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ブロンズブログ

2016-08-22

絵本『すきになったら』原画展のお知らせ

12:09

石黒亜矢子・ヒグチユウコ 二人展

異界への誘(いざな)い


9月9日から長野県・イルフ童画館の

「石黒亜矢子・ヒグチユウコ二人展 異界への誘(いざな)い」がはじまります。

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ブロンズ新社からは、ヒグチユウコさんの絵本『すきになったら』(9/14発売予定)の原画が全点展示されます。

この展示開始に合わせて、『すきになったら』を先行発売します。

さらに、展覧会ご鑑賞の方に、ここでしかもらえない

オリジナル『すきになったら』の二つ折りメッセージカードをプレゼント!


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▼開催概要

会期:2016年9月9日(金) - 11月14日(月)

会場:イルフ童画館(長野県岡谷市)

開館時間:10:00〜19:00

休館日:水曜日(祝日は開館)

お問合せ:イルフ童画館

電話0266-24-3319

〒394-0027 長野県岡谷市中央町2-2-1

詳細コチラ → CLICK!!


ぜひ、この秋のおでかけにいかがでしょうか?

2016-07-13

大村製本さん見学ツアー

18:42

「だるまさん」シリーズ(かがくいひろし)や『あかちゃん』(tupera tupera)など、

ブロンズの書籍を多数製本していただいている

大村製本さんの見学ツアーへ行ってまいりました!


今回で4回目になるこちらのツアーですが、11名の方にご参加いただき、

朝早い時間の集合だったにも関わらず、みなさんとても楽しみにして来てくださいました。


書籍がどうやって製本されるかって、なかなか知る機会がないですよね。

そんな普段見られない絵本が生まれる現場を、見学させていただきましたよ!


まずは、製本ってどんなことをするの?

ということで、大好評の製本体験ワークショップをご用意していただきました!

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実際に中ミシン上製本を一人一冊ずつ手作業でつくってみることに。


はじめに紙を四つ折りにしていきます。

ここで紙に向きがあることにみなさんびっくり!

手で曲げて硬さを確かめながら折っていきます。

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表紙は人数分違う色をご用意いただいており、くじ引きで決めた順番で選んでいくことに。

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カラフルな表紙を前に、みなさんわくわくしながら選んでいましたよ。

表紙の色を自分たちで選ぶと、つくっていくうちにどんどん自分の本に愛着がわいてきて、

「その色は私のです〜!」という声が飛び交っていたのも印象的でした。


次は中ミシンをかけ、断裁してもらいます。

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見たことのない機械や、大村製本のみなさんの職人技を、

みなさん食い入るように見つめていらっしゃいました。

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その後のりづけをしていきます。

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これをしっかり貼り合わせれば完成です!

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製本の工程を実際に自分たちでさせていただいたことで、

本がどのようにつくられているのかイメージしやすく、

世界に1冊だけの本が出来た感動はひとしおでした!



製本したものに重しを乗せて密着させている間に、

製本所の中を見学させていただきました。

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こちらでは、先ほど手作業で行った一連の工程を、機械を使って行っています。

製本に使われている機械は非常に精密で、断裁機はなんと0.1mm単位で調整できるそうですよ!

繊細な作業ですが、ページを折る機械は1時間で7000枚も仕上げられるほど速く、

本がどんどん出来上がっていく様子は圧巻でした。


われらが「だるまさん」シリーズもちょうど重版中で、本の角を丸くする作業の真っ最中!

ブロンズの絵本も細かいところまでこだわって、ていねいに製本してくださっていましたよ。


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大村製本のみなさんには、時には作業のスピードを遅くして見せていただくなど、

お忙しい中とても親切に対応していただきました。

1冊の本が出来ていく感動を製本所、出版社、

書店員のみなさんで共有できた、とてもいい見学会になりました。


大村製本のみなさん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!


(営業部:大村)

2016-07-06

絵本『どもるどだっく』高山なおみさんインタビュー<後編>

| 10:52


先日発売になった絵本『どもるどだっく』(高山なおみ・文 中野真典・絵)。

店頭でご覧になった方もいらっしゃると思います。

高山なおみさんのインタビュー後編です。

絵本にはさみこまれているブックレットとあわせて読んでいただければと思います。


▼前編はコチラ

高山なおみさんインタビュー:前編「子どもの孤独」




高山なおみさんインタビュー:後編「ことば」について


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ーー本の帯にある「みんなと おなじようにできなくたって だいじょうぶだよ」は、

高山さんご自身が、子どものときに言われたかった言葉ですか

高山なおみさん(以下:高山) そうですね。言われてもわからなかったかもしれないけど。

でも母は、どもりの私に対してそういう姿勢だった。

私は3歳になっても、ちゃんとしゃべれなかったみたい。

「あんあん ばあばあ」みたいな、あかちゃん語だったんじゃないかな。

双子の兄のみっちゃんに比べて、言葉が遅かったので、ちょっとは心配したようだけど、

幼稚園の先生だった母はのんきな人だから、自分の仕事が忙しくて、それどころじゃなかったみたいです。


ーー言いたいことがいっぱいあるのに、言葉がするすると出てこないことに、

4歳のなみちゃんはもどかしい気持ちはありましたか

高山 どもっていることに自覚がないのね。

だから「おかあさんは、なんで私に、ゆっくりしゃべりなっていうのかな」とか、思っていた。

私は、言葉そのものを意識してしまうからしゃべれない。

それで、どもりなんだと思うの。言いたいことを伝えるために、例えば、「あ」を言って、次に「い」を言って、

その次は「か」って言わないとならないんだけれど、か行は出にくい音だからどうしよう……と考えちゃう。

心と言葉はまったく同じではないけど、みんなそのことを気にしないで当たり前のようにしゃべれるじゃないですか。

どもりの人にはそれができないんだと思うんです。自分の心の中にあるものにぴったりくる言葉を、

ひとつひとつくっつけて、これで合ってるかなって思いながらしゃべってるから。

あ、これは私の場合なんですけどね。みんなどうなんだろう……私、どもりの人から話を聞いてみたいな。


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ーーいまも言葉につまることはありますか

高山 いまはほとんどないけれども。

たくさんの知らない人たちの前に出たときとか、電話がかけられないとか、道を聞けないとか、

お店で注文ができないとか。わりとつい最近までそうでした。

たぶん、こわかったんだと思う。自分のことを知らない人に会うと、

四面楚歌になっちゃう。みんな、私のしゃべり方をへんだと思っているんじゃないか、とか。


ーーどもったときのまわりの人たちの反応が、さらにどもらせる?

高山 そうかもしれないですね。そうすると、萎縮して身体がかたくなっちゃう。

小学校では、先生にさされて「本読み」するのがいちばん苦手だった。

私が読むと、くすくす笑われたり、みんなそわそわしたりする。

東京・吉祥寺のレストラン・クウクウでシェフをしていたとき(1990年〜2003年)、

パーティなんかで料理の説明をするために、大勢のお客さんの前に出ることがたびたびあったの。

私、どもらないようにしようとすると、言葉がつまって声が出てこなくなるんです。

思っていることをちっとも伝えられない。

あるとき、お客さんの中に、大好きな絵本作家の木葉井悦子さんがいらしたときがあって、

木葉井さんが、私が声ふるわせて、つっかえつっかえ話すのを聞いていたんですね。

あとから、マスターを通じて知ったんだけど、

「格好よかったです、高山さん。ますます好きになりました」って、ほめられたの。

それを聞いて、「あ、このままでいいんだ」(笑)って思った。

だから、どもりであることで卑屈になる必要はないし、どもりはマイナスじゃないです。

そういうこと、この絵本をつくりながら思い出してました。


ーーそれはどういうことでしょう?

高山 身体の中に、言いたいことが人一倍溢れているんです。私はそれがどもりだと思う。

私はいつも、毎日の小さな変化をちゃんと見て、聞いて、生きていきたい。

そういうことを感じながら、できるだけそのまま正確に人に伝えようとすると、

隙間があいたり、同じ言葉を何度も重ねたり、変なリズムでしゃべったり、

急に声が大きくなったり、沈黙したりする。だから私、いまだにどもりなんです。

昨日と今日が違わないと思ったほうが、会社に行きやすいのは分かるし、

私もそんなふうにして、暮らしていた頃もありますけども。

本の帯に「ひりひりした歓び」とあるけども、

子どもの頃はみんな、一瞬一瞬の全てが新しかったはずですよね。


ーー言葉と一体になるというのは?

高山 わあ、むずかしいですね。身体を開いて、うそをつかないということかなあ。

あと、子どもの頃、母がひな祭りの歌を歌っているときに、

おかあさんの背中に耳をつけて聞いていると、声が直に身体に入ってくる。

おかあさんとひとつになる感じ。たとえば、そういう感触のことかしら。

関係ないけど、好きな人ができると、そういうことってしませんか? 結婚したてのころとか(笑)。

「食べる」ことも、そんなことのような気がする。身体の中に入れるから。

だから、うんこも味見したくなる(笑)。

小学校に入ってからだけど、1回だけ試したことがあるの。

あるときクラスで男子たちが、「おめえ、うんこって食べたことあるのかよ」

「ねえのかよお」「なんで食べねえだよ」って話してるのが遠くから聞こえてきて、

食べてもいいんだあって思って、一人でこっそりやってみた。

マッチ棒とかでチョンチョンとやって、舐めてみたんだと思う。そしたらとんでもない味だった(笑)。

苦い、かぁぁぁっみたいな(笑)。大丈夫ですかね、この絵本。

お母さんが、「うんこなんか味見したらだめだから、

読んじゃだめだよ、こんな本」ってならないかしら。それだけが心配(笑)。


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ーー子どもたちに、大人たちに向けて一言お願いします

高山 子どもたちがこの絵本を読んだときに、何を感じるんだろう。

パンツの女の子が出てくるから、ちょっとエッチな感じがして、こっそり見てくれたり、

声が爆発してるこの絵を見て、「ぼくのほうが上手に描けるよ」とか思ってくれたらうれしいな。

みんなと同じようにできない子には、「そのままでぜーんぜん大丈夫だよ」って言いたいし、

大人には、「どうだった? 気持ち悪かった? どんな感じがした?」って聞いてみたい。

その人の子どもの頃の話を聞いてみたいですね。

私はこうだったけど、あなたはどんなふうでした?って。とりつくろうことなしにね。


おわり


(聞き手/編集部 佐川祥子)



昨日7/5(火)から、絵本『どもるどだっく』の原画展がはじまっています。

高山さん、中野さんのトークイベントなども開催予定ですので、

この機会をぜひお見逃しなく。


★絵本『どもるどだっく』イベント情報はコチラ → CLICK!!