Hatena::ブログ(Diary)

flower in my head このページをアンテナに追加 RSSフィード

 since 2008.10.7

2016-08-28

[]サーヴァンプ 第6話「天使か悪魔」

脚本:古怒田健志 絵コンテ:吉川博明 演出:横山広行 作画監督:櫻井拓郎、梶浦紳一郎

【概要】

露木の思想に反発した真昼は、クロを連れてC3の施設から脱出。そして、御園とスノウリリイとともに鉄とヒューの白ノ湯温泉に拠点を移す。御園は、椿の真意を知りたいという真昼に、その下位吸血鬼(サブクラス)を捕まえて理由を聞き出すことを提案。ヒューの下位吸血鬼からの情報で、黒い服を着て背中から翼が生えたある人物が浮かび上がるのだが……。

【感想】

椿とは異なる意味合いで常軌を逸したサーヴァンプ、ロウレスの登場で、いささか平板に感じていた作品世界に奥行きが出てきた。すなわち、真昼のシンプルな正義感を際立たせる舞台装置として。今回お目見えした書き文字を多用した演出、原作準拠かどうか分からないが、言葉によって相手を挑発するロウレスのキャラクターに合っていたし、でっち上げられたピアノコンサート会場をシアトリカルな戦闘に変えてしまう演出パターンを際立たせてもいた。

クロがネコをモチーフにしたサーヴァンプで、ロウレスがネズミをモチーフにしたサーヴァンプ。それは、椿の下位吸血鬼相手に圧倒的な戦闘力を見せつけたロウレスを背景に、気まぐれな怠け者であるクロが隠し持ったまがまがしさを匂わせる。

★★★☆

[]ReLIFE report 9「リベンジ」

脚本:兵頭一歩 絵コンテ:山田弘和 演出:山田弘和 作画監督:町田真一、吉田隆彦、真島ジロウ

【概要】

部活中の狩生のケガをきっかけに彼女とギクシャクし始めた玉来。友人である2人の関係を気にした日代は、海崎のところに相談にやってくる。日代から聞かされた過去の体験に、海崎は自身の社会人時代を思い出すのだった……。

【感想】

海崎のビジョンで日代と佐伯みちるの関係性が示唆されたが、2人が同一人物かどうかはまだ分からないので、しばらくは保留にしておこう。いずれにせよ、玉来からの日代への問いかけは、海崎と佐伯に起こった組織でのトラブルがそのまま学校にも当てはまることを教えてくれる。すなわち、友人たちのサポートに徹していた海崎の「リベンジ」という本題にようやくスポットが当たり始めた感。そんな彼を引っ張るのが人間関係を拒否するようになった日代という逆転がじわじわと熱い。

さて、リベンジがリライフになりうるのかどうか。表層的だった小野屋とはうって変わって深層で海崎とユニゾンを始めた日代の出自も含めて、クライマックスの落としどころが大いに楽しみになる。

★★★☆

2016-08-27

[]チア男子!! EPISODE 07「歪み」

脚本:國澤真理子 絵コンテ・演出:すずきたかとし 作画監督:長谷川一生、松岡秀明

【概要】

16人目として留学生の陳を加え、スタンツ4基体制になったBREAKERS。それぞれのポジションも決まり、「全国チアリーディング選手権」予選に向けての体制が整う。しかし、ストイックな練習を志向する尚史は、バイトなどの私事で抜ける他のメンバーに対していら立ちを募らせていく。そして、対照的にあまりにもルーズなタケルと衝突してしまうのだった。

【感想】

自身が抱えていた弱さを吹っ切った晴希と入れ替わるように、周囲に対しても厳しさを求めすぎてしまう尚史の孤立が表面化する。もっとも、16人もの大所帯になったBREAKERSであればさもありなんという展開であり、尚史に対するスタンスにメンバーたちによって濃淡がある奥行きがよい。

怠け者であるタケルはむろんのこと、フィジカルに問題を抱える龍造、温和ながらも意欲を欠く浩司と、尚史のストイシズムを触媒にさまざまなほころびを暴き出していく。しかしながら、その雑然とした人間模様がBREAKERSの懐の深さになりうる、あの学祭のステージに魅せられて集まったメンバーたちだからこそ、そんな希望も感じさせてくれた。

ストーリーは見どころふんだんなのに、冒頭から精彩を欠く人物作画がもったいない。

★★★

[]ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第21話「吉良吉影は静かに暮らしたい その1」

脚本:小林靖子 絵コンテ:古川順康 演出:EUM SANGYONG 作画監督:KIM EUNSUN

【概要】

杜王町で人気のパン屋「サンジェルマン」で昼食のサンドイッチを買った重清は、ばったり出会った仗助と億泰から昼食代を貸してほしいと頼まれる。少ない昼食代に思案する䗥助と億康に、重清はいつも飲み物を拝借している体育倉庫を紹介する。そして、体育倉庫で一人昼食をとろうとした重清の前に仗助と億康もやってくる。しかし、肝心のサンドイッチになかなかありつけない重清なのだった……。

【感想】

過去エピソードで断片的な登場はあったにせよ、いきなり出てきた敵役、吉良吉影に重心を置いての作劇が大胆。ひたすらに平穏な生活を望んでいる吉良と犯罪の臭いがする「手」の共存は、日常が非日常であり非日常が日常でありゆえに正気が狂気になりうる杜王町らしい。いまだ面識すらない仗助たちのせいで勝手にピンチになった吉良を見つつ、彼のスタンスもあまたのスタンド使いがうごめく杜王町の一コマにすぎないと感じた。これまでのエピソード群がそうだったように、シリーズが表現したいのは仗助たちの目的以上に杜王町の人々そのものなのだろうと。

★★★☆

2016-08-26

[]甘々と稲妻 第8話「明日もおいしいイカと里芋の煮物」

脚本:大知慶一郎 絵コンテ・演出:斉藤啓也 作画監督:川妻智美、八崎健二、森本由布希

【概要】

つむぎの幼稚園の参観日。つむぎのバッグがいつの間にか古くなっていたことに気づいた公平。バッグを新調しようと提案した公平に、つむぎはママのバッグでいいと返すのだった。つむぎが食べたいと言った母親の思い出の味であるイカと里芋の煮物を「恵」で作ることに。

【感想】

娘との慣れない2人暮らしで余裕をなくしてしまった父親の象徴に思えた古ぼけたバッグ。そんなアイテムを渋いおふくろの味として変換してみせる。「恵」のレシピに従ったイカと里芋の煮物は、ひょっとして母親の味と違っていたかもしれない。それを喜んで受け入れたつむぎへの公平なりの答えが、亡き妻との共作であるバッグのアップリケ。売りである料理シークエンスの前段の仕込みがきれいで、まさに一夜置いて味が染みる煮物のごとしだった。

★★★

[]クロムクロ 第二十一話「牙城の落ちる日」

脚本:森田繁 絵コンテ:許 演出:岩月甚、許 作画監督:諏訪壮大、福井麻記、宮川智恵子、稲吉智重、森寛之

【概要】

地上に向けて降下を始めたエフィドルグの母艦から由希奈を救出した剣之介。しかし、クロムクロはムエッタのメドゥーサをともなっていた。拘束されそうになるムエッタをかばう剣之介だったが、そこに現れたゼルに逆上して襲い掛かる。そうこうしているうちに、エフィドルグ母艦からおびただしいジオフレームが放たれ、GAUSパイロットたちは応戦にあたるのだが……。

【感想】

メドゥーサをお姫様抱っこして帰還したクロムクロの図は、剣之介のムエッタへのスタンスはむろんのこと、由希奈とムエッタのルーツをも想像させるもので、ロボットアニメとしての旨味が感じられた。

聡明で道理を解するはずの剣之介が、「雪姫」と「鬼」のことになると不自然なほど冷静さを失ってしまう。ゼルが指摘したように、目の前に「雪姫」が生きているのだからなおのこと。すなわち、剣之介は無意識にオリジナルの雪姫がこの世界にいないことに感づいているのかも。そのいら立ちを「鬼」なる異形の偶像にぶちまけているような。だからこそ、ゼルを由希奈とソフィーが肯定する構図が際立ち、出自が割れたムエッタの所在なさがやるせない。さらには、彼女に自身の不遇を重ねたかのような赤城の行動も。

クローンを受け入れられない剣之介の内面は、そのままエフィドルグの否定につながってくる。そこにゼルを介しての由希奈の父親によるメッセージがおぼろげながら見えてきた。

★★★☆

2016-08-25

[]サーヴァンプ 第5話「俺は大人 ここは社会」

脚本:古怒田健志 絵コンテ:中野英明 演出:小林孝志 作画監督:伊藤美奈

【概要】

桜哉の正体と苦悩に触れた真昼。あくまで友人として桜哉を救いたいと願う真昼に、人間と吸血鬼の共存を理念とする「C3」なる機関がアプローチしてくる。しかし、その構成員である露木修平の思想は真昼にとって受け入れがたいものだった。その一方で、C3の「猟犬」たちの魔の手がクロに迫る。

【感想】

人間と吸血鬼の共存を標榜するC3の真の目的が吸血鬼の「破壊」ならば、人間社会に「戦争」を吹っ掛ける椿の真意がおぼろげに見えてくる気がした。無念を抱えて死にゆく桜哉のような人間は人間社会の暗部の犠牲者とも解釈できそうなので。「嘘つきの街」という前エピソードの言葉がずしりと脳裏によみがえってくる。そして、異種族ゆえに人間から迫害される吸血鬼という手垢に塗れたモチーフだからこそ、真昼の「シンプル」な思考が輝きを帯びてくる可能性がありそう。桜哉を助けるために椿の本心を知りたいという純粋な動機へのさらなる肉づけを期待する。

★★★

[]不機嫌なモノノケ庵 九ノ怪「隔段(カクダン)」

脚本:吉岡たかを 絵コンテ岩永彰 演出:高本宣弘 作画監督:Heu Hye Jung、Choi Nak Jin

【概要】

芦屋がジョウマツからの依頼を受けている間に安倍が請け負っていたもう一つの依頼。それは人間の娘からのものだった。娘の屋敷の部屋にとりついた妖怪をはらおうとする安倍だったが、娘が部屋の扉を開けた瞬間に逃走してしまう。そのころ、芦屋は娘の母親から妖怪はらいへの疑念を向けられていた。

【感想】

妖怪からの依頼だった前回と人間からの依頼である今回は対になっていたと思う。芦屋と安倍が妖怪を可視化できる以上、現世で迷った妖怪たちから歓迎されることも多かろう。しかしながら、妖怪を見ることができない人間たちにとっては、妖怪が見えるという人間たちはうさんくさく感じられてもやむを得ない。現世と隠世の境界に位置しながら、現世で仕事をする物怪庵の宿命ともいえそう。

もっとも、そのいら立ちを飲み込みながら使命を果たす安倍の内面が見えにくいので、いかに芦屋の妖怪に対する情の深さをもってしても、全体が薄味に感じられてしまう。両者の理解者となりうる善子のリリーフがほしいところだが。

★★☆

2016-08-24

[]ラブライブ!サンシャイン!! #8「くやしくないの?」

脚本:花田十輝 絵コンテ・演出:浅野勝也 ライブパート絵コンテ酒井和男 作画監督:森本由布希 ライブパート作画監督:永富浩司

【概要】

ついに始まった「東京スクールアイドルワールド」のステージ。Aqoursの面々は登場前に繰り広げられたSaint Snowのパフォーマンスに圧倒される。そして、伝えられたオーディエンスによる投票結果は厳しいものだった。意気消沈して沼津に戻るAqoursにあって、満足げな表情を見せる千歌だったが……。

【感想】

みんなを巻き込んだ責任を感じてのカラ元気に、口にできない千歌の悔しさがにじんでいたように思う。これまで猪突猛進でAqoursを引っ張ってきた千歌らしい不器用な誠実さ。そんな千歌を幼少時から見守ってきた曜とそんな千歌から新たに引っ張り込まれた梨子。2人が異なる角度から千歌を元気づける流れに泣けた。憧れのμ’sが立つステージはいまだ見えない、だからこそ確かめたいという情熱に3年生トリオの後悔を混ぜ合わせて点火する。東京で一敗地にまみれて沼津まで退却して巻き返し、という地理的シチュエーションもあいまったしびれる展開。

★★★☆

[]orange LETTER08

脚本:柿原優子 絵コンテ:京極尚彦 演出:河原龍太、京極尚彦 作画監督:白井裕美子、谷野美穂、田口麻美、赤尾良太郎、Yoo Seung he、石川慎亮、ふくだのりゆき

【概要】

ついに翔の気持ちに答えた菜穂。体育祭のリレーで翔がアンカーに指名される。ところが、「手紙」には翔をリレーから辞退させてほしいとあった。手紙の要請に従おうとする菜穂と須和だったが、リレーを楽しみにしているという翔を思いやって別の道を選ぶことに。

【感想】

須和を含めた菜穂の友人たちが、それぞれの「手紙」に従った形跡があったのか思い出そうとするのだけど、それらしき描写が出てこない。翔を深く傷つけることになった転校早々における下校の誘いなど、菜穂と同じような迷いがあってもおかしくはない。もっとも、すべての「手紙」が菜穂のそれと示し合わせたような内容だったとは限らないので、突っ込むのは野暮なのかもしれない。菜穂の「手紙」と須和の「手紙」がユニゾンしているのは、10年後の2人が夫婦になっているからと考えたほうがしっくりくる。

下駄箱で翔に寄り掛かるときの菜穂、あずさとの自主練で倒れ込む萩田など、時折出てくるダイナミックな表情アップがアクセントに。

★★★

2016-08-23

[]サーヴァンプ 第4話「桜哉」

脚本:古怒田健志 絵コンテ:更一灯 演出:長山延好 作画監督:南伸一郎

【概要】

真昼の親友である桜哉は、なんと椿の下位吸血鬼(サブクラス)だった。桜哉とベルキアとオトギリの攻撃に、助太刀に現れた御園とスノウリリイが負傷してしまう。それを目の当たりにした真昼は心乱れ、彼に影響され血を飲んだクロは暴走を始める。なすすべがない真昼たちだったが、そこに現れた新たなサーヴァンプ、ジェジェと主人の有栖院御国のおかげで窮地を脱する。

【感想】

嘘を憎むことになった桜哉のルーツである回想がなかなかに重い。「嘘つきの街」という表現は、子供心に深く傷ついてしまった桜哉の記憶として秀逸。そして、一期一会を大切にという徹からの教えを回転ずしになぞらえる真昼の回想演出がビビッドで、苦悩する桜哉のカウンターとして申し分なし。椿がどんな思惑で桜哉をスカウトしたのか不明だが、そうそう簡単に真昼と和解してもらっては物足りないので、たもとを分つことになったラストを歓迎したい。苦難を乗り越えて桜哉を助けることは、真昼が自身の正義といまいちど向き合うチャンスでもあるだろうから。

★★★

[]アクティヴレイド -機動強襲室第八係- 2nd File 7「絶対ピーピング宣言」

脚本:玉井☆豪 絵コンテ・演出:下司泰弘 作画監督:滝川和男、青木真理子、棚澤香織

【概要】

神奈川県で開かれる全国知事会議にテロ予告が発せられる。東京での都市サミットの予行演習として全国から選りすぐりの警備が加わる中、ダイハチとダイクも任務にあたる。会議期間の3日間で順調に犯人を検挙したダイハチとダイクに、褒美としてバカンスが与えられるのだが……。

【感想】

シリーズ初めてといっていい水着サービス回なのに、盗撮事件と絡めつつ笑いをとるものだから、いまひとつ素直に楽しむことができずじまい。それでも、(任務上の必要から)花咲里の水着を引っぺがした黒騎を始めとして、ダイハチの男性陣がとばっちりを受けなかった節度は評価したいところ。女性キャラクターも男性キャラクターもほとんどが警察官という設定上のリミッターが好ましい。

今回の主役である女性陣に着目すると、盗撮行為に対して怒りをあらわにする花咲里と静かに怒ってみせる山吹の対照が見どころだった。各所で暴走する花咲里をたしなめながら、最後は真打ち登場とばかりに犯人のトラックを止めた山吹が頼もしく。「射殺」と「おしおき」という犯人への言葉のセレクトにも両者のキャラクターが表れていたかと。言葉と行動による男性陣の控えめなサポートがまた渋かった。

★★★☆

2016-08-22

[]91Days Day 7「あわれな役者」

脚本:岸本卓 コンテ:大久保富彦、大畑清隆鏑木ひろ 演出:大久保富彦、大薮恭平 作画監督:関口雅浩、西田美弥子、舛舘俊秀

【概要】

アヴィリオとネロは、ファンゴによるオルコファミリー乗っ取りを成功させる。そのころヴァネッティでは、ネロに宣戦布告したフラテがロナルドを後ろ盾に足場を固めつつあった。そんな状況に心を痛めていたフィオは、兄弟の和解のために奔走するのだが……。

【感想】

ファミリーを守るとの大義名分で疑念におびえながら自滅していくフラテ。ファミリーの誇りを守るために手段を選ばないネロ。ファミリーの昔から変わらぬ安寧を至上とするフィオ。そんな「家族」をめぐるきょうだい三者三様の足かせが、交わることなく崩壊していく。

それを演出したのが、ヴァネッティに「家族」を奪われたアヴィリオという出口のなさ。血縁によらないアヴィリオからネロへの「兄弟」宣言は、ファンゴとの盟約からガラッシアとヴァネッティによる政略結婚まで巻き込みつつ、「家族」という概念もろとも奈落に叩き落とすかのよう。

★★★☆

[]B-PROJECT〜鼓動*アンビシャス〜 第7 話「胸のBULLET」

脚本:香村純子 絵コンテ:高橋英俊 演出:畠山茂樹 作画監督:宇都木勇、飯飼一幸、池原百合子、飯塚葉子、奥野倫史、武本大介、森悦史

【概要】

海と山に恵まれた「箱崎」で情報バラエティ番組のロケをすることになったB-PROJECTの5人。北門、増長、愛染は海チームに、王茶利と野目(とつばさ)は山チームに分かれてレポートを行う。小さなトラブルを抱えつつも順調に仕事をこなす両チームだったが、王茶利が隠していた秘密からロケそのものがピンチにおちいる。

【感想】

妖刀をモチーフにした前回に続いて、今回は「醐醍草」なる万能薬の伝承を持ち出してきた。沖田総司を連想する王茶利の吐血で両エピソードをブリッジさせているようにも。いかに浮世離れした芸能界が舞台とはいえ、ファンタジックにすぎる設定は歓迎しないが、今回は醐醍草伝説を野目そしてメンバーたちの思いやりに重ねる筆致がとてもよかった。2種類の「薬」を飲み合わせることで感謝を示した王茶利に、天真らんまんで前向きな人柄が出ていたところも。付き合いが長いからこその北門と増長の関係性を王茶利と野目の前段にしていた構成が効果的。

★★★

2016-08-21

[]甘々と稲妻 第7話「五平餅とだいぼうけん」

脚本:広田光毅 絵コンテ:佐野隆史 演出:備前克彦 作画監督:池内直子、渡邉慶子 

【概要】

熱を出して寝込んでしまった公平。意を決したつむぎはひとり家を出て行くのだった。

【感想】

父子家庭である犬塚家にとって「恵」がセーフティーネットになっていることを改めて実感させるエピソード。それは、五平餅を振る舞った小鳥による父親との思い出につながっていく。魔法少女アニメのDVDを視聴した流れでもって、あっと驚くミュージカル演出によって不安いっぱいなつむぎの内面を健気に表現してみせる前半が新鮮だった。

★★★

[]ReLIFE report 8「亀裂」

脚本:兵頭一歩 絵コンテ:関暁子 演出:関暁子 作画監督:小嶌エリナ

【概要】

中間試験がさんざんな結果で再試験を課せられることになった海崎。そこに、同じように赤点を連発したバレー部キャプテンの玉来がやってくる。再試仲間ということで玉来と親しくなった海崎。狩生のことを気づかう玉木だったが、後輩のバレー部員の陰口から思わぬほころびが……。

【感想】

正々堂々とたゆまぬ努力で文武両道を実践している狩生。日代からも玉来からも認められている彼女がそのことに気づいていない青臭さがいい。彼女らに海崎を関与させることで構図が見やすくなってもいる。あなたの代わりはどこにもいないという天津から玉来へのメッセージは、リライフにいそしむ海崎(と被験者001)にも適用されるのだろうが、今のところはつかみどころがないまま。やはり、海崎の資質でもって何かを画策していると考えるほうがすっきりするが、はてさて。

★★★

2016-08-20

[]サーヴァンプ 第3話「訪れなかった未来について」

脚本:古怒田健志 絵コンテ・演出:小柴純弥 作画監督:しんぼたくろう、小川浩司

【概要】

有栖院御園とスノウリリイの主従に招かれた真昼とクロ。自分に従えと言う御園は、友だちのために戦おうという真昼に心動かされ、武器(リード)の使い方を指南する。クロの内的世界にあったギフトの一つを武器として得た真昼だったが、その記憶から桜哉のそれだけが断片化していき……。

【感想】

執拗に「嘘」を憎む桜哉の内面について想像を巡らしながらの視聴となった。虚像としての自身を真昼たちに植え付けた罪悪感が原因と思いきや、そう単純なものではないらしい。桜哉自身のセリフどおり、誰しも程度の差こそあれ嘘をついているし、自身の記憶ですら今となってはあやふやだったりする。ゆえに、困った人たちのためには「嘘」もいとわない真昼の「シンプル」さがかりそめな桜哉のデリケートな部分に刺さるのだと思いたい。

桜哉とベルキアそしてオトギリの下位吸血鬼トリオが織りなすバトルシークエンスは、額縁に技名をあしらった演出もあいまった華やかさ。いまだコンビとして未熟な真昼とクロの引き立て役として良い感じ。

★★★

[]orange LETTER07

脚本:久尾歩 絵コンテ・演出:菊池聡延 作画監督菊池聡延、古賀誠

【概要】

須和も10年後の自分から手紙を受け取っていた。その手紙には、すぐに迫った翔の誕生日をお祝いしてほしいとあった。さっそく、翔の誕生日を聞きだし望みのプレゼントを用意する菜穂たち。

【感想】

菜穂と翔に10年後も笑っていてほしいとの須和の献身に泣ける。母親との別れを引きずったまま菜穂に踏み出せない翔を理解してのことだろうから。加えて、翔のほうは須和が菜穂に抱いている思いを知っているので、そのこう着状態がいつ悲劇に転んでもおかしくはない。そこでキーになってくるのが菜穂の思いであり、未来から過去へフィードバックした花束でもって告白返しを決心したラストに安堵する。須和からの花束は友人としての翔へのエールであり、彼を介しての菜穂へのかなわぬ思いの精いっぱいの表現と受け取った。

★★★

2016-08-19

[]チア男子!! EPISODE 06「RE. START」

脚本:吉田玲子 絵コンテ大畑清隆 演出:井之川慎太郎 作画監督斎藤大輔、重本和佳子、本橋秀之

【概要】

学祭でのパフォーマンスを見て入部を志願してきた9名を加え、16名体制になった男子チア部「BREAKERS」。さらには、女子チア部「DREAMS」の高城さつきが専任コーチとなる。BREAKERSの努力を認めながらも下手と評した高城は、来る3月の「全国チアリーディング選手権」への出場を目標に掲げた。しかし、そのためには1月末に開かれる予選で基準点を超えなければならない……。

【感想】

新規加入のメンバーたちは既存の7人以上に個性的な面々だが、これまでも十分すぎるほどに凸凹だったので、違和感なく受け入れられた。メンバーを徐々に増やしていって実績を積み重ねるストーリー運びがきっちり生きている。佐久間龍造はやり過ぎにしても、笑いのツボがずれている高城など、意外性によるキャラクター立てもさりげなく嫌味がない。

今回すばらしかったのは、高城からのメッセージを起点としたキャラクターからキャラクターへのバトンタッチ。男子チア部の一員としての喜びに目覚め始めた晴希をアルバイトの場で迷える翔にジョイントさせ、「逃げるな」という言葉をソフィスティケイトして伝えてみせる。高城の妹を落としてしまった翔の後悔を、いきなり一馬にかけた大外刈りで和らげる晴希の優しさに涙した。それはすなわち、姉から柔道から逃げてきた晴希の自身に対する激励でもある。まさに、「GO ! FIGHT! WIN!」の精神。

★★★★

[]クロムクロ 第二十話「飛んで火に入る虎の口」

脚本:檜垣亮 画コンテ・演出:平牧大輔 作画監督:森島範子、秋山有希、佐竹秀幸、金弼康、伊藤美奈

【概要】

エフィドルグの母艦にさらわれた由希奈を助けるため、黒部研究所長の洋海は最上位者権限で剣之介とムエッタが搭乗したクロムクロを宇宙に解き放つ。そのころ、由希奈は剣之介の言葉を励みに脱出の手段を探していた。一方で、地上ではソフィーの前に現れたゼルがその思惑を語り始める。

【感想】

地球と宇宙、舞台を入れ替えて表現される由希奈とムエッタの互換性、それゆえに浮かび上がる別の人格。クロムクロコクピットで慣れた手つきを見せるムエッタと、エフィドルグの母艦において手さぐりで検索にチャレンジする由希奈。そこから、ムエッタすら知らぬ恐るべき真実の一端に触れた由希奈によって、両者をバランスさせる手際が鮮やか。

かように由希奈とムエッタをネガポジ反転することで、両者から軸足がブレない剣之介の精神が改めて伝わってくる。敵の刃からムエッタを救い由希奈を救った剣之介に、二人へのバイアスはまったく感じられない。そして、由希奈が「雪姫」に思いを寄せる剣之介を責めない(責めることができない)理由はそこらにある気がした。由希奈とムエッタそれぞれによる自身のルーツの探索、その先の交点に剣之介がいる。

ひとり見知らぬ敵陣で不安いっぱいながらも、剣之介を思い出して勇気を振り絞る由希奈がよい。それだけでなく、ピンチでもボヤきを忘れない彼女らしさが和ませてくれた。

★★★☆