演劇×劇場×文化施設建築

2018-11-15

鹿島市民会館プロポでナスカが最優秀、舞台と客席を一体に

限られた予算の中での機能配分を評価

佐賀県鹿島市は、「新鹿島市民会館(仮称)」設計候補者選考公募プロポーザルの最優秀者に、古谷誠章氏と八木佐千子氏が代表を務めるナスカ東京都新宿区)を選定した。次点者は新居千秋都市建築設計東京都目黒区)だった。

現在の市民会館は、6町村の合併によって誕生した鹿島市の市政10周年記念事業として1966年に完成した。築後50年以上が経過し、設備や建物老朽化が顕著になり、2013年から建て替え計画検討されていた。

敷地は、現市民会館のほか、市役所や生涯学習センターエイブル」、鹿島新世紀センターなどの公共施設が立つ中川エリアの一角。19年3月まで現会館を利用した後、解体して建て替える。ホールには750席から800席程度の客席を確保すること、生活用具や生産用具を展示する民俗資料館との合築にすることを設計の前提要件としている。

客席と舞台を人が行き来する動線を想定

審査講評によると、最優秀に選ばれたナスカ案は、限られた予算の中で、何を削減して何を取るかという取捨選択に力を注いだ点が評価された。

例えば、現在の市民会館では、本格的なオペラ演劇よりも、市民、なかでも小中高校生の利用が最も多い。そうした利用状況を考慮して、吹奏楽の発表や学生演劇などでは利用しないフライズ(舞台上方の客席から見えない部分)をなくすことによって、舞台と観客席とが一体になったホールの可能性を示した。プロコンサート演劇と異なり、観客自らが次の発表者となるような、客席と舞台を人が行き来する動線を想定している。

舞台や客席の拡張スペースとしても利用できるのが1階南側に配置された交流ラウンジだ。客席を拡張して大規模なコンサートを催したり、演劇上演時には舞台裏として活用したり、出番までここで練習してそのまま舞台に上がったりと、多彩な使い方ができるようにする。

2019年11月末までに基本・実施設計を行い、19年度中に着工する予定。21年度の開館を目指している。

プロポーザル概要

名称:新鹿島市民会館(仮称建設設計候補者選考公募プロポーザル

最優秀者:ナスカ

次点者:新居千秋都市建築設計

選考委員会委員長三島伸雄(佐賀大学大学院工学系研究科教授)、副委員長/中村雄一郎(鹿島市民会館建設検討委員会座長)、宮原真美子(佐賀大学大学院工学系研究科准教授)、山口俊裕(佐賀県建築住宅施設整備室副室長)、平田敏子(鹿島市文化連盟)、宮津彰子(一般財団法人鹿島市民立生涯学習文化振興財団理事長)、永池守(生涯学習センターエイブル」館長)、藤田洋一郎(鹿島市副市長

プロポーザル開始公告実施要領などの公表2018年8月1日(水)から8月10日(金)まで

参加表明書の提出期限:2018年8月13日(月)必着

第一選考提出書類(参加表明書以外)の提出期限:2018年8月21日(火)必着

参加資格要件の確認結果通知:2018年8月24日(金)

第一選考ヒアリング要請者の選考):2018年8月29日(水)

第一選考結果の通知:2018年9月3日(月)

二次選考技術提案書など)の提出期限:2018年10月10日(水)必着

二次選考(公開プレゼンテーションヒアリング):2018年10月20日(土)

二次選考の結果公表2018年10月26日(金)

http://www.city.saga-kashima.lg.jp/main/9129.html

施設概要

建設予定地:佐賀県鹿島市大字納富分2643-1ほか

用途地域など:第二種住居地域建築基準法第48条ただし書きにかかる協議中)、建蔽率60%、容積率200%、建築基準法第22条の指定区域

敷地面積:約6100m2

計画規模:2600m2程度(2680m2未満必須)、固定席750〜800席を確保、および民俗資料館との合築は必須

設計委託料の上限:8068万円

概算事業費: 20億2000万円以内(税抜き解体費・建築費・外構工事費含む)

業務期間:契約締結日から2019年11月29日まで

建設工事2019年度〜2021年

https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00358/111000032/

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