ストンリバーの日記

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2016-06-16

関東交流会(将棋ペンクラブ)

 将棋ペンクラブの年に一回の交流会には九州に居住している関係で関西での交流会へ参加することがここ数年多かった。今年は5月に動けなかったこともあり、久方ぶりに東京を訪れてみたいと思った(関東交流会は2回目の参加となる)。


 6月11日宿泊先の新宿より電車で代々木で乗り換えて、千駄ヶ谷で降りる。梅雨入りしたはずの東京の空はからりと晴れて、歩いていても汗ばむほどだ。左手に東京体育館を見ながら、鳩の森神社の中を通り抜けて将棋会館へ着く。記憶の中の見慣れた光景に安堵する。また、玄関先では折しも「3月のライオン」の撮影隊に遭遇する。行きがけの駄賃みたいなものだが、所期の目的も将棋だけになにか得した気分になる。「聖の青春」の映画化、また各種雑誌における将棋劇画化と云い、将棋文化に昨今、心地良い風が吹いているように感じられる。


 さて、将棋会館4階の会場受付で顔見知りの幹事の一人である犬塚氏に笑顔で迎えられる。持参した拙作品集「詰将棋の道2」5冊を大会賞品として使ってほしいとお土産代りに進呈した。最近よく詰将棋関係の本を出版される「双峰社」の鷲北氏より声をかけられる。また、私が将棋ペンクラブ大賞の推薦委員をしていることもあり、まとめ役の三上氏とも名刺交換をした。


 プロ棋士の対局室にもなる2部屋を広げた形の会場はすでに70人近くの人がいた。午後のピーク時には88人に達したそうだ。この数字は長崎では県代表を決める将棋大会みたいである。この人数の多さには本当に驚かされる。ペンクラブの会員を対象としたイベントとはいえ、こういった点に東京の懐の深さ(ゆるく呼びかけてもあつく応える)を率直に感じた。


 指導対局にあたったプロ棋士は前田祐司八段、上野裕和五段、熊倉紫野女流初段、渡部愛女流初段である。指導将棋を希望する方は最低1回は受けられるように幹事の方が手配する。私は前田八段より飛香落ちで教えていただいた(幸運にも勝つことができた)。指導将棋のあいまに参加者同志の対局がおこなわれた。これも幹事の方が対局カードを作成して棋力が近いもの同志を組み合わせていく。私には初手合いの方ばかりで、これがなかなか新鮮でかつ納得のいく将棋ばかり指せて実に楽しかった。勝敗は6対局で指し分けであった。


 以上のようなことが午後4時まで続き、成績表彰が行われた。勝ち数が多い人から順番に好きな賞品をもらっていく。用意されたのは将棋の本、色紙などである。私は詰将棋が記載された色紙(中川大輔八段)を頂戴した。来年の「詰将棋解答選手権」の賞品に利用したいと思っている。

 それが済んで打ち上げの会へ移行するわけだが、会場は同じ部屋。盤駒を片づけてテーブルを出して、にわか宴会場となる。湯川さんの乾杯の発声でスタート。そのころ、窪田義行七段、増田裕司六段(なんと関西から)も乱入?これもおひざ元のイベント会場であることの御利益か。

 このように朝の10時から夕方まで、昼食用軽食もついての会費3000円ですみ、実に得した気分になるが、私にとってはペンクラブの会員にいったいどういった人たちがいるのかなと皮相的な見方ではあるがちょぴり確認できたのが貴重な経験となった。

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2016-06-10

週刊誌に登場した新名人

 週刊新潮6月16日号に佐藤天彦新名人の90分間にわたるインタビュー記事が掲載されている。

4ページの特集記事は週刊誌における将棋の登場と云う意味では異例の扱いに感じる。対談もそうだが、すぐれたインタビューを成り立たせるものは、一つには主役の語りの新鮮さ、面白さであり、もう一つは彼の将棋を取り巻く情報の質と量だろう。記者は記事内容以上のものを新名人から引き出したであろうことを90分と云う時間からでも推測できる。


 さて、冒頭にタイトル奪取となった第5局の終盤における80手目、82手目、97手目などの手の解説はややもすると、週刊誌一般読者には理解が困難かもしれない。しかし、その点、時系列的に揺れ動く対局者心理の描写がうまく捕えられている。


 次に、委曲をつくして語った私生活(タイトル戦の合間の気分転換に活用したという)がひときわ目につく。普通、そういった語りは気恥ずかしさが先に立って十全には披露できないものである。

 和服着用の戦いの場で1日目と2日目に羽織紐の着用を変えてみたこと、番勝負の対局の合間にフアッションの秋冬コレクションに足を運んだこと、趣味のクラシックでいつもは交響曲などのオーケストラ作品を聴くことが多いが、室内楽曲に徹したこと、第3局の2日後に棋士仲間とフットサルに興じたことなどが述べられていた。


 最後に、タイトル奪取後もいまだに自分が名人になれた実感が不思議とないと新名人はのべていた。名人位と云う重さと歴代名人の凄さについて記事の後半において語っている。単なる一過性のタイトル保持者と云うことではなくて、永世名人となった暁にきっと記録と記憶に残る大棋士になっていることだろう。彼はまだ若く、将棋におけるのびしろも持っているに違いない。九州の一将棋フアンとしても期待したい。

2016-06-02

第75期順位戦

 はなばなしいエポックを画したとも云える名人戦の喧騒をよそに、第75期順位戦が6月1日おごそかにスタートした。

その皮切りはB2順位戦。ここ数年のこのクラスは振り飛車党が多いためか、他のクラスと比して振り飛車戦をより多く観戦することができる。


 この日、このクラスを構成する全員に対局がついた訳ではないが、7局中、4局が振り飛車戦となった。

一番の注目局は藤井・戸辺戦である。真正の振り飛車党だけに相振りになるだろうと戦型予想したがそのとおりとなった。

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 途中図は42手目後手が34飛とした局面である。

以下、先手45銀と飛車にあてながら、本格的な戦いとなった。

この将棋の特徴は飛車、角という大駒がある時は龍となり、馬となってめまぐるしく動き回る展開となった。

大駒の乱舞は一見、大味のようでもあるが振り飛車らしい捌きあいの醍醐味が十分味わえた。

170手の長丁場がそれを物語っている。


 さて、この1年。順位戦の中継において、パソコンのウインドウズの窓が振り飛車戦の数だけ開き、深夜に一つづつ閉じられていく日が数多くあることを祈りたいものである。

藤井vs戸辺.kif 直

2016-05-29

三間飛車名局集

 将棋戦型別名局集として、「三間飛車名局集」が先ごろ発売された。

穴熊」、「四間飛車」、「矢倉」に続いてのシリーズ第4番目の出版である。

5月6日付の当ブログで大野流振り飛車のことを掲載したので、この本のことに若干触れてみたい。


 収録された棋譜は100番である。巻末には棋士棋譜索引がある。

この索引には対局した棋士のどちらが飛車を振ったかが太字で表記されているのが親切な工夫である。

三間飛車を指した棋士(勝ち負けを問わず)のベスト5をとってみると次のようになる。

1 大山康晴名人 22局

2 升田幸三9段 12局

3 大野源一9段  6局

4 久保利明9段、鈴木大介8段、中田功7段が各5局

 関西の木見門下の升田・大野・大山で全体の4割を占めており、戦後第1期ともいえる振り飛車黄金時代象徴する3棋士が登場しているのは十分納得できることである。欲を言えば、大野さんの棋譜をもう少し取り上げても良かったのではと思う(なんといっても3間飛車の名手だったのだから)。

 この本で私が一番残念に思うのは三間飛車側の敗局棋譜が23局もあることである。振り飛車フアンとしてはやはり棋譜並べをする時には勝局棋譜を並べるのが気分が良いものである。だから、23という数字は少し多いのではないかと率直に思う。然しながら、そこのところは、振り飛車の捌きを上まわった居飛車側の妙手も味わってほしいとの編集者の方針だろうし、勝局集ではなくて名局集とうたっている所以でもあろう。


 さて、このシリーズは続編として「中飛車名局集」と「相振り飛車名局集」の出版を切に望む。

特に、相振りについては昭和58年3月に「力戦!相振り飛車の戦い」(100番)が出版されて以来、この種の本はない。30年以上、経過する中で進化し続ける相振り飛車棋譜は新たに100番を選定するにも苦労するほど棋譜量も多い。これが出版を望む最大の理由である。

 

2016-05-20

「関西駒の会」の例会訪問

 「関西駒の会」は2ヶ月に1度の割合で、関西将棋会館にて定例会(今回は5月14日)を開催されている。

詰将棋の会合「創棋会」と似たような感じの活動状況である。

関西を訪れたとき、日程が合えば両会合とものぞいてみることにしている。この会は文字通り、駒作りの同士がメインだが、関西在住プロ棋士の来訪も多く、駒作り談義に限らず指し将棋をしたり、かなり緩い会合(室内には素晴らしい駒があふれて私には目の保養にもなっている)である。


 今回は今泉健司四段と村田智穂女流二段が来られていた。

今泉四段とはしばし談笑し、村田さんには一局、将棋を指して頂いた。

 途中図はその指導将棋(飛香落戦)である。

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途中図より、下手は65歩以下快調に攻めて寄せきってしまった。

 上手より「手合い違いでした」と云われたが、駒落ち将棋というのは、下手が勝ち負けはともかく気分よく攻めさせていただくことが一番だと常々思っている。詰将棋作家の指し将棋感というものは寄せ合いが楽しみであり、まれに詰将棋の素材に遭遇することができればこの上ないのである(私だけかもしれないが)。

ストンリバーvs村田.kif 直

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