今日もご無事で。

今日も無事なら明日も無事でいて。そんなくだらない話。

earth music & ecology[CM]

またCMで。

女優・宮崎あおいが出演する国内ブランド「earth music & ecology」のCM。
[散歩篇][鉄棒篇][野球篇][新野球篇][自転車篇][ぐるぐるバット篇][宿泊先にて篇][待合室にて篇][木のぼり篇][雪あるき篇]など(もっとあるかもしれない)数多くのシリーズが作られており、今は[運ぶ篇][ノコギリ篇]がテレビで流れている。

ギークピクチュアズ、シンガタ、あたりが中心となって制作しているのかな?

“あした、なに着て生きていく?”

というコピーが印象的なこのシリーズ。
僕はどのバージョンも好きなのだけれど、コピー、映像含め最新の[運ぶ篇]がいまのところ最も好きだ。

「世界は今、この瞬間もぶっ壊れ続けている。わたしも、あなたも、ぶっ壊れ続けている」という台詞はとても痛々しく響くし、宮崎あおいが樹木を引っ張っている映像はどのシリーズよりも強烈だ。

最新版はどちらも素晴らしい。
[ノコギリ篇]の「よく今度生まれ変わったらって言うけど。わたしは、今度生まれ変わる予定はありません」という言葉も痛快。

宮崎あおいの淡々としながらも、熱の籠った台詞がすっと心に入ってきて、その辺りの適当な自己啓発本なんかよりもグッとひきがある。
「生きなきゃ」と思わされる。

このCMの好きな部分はそういうところで。
前回の“東芝LED電球「LED10年カレンダー」CM”が映像と構成で訴えるのなら、このCMはたったワンフレーズのコピーが映像に迫力を増させてメッセージの可能性、力を増幅させている。
あと大事なのは、宮崎あおいの重要さ。

宮崎あおいが無邪気で、可愛く、そして健気に俯瞰的に“(しかし)撮られている”からこそ、まずは見ている人はそこに引き込まれる。
そのCMの伝えたいことはまずきっとそこで伝わらないんだけれど。
CMは何度も流れるもので、何度も遭遇するもの。

そういういろんな要素が相まって、何重にも味わえ、シンプルだからこそ味が濃くない。
しかし、一発一発が強烈で爽快で、見易い。気分がいい。

前回の“東芝LED電球「LED10年カレンダー」CM”は味の濃いもの。まるで短編の映画だ。
そして今回の“earth music & ecology[CM]”は、散歩しながら、通勤をしながら、聞きたくなった時にイヤホンをつけて、ちょっとだけ気軽に聞ける、3分の少し短くカジュアルなポピュラーミュージックのようなものだろう。