ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

英語を話すという非日常性が表現を促す

そろそろまた英会話をやらなばならないと、月に一度許される1対1のレッスンを受けてきました。前回と同じ講師を指名して、前回の話の続きと言うものを心がけました。実に四ヶ月ぶりです。駄目駄目です。



「どうして来られなかったのか、その理由」や、「来られなかった間にあった自分の変化」などを題材にしました。事前の準備はそれほどできず、英会話的にも進歩の余地は無いはず(英書やDVDは見ていたが、会話はずっと勉強していなかった)でしたが、劣化しておらず、安堵しました。安堵する場面ではないのですが……



たまにあるこういう機会は、好きです。自分が日常ではあまり思考していないことを、思考して、人に伝える為に考え、言葉にしていくプロセス。英会話の勉強は自分にとって、その点では「創作表現」に似ていますね。



英語を話す中で、学ぶものもあります。今日、講師の言葉で印象に残ったことが「人を幸せにする(社会的な成功・お金・名誉)のは難しいけれど、その日の中で【幸せを感じる】ことを手伝うことは出来るし、やりたい」と語っていた言葉と、「講師と言う時間の中である、One to Oneで話す立場は、よりシリアスな相談を受けることがある」との内容です。



前者については、久我も少し違いますが、似たようなことを意識しています。実践は難しいものの、感じ方は人それぞれ、もしも自分の目から見て、その人が普通に思っていることがすごいことならば、伝えるようにしています。小さいですが、人と話す何気ない言葉の中でも、教わること、学ぶことは散らばっていたりします。本人が意識していないことを勝手に学び、自分の人生に織り込んでいくのは、結構好きです。



友人だけではなく、会社の先輩、家族からも教えられることはありますし、その人の言葉がきっかけで、自分の考え方が変わることもあります。英会話教室の先生が語る言葉は、久我の視点よりも高く、話す相手をそのまま受け入れるような優しさがありました。英語を話していて楽しいと言うよりも、この先生と話すのが楽しいのでしょうね、頭がよく、人生に深みがあり、落ち着いていて。



後者は先生個人の話が云々よりも、「なぜ英語の講師に、そうした話を出来るのか」と言うのを、考えました。ほとんどの理由はその人の個人的な魅力によるかもしれませんが、久我個人で言えば、その先生の魅力は「自分がシリアスな話をする中」で知ったことなので、ちょっと違うのです。



話をするきっかけが「関係性」によるものか、「英語を話す空間」なのか、と二つの方向で考えました。



まず関係性というのは、シリアスな話をして、それが受け流されず、簡単に消えない時間を指します。たまに友人との会話や、飲みの席でこういう機会はあり、それに似ています。もちろん、相手の人間としての信頼性にもよりますが、レッスンの時間内で言えば、「相手が聞いてくれる時間」が確保されているので、普通に話すよりも話しやすいです。



なかなか1対1で話をする機会、少なくとも「自分が尊重されていると感じる」機会は多くはありません。話を聞くのも仕事、話を聞いて相手の自意識を認めることも大切とは言います。これがレッスンで話をする、と言う観点での「シリアスな話を出来る理由」だと思います。



という観点とは別に、後者の「英語を話す空間」で言うと、面白いなぁと思ったのが、英語を講師に話すと言う行為自体が、話を聞きやすい空間を作っているのではないか、という仮説です。



何か真剣に話をすることが照れくさいとしても、それは勉強です。「英語の勉強」と言う時間を設定することで日常を離れ、自分は「勉強だから話さなければならない」、相手も「勉強だから話を聞くし、適切に応えてくれる」のではないか、と。



これぐらいのレベルのコミュニケーションを日々、家族なり友人なり恋人なりと取れていたら、随分と人生は違うんではないかと思います。生きている中、自分の考えを伝えること、相手と言葉を交わし、受け止め、対話すること、その機会として英語というか、語学の勉強は向いているのかなぁと。普段、自分の考えを表に出さず、「言葉ではなく察する文化」にある、表現が苦手と言われる日本人にとって。



自分にとって語学は手段ですが、ブログにも似たような面はありますね。少なくともこの考えは、ブログと言う場が無ければ思いつきで消えていました。



何はともあれ、先生からは「レッスンが足りないから、もうちょっと回数が増えたらレベルアップを推薦するよ」と言ってもらえました。同人活動自体は英会話レベル向上に繋がっていたようです。足繁く通って、話すことをもっと楽しめるようになりたいです。