演劇×劇場×文化施設建築

2017-09-12

客席数480席の心意気、指揮者 牧村邦彦に今年の「みつなかオペラ」の見どころを聞く!

昨年20周年を迎えた川西市みつなかホール。「市民芸術文化の振興に寄与する」事を目的に、川西市に作られた客席数480席のホールだが、ここで制作される《みつなかオペラ》がクラシック界に刺激を与え続けている。開館以来このオペラを指揮するのが、牧村邦彦だ。オペラ指揮者として定評のあるマエストロに、今年の《みつなかオペラ》の見どころを聞いてみた。

ーー客席数480席のホールで、この規模のオペラ1996年の開館以降、ずっと続けておられます。いろいろとご苦労も多いのではないでしょうか。

牧村 川西市文化芸術に対する理解があり、とても協力的です。《みつなかオペラ》はそのフラッグシップ的な役割も有り、質を落とす訳には参りません。今では歌い手の間でもブランドの一つとして認識されて来ており、毎回のオーディションには本当に素晴らしい歌手が集まります。現在は指揮が私、演出井原広樹さん、合唱指揮が岩城拓也さん。この3人体制が理想的な形で機能しています。

一番の問題オーケストラピットが狭く、作曲家の指定通りの楽器編成では演奏できないことです。なので、スコアリダクションしています。弦楽器楽器数を減らし、管楽器は別の楽器と組み合わせる《みつなかオペラ》独自のオーケストラ編成です。作品を作った作曲家さんのことを考えると決して胸を張って公言する行為だとは思いませんが、欧米の小さな劇場では普通におこなわれていることです。そしてそれが出来るのは、演奏してくれるのが《ザ・カレッジオペラハウス管弦楽団》だからだと思います。この楽団オペラ作品演奏することに愛情を注いでくれますから。

また昨年から音楽助手を自前で育て、指揮することだけでなく、オペラ公演に携わるための音楽面以外のところも教えています。こういった事もこれからオペラを上演していくために必要なことだと考えています。

もう20年になるのにここまで再演は一本もありません。私自身のキャリア形成の礎となり、共に歩んできた《みつなかオペラ》ですが、来年の「トスカ」で私自身が還暦を迎えます。そんなこともあり、次の世代、次の関西におけるオペラの在り方を危惧している今日この頃です。

https://spice.eplus.jp/articles/145504

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