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2016-01-11

[](新)昭和元禄落語心中 第一話

原作漫画未読。

スタッフ

原作:雲田はるこ講談社ITAN」連載) 監督:畠山守 シリーズ構成:熊谷純 キャラクターデザイン:細居美恵子 落語監修:林家しん平 美術監督:黛昌樹 色彩設計:佐野ひとみ 撮影監督:浜尾繁光 編集:松原理恵 音響監督辻谷耕史 音楽:澁江夏奈 アニメーション制作:スタジオディーン アニメーションプロデューサー:浦崎宣光

キャスト

与太郎関智一 有楽亭八雲/菊比古:石田彰 助六山寺宏一 小夏:小林ゆう みよ吉:林原めぐみ 七代目有楽亭八雲:家中宏 松田:牛山茂 アマケン:山口勝平 ヤクザ兄貴:加瀬康之 アニさん:須藤翔 萬歳:茶風林 萬月:遊佐浩二 猫助師匠:林家しん平 

脚本:熊谷純 絵コンテ:畠山守 演出:赤城博昭、竹下健一 作画監督:森本浩文、浅井昭人、木村友美、石川洋

【概要】

刑務所から出所した与太郎は、落語家の八代目有楽亭八雲に弟子入りを志願する。弟子をとらないといわれていた八雲は、どういうわけか与太郎を一番弟子にすることに。八雲の住居には、かつて彼のライバルだった落語家助六の娘である小夏がいた。内弟子としての生活を始めた与太郎だったが、八雲と小夏には助六をめぐる因縁があって……。

【感想】

八雲がどういう心境で与太郎を拾ったのか、劇中描写からいろいろな想像ができそうである。もっとも、表面的には気まぐれに思えたその行動が、助六の死をめぐってわだかまりを抱えていた小夏の内面を溶かした意義のほうにこそ着目したい。八雲への敬愛と助六への心酔を隠さない与太郎の実直さが、かたくなだった小夏を助六さらには八雲に向かわせることになったのだから。

1時間枠を生かし切った構成のみごとさにうなる。中盤における与太郎落語の長尺は、その内容がかつての自身を反映しているからこそ、チンピラとの決別を笑いという形でヤクザ兄貴に伝えるに効果的だった。佳境に入って額に浮かぶ汗や正座した足の動きといった身体の一部分の大写しも、不安がやりがいに変わっていく与太郎のボルテージの高まりを雄弁に表現しており、いっそうのこと説得力が増す。

終盤における八雲の落語与太郎を拾ったエピソードを思わせる内容で、助六落語に熱中した夜更かしから粗相をしでかした与太郎へのしっぺ返しがことさらにきつい。だからこそ、かつて自身が叱咤した小夏に叱咤された与太郎が、再び八雲に向き合うクライマックスが熱かった。助六をブリッジにした与太郎と小夏のタッグが、八雲を助六とのしがらみに向き合わせるストーリー。第1話にしてメインキャスト3人の密接な関係性を立ち上げてみせた。

ジャズを基調とした劇伴のドライブ感に、個性的なメインキャスト陣による熱演まで、作品世界に拮抗するアクの強さが頼もしい。1本のOVA作品として完結してもおかしくないほどまとまりのあるエピソードだったが、八雲と助六の過去編に移ってからどうなるか見もの。

★★★★

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