竹生島宝厳寺〜我は湖の子、さすらいの

細々と続けております、西国観音霊場の旅。このたびの霊場は第30番札所厳光山宝厳寺でございます。
真言宗豊山派、御本尊は千手千眼観世音菩薩、開基は行基菩薩の宝厳寺は、琵琶湖に浮かぶ「神を斎く島」竹生島にある。古来より「神の住む島」として尊ばれているので、現在でも社寺関係者の方しか住むことを許されていない。島には、この宝厳寺と都久夫須麻神社があり、神仏習合の聖域となっている。

で、どうやって行くかというと、彦根か長浜か今津から船に乗っていかねばならぬ。今津の線は早々と却下。長浜か彦根かで随分迷ったが、東海道本線に乗っている最中に彦根に決定。オーミマリンさんの「わかあゆ号」にて約30分、竹生島に上陸。

拝観料をお支払いし、本堂まで165段の石段を上がる。165段も石段も想定の範囲内だが、この炎天下である。暑い。「修業とは、たいへんなことなのよ!」というお土産屋のおばちゃんの哲学的な一言に見送られ、わずかな木陰を探しつつ上がる。が、振り返ると一緒に乗船した方々が誰もおらず。えぇー、ひとりにしないで。

本堂。ここは、日本三大弁財天の一つ、大弁財天が祀られている。秘仏なんでね、しゃっこらしゃ!とは見せていただけないのだが、こちらの弁財天は、普通弁天様と言えば琵琶持って音楽奏でて♪てなかんじなのだが、なんと武器を持っていらっしゃる。宝物館には浅井長政の母上さま寄贈の弁天様が安置されておったが、やはり武器持ち。いや、なんというか勇ましい。

全島が(周囲235.2km)国宝または重要文化財にあふれている。本堂のやや下に観音堂(重文)、その前にあるのは唐門(国宝)

この唐門は豊国廟から豊臣秀頼が移築したもので、豪華な彫刻が施された桃山建築を代表する建物である。

船廊下(重文)。観音堂から都久夫須麻神社本殿(国宝)に向かう廊下である。秀吉が朝鮮出兵した折、ご座船の船櫓を利用して造られている。内部は撮影禁止なので外から。

都久夫須麻神社本殿は現在内装保護のため修理中。伏見城の殿舎を移築したもので内装は豪華絢爛だそう。内部を守るため完全予約制、しかも研究者のみ予約可だそう。

本殿したに拝殿があり、そこからかわらけ投げができる。なんでも願い事を書いた素焼きの小皿を鳥居に向かって投げ、鳥居をくぐれば願い事がかなうそうだ。なんか、落語の「愛宕山」みたいでんな。あれ確か、思った所に飛ばすために幇間がかわらけの端っこをかじったような・・・。いや、そんなバチあたりなことしてまへんで。

上陸時間約70分間。桃山様式の豪華絢爛な建物と何かにつけ出てくる豊臣一族の御威光を感じつつお参りを終える。今回は暑さのため、一ケ寺のみ。
さてはて、次はどこへ行こうかな?てか、こんな調子でいいんだろうか?

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