ジョバンニ

ちょうど一ヶ月前,机の整理をしていると
中学時代に購入した一冊の本を見つけました。
その本は「銀河鉄道の夜
そのころは,その本の良さを理解することが出来ませんでした。

そして,約10年たったいま,宮沢賢治の本を読んでいます。

銀河鉄道の夜 他十四篇 (岩波文庫 緑76-3)

銀河鉄道の夜 他十四篇 (岩波文庫 緑76-3)

その当時わからなかった,賢治の良さを自分なりに理解することが
できるようになりました。
賢治の文章で心を打つのは子供を主人公にした物語です。
子供の純粋さが心を打つような年齢になったということでしょうか...。
毎日の通勤時間に読んでいるのですが,
そして,この本は心を安らげたり,和ませたりと日常の清涼剤役を果たしています。
今日いいなと思った文章は,これ。

「二人は,その白い岩の上を,一生けん命汽車におくれないように走りました。そしてほんとうに,風のように走れたのです。息も切らせずひざもあつくなりました。
こんなにしてかけるなら,もう世界じゅうだってかけれると,ジョバンニは思いました。」
銀河鉄道の夜宮沢賢治

帰りの通勤電車の中で世界中をかけてやれるんじゃないかと,
思えるような気分になりました。