12月にようやく待望の日本語化です。本当に、あの小説をよく映像で見られるものに仕上げたと、まとめきったと驚く映像作品です。


もちろん、その前にサラ・ウォーターズの処女作『Tipping the Velvet』をドラマ制作していたBBCなればこそ、その時の経験や筆者が再現したい世界観をより深く理解できたのでしょう。


近頃、世の中的な題材でも百合がだいぶ増えているとも思いますので、その点では非常に美しい世界が描けています。なので、「ヴィクトリア朝」というより、「お嬢様とメイド」のフレーズにピンと来るものがあれば、そして女優の雰囲気が気に入るならば、映像を気軽に楽しんでいただくのが良いかと思います。


個人的には時間がかかりますが、「小説」からの入りをオススメします。特に使用人、と言う観点でのお嬢様との関係性を深く描けているのは小説版なので。


久我は百合を題材にした作品を積極的に入手していませんが、サラ・ウォーターズの作品は、その気が無くても、小説で描かれる強すぎる感情に引きずり込まれます。何をもって、どこが美しいと思っているのか、その視点も、その想いの強さも、興味深いです。


BBCドラマ『荊の城』待望の日本発売(2007/10/27)


3位:『エマ』9巻&『エマ』8巻刊行

2位との順位付けに迷いましたが、最終巻が2008年に出るであろう事を考慮して、3位に位置づけました。もはやペンを動かせばメイドもヴィクトリア朝も自在に描く境地に達したと思える森薫先生。


短編集を通じてヴィクトリア朝と屋敷とメイドを描き続けていますが、『エマ』8巻と9巻には様々に魅力的なキャラクターたちが登場しました。


なかでも、ネットに出ていた『エマ』9巻の感想を読んでいて、いろんな人が異なるエピソードをいちばんに押していたのも印象的でした。


それだけ、物語に幅が出て、また受け取る人によって思いいれの度合いも違うだけの多面性を、物語が持つようになってきたのかなと、感じ入った次第です。


『エマ』8巻感想

『エマ』9巻感想


2位:『Honey Rose』配信

感想にも書きましたが、『Under the Rose』に連なる作品、過去に連載された『Honey Rose』の配信は、久我にとっては衝撃的でした。


作品自体の面白さやヒロインやキャラクターたちの魅力はもちろんあるのですが、この作品によって、『Under the Rose』の作品から感じられる深さが、尋常ではなくなったからです。


ひとつの物語として完成度が高かった『Under the Rose』。その完成度を更に高め、また貴族・屋敷・メイド・家族、と言う観点でもこれまでに見たことが無いレベルで「一枚の絵となって」見えた世界には、賞賛の言葉しか出てきません。


物語同士が繋がって、描かれる美しい世界。


1月発売の『Under the Rose』5巻が待ち望まれます。


『Under the Rose』『Honey Rose』は最高に美しい(2007/12/22日記)


1位:DVD『MANOR HOUSE』限定版&普及版発売

2004年ごろに出会い、ネットや同人誌で積極的に紹介してきた映像作品『MANOR HOUSE』が、日本でも発売されました。限定版では森薫先生ともとなおこ先生、それに字幕監修に村上リコさんと、豪華で「わかっている」キャスト起用でした。


久我が紹介していた英語版は日本の機器で再生できないRegion1であったり、ビデオ版は字幕が無いとも聞いていましたので、そういう点での障害がなくなったことは大きいと思います。


値段面で普及にはちょっと障害があったかと思えましたが、ジェネオンから値段を抑えた普及版の発売もあり、今後、じわじわと広がっていくことを期待しています。


これを見ずに、メイドも屋敷も執事も、語れません。


最高のメイドさん・屋敷映像『MANOR HOUSE』(2004/04/15日記)

DVD『MANOR HOUSE』日本語化決定・森薫先生・村上リコさんも協力(2007/03/07日記)

『MANOR HOUSE』通常版発売の様子(2007/09/02日記)


2008年の展望

『エマ』の完結

最大のニュースは『エマ』の番外編の完結、と森薫先生の次回作となるでしょう。『エマ』がどのような結末を迎えるのか、注目です。(補足ですが、『エマ』関連の詳しい情報を載せている『黒い天使のブログ』さんが引っ越されたようです。リンクは新URLにはってあります)


『Under the Rose』の続きと、『Honey Rose』

そして、今月の『Under the Rose』5巻と、『Honey Rose』の配信の続きがあります。これから物語がどう展開していくのか、非常に期待が高まります。


執事ブームに真打登場か?

村上リコさんのサイトで、最近、ジーブス(イギリスで『ホームズ』に並ぶ存在と言える執事の代名詞)を熱くプッシュしてします。


以下、村上リコさんブログ記事へのリンクです。


ご主人様、使用人部屋に入らず(1)

ご主人様、使用人部屋に入らず(2)

勝田文『プリーズ、ジーヴス』予告

スティーヴン・フライさんについて


短期間に、これだけ押しています。何かスイッチが入ったのでしょう。


ジーブスの書籍は数年前から日本でも単行本化されて(小説『比類なきジーブズ』(2005/05/02日記)、最近ではコミックス化の話も出ているようで(上の勝田文『プリーズ、ジーヴス』予告)、昨今の執事ブームに「本物」の一石を投じるかもしれません。


久我はこれまで、理由があってあまりジーブスを取り上げていません。物語として面白いですが、これから広げるには広すぎる領域で、他の使用人に時間を費やしたいのが理由です。ドラマも、小説のあとがきを鵜呑みにして、2005年に小説を読んでから、まったくノーチェックでした。


あとはどの辺りに来年のトレンドが来るのかはわかりませんが、新しい発見や驚きがあることを期待しています。


正月の番組

東京MXTVにて2008/01/02と01/03『シャーロック・ホームズの冒険』が放送されます。


2007/01/04深夜、日本テレビ系で映画『めぐりあう時間たち』が放送されます。


[]2007年メイド関係ニュース・自分の身に起こったこと編

ネットでの活動や同人活動、それにリアルでの活動を通じて体験してきたことです。


10大ではないのは、思いつかなかったからです。


7位:WhiteBrim様サイト閉鎖

昨日の冬コミでも売り子として参加してくれた友人から何かの拍子に、「そういえば、SweetMaidGardenを超えるイベントはありませんね」と言われました。


今年、ついにサイト自体が存在しなくなりました。


この辺りの顛末は日記に書きましたところ、幸いなことに主催者様よりご連絡いただけました。今年の出来事として、ニュースに入れました。


思い出のSweetMaidGarden


6位:『ひぐらしのなく頃に』に接し、TYPE-MOON作品にも

ある種、今年の「大学生のようにコンテンツを消費した」半分ぐらいの状況を生み出したのが、『ひぐらしのなく頃に』を始めたことにも由来します。


それまで多少偏見を持っていたこともありますが、いざやってみるとすさまじく面白いのです。しかもそれが同人作品だと言うから、二度びっくりです。


ノベルゲームの表現技法(シナリオの疾走感、サウンドの臨場感、BGMの素晴らしさ)にも打ちのめされて、「本」「ゲーム」「映画」、そして「ノベルゲーム」と言ってもいいような、新しい「表現手法に出会った気がします。


同人にはまだまだ可能性があるんだなぁと、感じ入った次第です。


同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に』(2007/01/08日記)


5位:フランス旅行をする

友人に誘われ、行ってきたフランス。そこは世界中の美が集まる場所でした。旅行自体がある種の「体験」ですが、「体験」を人生に生きる「経験」に出来るかは、個人次第です。どんなに旅行しようが学べない人は学べず、旅行しなくても学べる人は学べます。


久我がどっちかはわかりませんが、視野が広がったのは事実です。実際にいってみて、街を歩いたことは、自分自身を豊かにしてくれました。心が荒んでいた時期でもありますので。


最終的な感想としては、「英語はやっぱり必須だなぁ」と。伝えたいことがあっても伝える言葉が無いのは、辛いです。


旅行記での日記内検索結果


フランスで『シャーリー』に出会えたのは運命でしょうか(笑)


『シャーリー』フランス語版(2007/09/01日記)


4位:コミックマーケット11回目&12冊目

同人活動も2000年から始まっています。コミケへの参加は2002年冬コミから、以来、11回連続で当選しています。そして毎回新刊を出し続けて、どうにか、続けてこれました。(総印刷部数は今回ので総計6000冊ぐらいになったかもしれません)


仕事が忙しい中、コンスタントに同人誌を作り続けられるのも、イベント会場という場と、そこに集まって下さる方々がいればこそです。やっぱり、わざわざ人生の限られた時間の中、「自分の発行する情報」に足を運んで下さる方々と向かい合えるのは、幸せなことだと思います。


三十歳を過ぎたら絶対止めていると思っていましたが、このペースではまだまだ続けそうです。支えてくれる友人や、同じ同人ジャンルにて表現を行う方々のエネルギー、そして感想を下さる読者の方があって続いていることです。


同人イベントについての日記内検索結果


3位:日本最高レベル(2007年時点)の執事解説を書けたこと

自己満足ではありますが、2007年夏の新刊で、2002年に描いた「執事解説」を書き直し、現時点のレベルで再構築しました。これは、個人的に、また自分が日本で得ている範囲の知識で客観的に見て、日本最高レベルの資料と胸をはれます。


ここに到るには様々な偶然が必要でした。


前に書いた「島本作品」ではありませんが、決して最初から書くのに必要な情報が集まっていたわけではなく、様々に時間を経て、初めて書けるようになったものでした。


初めから出来なかったことが、時間を掛けて、出来るようになる。


それが、嬉しい成功体験です。


[執事]についての日記内検索結果

様々な始まり〜きっかけは偶然や奇跡でも、最後は自分次第


2位:「体験」と様々な繋がり

3位と少し似ているかもしれません。


サークル参加や同人活動はお金を払えば、出来ます。コミケなど当選確率が存在する場合は運も必要ですが、お金があれば同人誌も刷れますし、サークル参加費も出せます。しかし、そこから表現を続けていくことは、お金だけでは出来ません。


時間をかけて、読者の方に「読んでみたい」と思わせる何かを印象付け、また、いい本を作るだけではなくどうしたら読んでもらえるかを考えるなど、時間を費やしたり頭を使って工夫したりしないといけないことも多く、様々な体験が積めます。


げんしけん』の笹原ではありませんが、絵師の方に何かを伝え、こちらのイメージする結果にまで仕上げてもらうのも、相当なコミュニケーション能力が必要です。


そうした体験を出来たことが、久我にとっては大きな財産です。総集編に向けて、これまで関わりを持ってきた方々の力をお借りして、ひとつの本に仕上げることが出来れば、「いい生涯だった」と言えるだけの、「ひとつの答え」を出せるとも思うのです。


そして、そこで築き上げた価値が、参加していただいた方々へ返すことが出来れば、本望です。そこを目指すことを、今年は最大の目標とします。


その過程において、ネットでの活動がどこかで人に繋がっていくのも今回のコミケ73で可視化されて、面白かったです。


1位:『MANOR HOUSE』のSpecialThanksに載る

手前味噌ですが、最も大きなニュースは、「『MANOR HOUSE』日本版発売のプロセスに、わずかながら関われたこと」です。すっかり虜になった作品が、日本語化する。


しかも、その商品化の過程で声がかかり、実際に担当者の方とお会いするところにまで辿り着きました。具体的な協力は残念ながら実現しませんでしたが、SpecialThanksに名前を載せていただけました。


同好の士として尊敬する森薫先生と、村上リコさんと同じ土俵の上にて「すれ違う」ことが出来たのも、自分の同人活動の成果としては悪くない結果だと思います。


「好きを貫く」と言う言葉は、梅田望夫さんの本でよく出てきますが、「それで食べていく」というにはまだまだ工夫の余地がありますし、多分、考え方を変えないと駄目でしょう。


「商売にして、好きなことが言えなくなる」のも嫌ですが、本業を続けながら、それでも少しずつ「好きで食べていける部分」を増やす努力はしていくつもりです。


『MANOR HOUSE』のSpecialThanksに載りました


2008年の展望

自分自身に関すること

2008年のキーワードは、「英語」と「表現」です。2007年は創作も行いましたが、ほとんどそれまでに怠っていた「吸収」をすさまじい勢いで行いました。


聞こえはいいですが、要するに「消費」です。ひたすらに食いまくり、時間を費やし、健康を費やし、その分、心や身体の脂肪がついてしまったかな、というのが本音です。


なので今年は余分な物をそぎ落とし、動きやすい状況になって、ひたすら走り続けようと思います。当面のゴールは総集編であり、その先は英語を「喋れる環境に自分を置く」ことです。


英語が喋れればもっと同人活動を広げられます。


同人「創作」活動に関して

オリジナルの創作部分は、マニアック路線に行っても読者がいないので、読みやすく共感されやすい題材で、うまくヴィクトリア朝やメイドを絡められるような構築を目指してみます。これは、久しぶりにどこかに応募する用の題材として考えます。


もうひとつ、『ヴィクトリア朝の暮らし8巻』の続きに関しては、紙媒体ではコスト的に難しいと思うので、ウェブかデジタルに限定するつもりです。元々短編集の連作を目指していたので、その方向で自由に更新できる形で、進めます。


最後に、『ヴィクトリア朝の暮らし』シリーズの根幹を成していた「公爵家の物語」は設定を見直し、総集編にてなんとかまとめあげるつもりです。


同人「資料」活動に関して

だいたい欲しい資料は手元に揃っています。これで80点以上は取れます。なので復習をしっかり、資料を読み込んで、「原典資料への回帰」がキーワードです。


三が日の今日は、これから資料翻訳と創作を行います。30分でもいいので、まず続けることを心がけて。


[]数年ぶりに初詣へ

ここ数年、まったく初詣へ行っていませんでした。空いてからいけばいいやという感じでしたが、とある都合で出かけたところ、時間が出来てしまったので、「久しぶりに明治神宮にでも行こうか」という具合に、出かけました。


明治神宮は月に一度はレッスン帰りに立ち寄っているので、なじみの場所と言えますが、今日はかなり混雑していました。しかし、祭殿までの道のりは人こそ多いものの密度は薄く、普段と変わらない速度で進めました。コミケに比べれば、なんでもないです。


祭殿の前辺りから一気に人口密度が高まり、まったく進めなくなる状況に陥りましたが、だいたい30分ぐらい待てば、参拝出来ました。天気がとてもよく、青空と、太陽の光を浴びた木々がとても美しかったです。


スタッフならぬお巡りさんが一生懸命、会場の整理をしていました。100人以上は詰め掛けているでしょうか? 年始からとても大変だと思った次第です。


今年はいい年になること、というより、いい年にすることを自らの意志で切り開いていく所存です。