どちらかといえば言い訳と解説

たぶん応答する必要があるのかな? と思ったので。

「キャラクター」と「シナリオ」と「セッション」 - 日記:crea555
http://d.hatena.ne.jp/crea555/20090927/1254034845

全体的な印象として、PCとシナリオ、ロールプレイとマスタリングを入れ替えるとブーメランにならね、という軽度の感情的な反感を抱いていたようです。

この辺は私の書き方がまずいところだと自覚してますので謝罪しますが、私がエントリを書くきっかけが困ったちゃんのまとめサイトを読んだ後のことが多いので、困ったちゃんに対処するにはどうすればいいのか、そもそも困ったちゃんはなぜそういうことをするのか、という視点で書くことが多いので、困ったちゃんじゃない人向けにはなってない部分があります。
この点は割り引いて読んでいただく必要があるかもしれません。
で、もしブーメランになるのだとしたら、それはGMが注意すればいいことであって、そもそも注意しなくていいとも書いていません。それに気づくことができるかどうか、気付きやすいエントリかどうかという意味では、あまり気付きやすくはないのはご指摘の通りです。この辺は脇の甘いところです。

参考
ムギャオーの叫び声 困ったちゃんのまとめ - トップページ
http://www6.atwiki.jp/kt108stars/

とくに『シナリオに関係ない設定とかいらない』に対して、『PC設定を無視したシナリオ(=マスタリング)とかいらない』というコトを吐きたかったらしい。シナリオを無視してPC設定を語るのが悪いように、PC設定をまったく拾わずにシナリオ読み上げてるだけってのも、プレイヤーが苦労して作ったPCは不要ってコト? みたいな。

この点は補足します。
『シナリオに関係ない設定とかいらない』は、そもそも元エントリでは「セッション中に、シナリオに関係のないPC設定の説明って、別にいりません」と書いてます。あくまでも「セッション中に」シナリオに関係ない設定は開示してもらう必要はないの意です。別にセッションの前でも後でも、PCの設定を開示することはできるし、拾ってもらいたい設定があるなら事前に提示したほうが、GMも拾いやすいと思います。
むしろ、事前に開示もせずに、セッション中にいきなり「このPCはこういう設定があるんだけど」と、それを拾ってもらいたいって言われたら、「無理」と思います。GMだって今回予告とかハンドアウトとかを使えばシナリオ概要の事前開示だってできるのに、PLはPCについてそういうことしなくていいの? とか。
(ここではコンベンション環境は想定していません。行ったことないから知らないし)
私はGMとPLは(力関係という意味で)対等だとは思ってますが、同じ役割だとは思っていないので、それぞれの立場で「事前」「最中」「事後」それぞれでできることが異なる、と考えています。
物語を楽しむ、という観点を除外したとしても、GMからのシナリオの事前情報開示はある程度抑えられたほうがいいだろう、とは思いますが、PLからのPCの設定情報の事前開示は問題ない、と考えます。この辺は、詳しくは別途エントリを立てたいところです。
セッション中に生えた設定であればその限りではありませんが、それはシナリオに関連して生えた情報であり、セッションに関係がない設定は(基本的に)ありえないので、そういうのはどんどん出していけばいいと思います。
設定情報を開示するのが問題なのではなく、セッションに関係のない設定情報を、わざわざセッション中に開示する意味がどの程度あるのか、「PLが苦労して作ったんだから」という理由が通るのであれば、それはむしろ「GMが苦労して作ったんだから」という理由で、GMの吟遊化を肯定する理屈にしかならないんじゃないかと思います。
この辺はid:acceleratorさんにも指摘されてたので、書き方がまずかったなあ、と思ってます。


補足として、私は、シナリオ作成段階でいろいろと裏情報を設定しますが、それがセッション中に「PL/PCの決断に影響する」と判断しない限り、出しません。セッション後に、シナリオを配布するという形で公開だけしています。それに対する反応も、特に求めていません。あればうれしいけど。
ま、誤判断がつきまとうのはどうしようもないことなので、それについては気にしません。気にしたってどうにもならないし。

余談なんですが『GMは苦労してる』って、なんで言っちゃうんデスかね?

まず、苦労の部分については、元エントリでは括弧でくくっていました。そして、シナリオを作る準備段階について、「GMが(苦労して)作るシナリオ」と書いています。なので、GMが苦労している、とは書いてません。
これは、「苦労してシナリオを作る人もいる」(シナリオ作り慣れてなきゃ大変だろう)程度の意味で、一般化はしてないし、別に私自身を想定しているわけではありません。なので括弧でくくって留保しています。
誰もが苦労せずにシナリオを作れるとお考えなのであれば、残念ながら私としては肯定しかねます。秀作、駄作の判断を度外視して、ただ作るということを考えても、大変な人はいます。
苦労は免罪符になりませんが、苦労を度外視するのであれば、成果主義的には正しいかもしれませんが、小さな村社会に近似するセッションの場においては、あまりうまくないやり方じゃないでしょうか。そもそもTRPG成果主義かという点で、私は肯定できません。
楽しみの最大化を考えた時に、苦労はなんの保証にもならないのが、もどかしくはありますが。苦労した分、楽しい、なんて達成感はあるかもしれないけれど。

プレイヤーに「シナリオに応じたロールプレイ」を求めるという記事で、GMに「PC設定に応じたマスタリング」を求めるという前提が無いので、両論併記しとかないとバランス悪くない? というのもあるかもデス。

これは前提が甘かったという指摘の通りです。
自分自身がカジュアル環境のみなので、どうもそこに偏ったエントリを書くことが多いんですが、PC設定に応じたシナリオを作り、マスタリングするというのが当たり前のことになっているので、特に記載していませんでした。
あとPLやった後に書いてたんで、PLはどうすればいいのか、なんていうPLの理想像を個人的に追い求めていた記事でもあったので、まあそういう文章です。


参考リンク
ネタ:シナリオの意味 - TRPG履歴
http://d.hatena.ne.jp/standby/20090908/p1