PLにストーリーに介入させる方法(かもしれない)

あるいは、GMの吟遊を抑える方法(かもしれない)。
昨日、なんとなくアリアンロッド・サガのリプレイを読み直してて、あれ、こういうことやればいんじゃねえの? と思ったので試案を適当にまとめてみる。


PLが担当するのは、PC一人とNPC一人。PLが操作してるんだからNPCじゃないけどまあ立ち位置的にはNPCなのでそういうことで。
担当するNPCの立ち位置等については、シナリオの要請があるのでGMが提示する。提示された条件を、GMが許可する範囲でPLが変更するのは自由。実際のセッションで、PLがNPCをどのように操作するのも自由。PCが有利になるように誘導してもいいし、不利になるように誘導してもいい。
PLが操作できるNPCを、単なる外部リソースとして扱うことは可能ですが、いわゆるキャラクター性能的な意味でのパワーリソースではなく、ストーリーワーク上のリソースとして活用することができる、というのが肝。PLのストーリー介入を積極的に採用するということですね。


当然ながら条件がいくつかあって、まず、「PLが担当するNPCは、手段と目的を事前に提示する」必要がある。実際にどのような手段を取るかは理屈さえつけばなんでもいいけれど、NPCNPCらしく行動したかどうかの判定を、GMではなくセッションに参加している全員で判定できるようにする必要がある。なぜならGMだけが裁定できるんじゃ、PLが操作するNPCが単なるパワーリソースにしかならないから。
PLのNPCの行動に対するダメだしは、GMだけではなくPLも提起できて、NPCを操作するPL以外の多数決によって行動の正否が決定される、という仕組み。特定のPLのPCが不利になるような行動をNPCが取った時に、その特定のPLだけが反対することは想定されるけど、PCが不利になるという理由だけで反対することはできないようにする意味もある。表面的には不利になったとしても、実際には(ゲーム上は)有利になるということもよくあることだから。これはメタ操作が前提ですけども。
あと、PCのやることもNPCのやることも、理屈をつけるのはPLの仕事。なんか適当にやりたいことやってGMが救ってくれるだろうみたいなのはNG。ストーリー進行における強権すらもGMから排除してPLに均等分配し、その上でルール裁定のみをGMに依存する構造にする。というわけで、GMもPCとNPCを持ってもいい。そもそもPCがNPCみたいなものになっちゃうから、いろいろと定義づけを変更せにゃならんでしょうが。


予想できる展開は、誰もまとめられる人がいなくてぐだぐだになって終わるか、まとめられる人がGMではないなにかになって場の中心になるか、あとは想像もできないようななにかが起こるような気がする。極端な話、PLのストーリーへの介入度を高めると、ぐだぐだになりやすい、という推測になる。これは進行者が不在になるために起こるだろうという想定でしかないので、実際のところはわかりません。
ともあれ、協議を前提にしたシステムは、実際のところ決定に時間がかかりすぎて実用性はかなり低い。はず。
では、協議に時間がかからないようにするにはどうすればいいのか? 即断即決をどうフォローすればいいのか? というところで、単純なYES/NO投票ができるようにすればいいわけです。
ルールは簡単で、「問題提起は、YES/NOで回答できる形でしなければならない」「参加者はYESかNOに投票する権利を持ち義務を負う」「投票が規定時間内に行われなかった場合、棄権票とみなす」ぐらいで十分だと思います。投票と同様に提起も時間制限つけたほうがいいかもですね。棄権票が一定以上なら、提起自体が無効となるとか。
なんかこのシステムを中心にゲーム的ななにかを作ったほうが面白い気がしてきましたが、それはさておき、協議システム支援を前提に考えてるのは、私が自分でプログラム開発することを想定しているからです。深い考えなんてありません。
提起が可決することにメリットを用意するシステムであれば、インセンティブも発生して機能するような気もしますが、まあこの辺は今回は捨て置きます。


こういうネタを書くといつも思うんですけど、「で、それって面白いの?」って部分が、「やってみないとわからんなー」としかならないところがにんともかんとも。
もうちょっとブラッシュアップできればやってみてもいーとは思うんですが。一人じゃできません。