シュツットガルト・バレエ「じゃじゃ馬馴らし」@兵庫芸文

これまでにバレエの全幕公演は4〜5回観てますが、あんま退屈とかしたこと無かったのですが、これはちょっと退屈だったかなあ。演奏は良かったし、セットは簡素なものの衣装は凝っていてシーンが変わる毎に楽しめるのですが、なんか、ちゃんとしてるんだろうけど、そこが、私にはオーソドックスで真面目過ぎるのかも。コメディだけど。ユーモアと優美さが同居するDKTバレエ(デンマーク)はともかく、倒錯感でドキドキしたロシアバレエ来日公演とかも、全然退屈に思う暇は無かったのに。今回はサウンド優先で兵庫芸文の4階舞台上サイドを取ってしまったので、遠いという要素もあったのかも*1。でもラスト近いパドドゥなどは割と良かった。

予習しておけばいいものを、じゃじゃ馬馴らしは中学のときに読んだきりです。バレエは、バレエだから仕方無いのかもしれないけど、じゃじゃ馬振りを描くのが長くて、2人が心が通じ合うとこがあっという間で、その後の展開が妙にショートカットな印象。こんな話だったかなー。今度読み直さなきゃ。

さて私がバレエに行くのは生演奏が前提。気分は画付きのオケコンです。今回の演奏は大阪交響楽団。ここは結構好きだけど、サウンドが、美しいというのではなく素朴な印象がありました。が、会場の音響か指揮者の力量か、今回はなかなか綺麗なサウンドを楽しめました。4階サイドはオペラだとステージからの音が遠くて後悔するのですが、オケのみだといい感じです。私はサウンドの比重が高い人間らしいのでこれ重要なのです。というわけで個々の瞬間はよいのですが、全体を通すと退屈なのは、作品(曲)のせいなのか、視覚込みの展開なのか。ま、こんな日もあるかと。

シュツットガルト・バレエ団「じゃじゃ馬馴らし」(シェイクスピア原作に基づく2幕のバレエ)
2012年6月9日(土) 15:00〜 兵庫芸術文化センター KOBELCO大ホール
指揮 ウォルフガング・ハインツ
演奏 大阪交響楽団
台本/振付/演出 ジョン・クランコ
音楽 クルト=ハインツ・シュトルツェ(ドメニコ・スカルラッティ作曲による)
装置/衣裳 エリザベス・ダルトン

こんな評なので、ソリスト略。ソリストが悪いんではなく、全体の構成の問題だとは思いますが。

*1:でもデンマークではしばしば最上階の一番安い(←千〜千五百円)遠い席でバレエ観てるんだけどなあ。