ストンリバーの日記

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2016-11-26

振り飛車党、タイトル戦登場!

 第66期王将戦挑戦者リーグの一斉最終対局が11月25日に東京将棋会館で行われた。

結果、久保利明九段が5勝1敗でリーグ優勝を果たしました。

彼自身は6期ぶりの獲得を目指す大舞台に舞い戻ってきました。

今期リーグは初戦で豊島七段に敗れましたが以後5連勝で挑戦権を獲得しました。

 終局後のインタビューで「7番勝負はまだ先なので近づいてきたら始まることを実感するでしょう。フアンにいい将棋をお見せする、いまはそれを思っています」と語っていた。

 7番勝負のスタートは翌年の1月8・9日に静岡県掛川市掛川城二の丸茶屋で指されます。第2局は1月23・24日に昨年に引き続き尼崎市で開催される。


 数あるタイトル戦で振り飛車党の棋士が登場してくれるのは実に久しぶりですね。

最近は女流のタイトル戦に楽しみを求めることが多かったのですが、そろそろ観る将棋フアンにも少しブレーキをかけるべきかと思っていたところでした。

 ニコニコ動画の中継もないことだし、1、2局は現地に応援に行きたいと思っています。

久保九段の今年は不慮のできごともありましたが、将棋に対して気合を入れ直し真摯に取り組んでいかれると、きっと良いこともあるでしょう。

 まずはA級復帰と王将タイトルの奪取を期待しています。

2016-11-24

倉敷藤花戦

 第22期倉敷藤花戦は第1局で挑戦者室谷由紀女流二段の先勝を受けて、倉敷市での対局が俄然面白くなってきました。盛り上がるタイトル戦の行方はやはり現地で味わうのが一番と思いました。

 倉敷は7月に詰将棋の全国大会で来ているので、今年2回目の訪問となる。

 まずは11月18日の前夜祭(倉敷アイビースクエア)に行きました。

地元関係者ら約110人が出席。対局者2人の出身地に近い岡山なのでフアンの熱気が伝わってきます。

松田山陽新聞社社長、伊東倉敷市長、谷川連盟会長らの挨拶でスタート。

宴の途中で2人が受けたインタビューでの決意の程は

里見:自分のペースを崩さず、全ての力を出し切って戦いたい。

室谷:一手一手に思いをこめて精一杯指していきたい。

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翌日は第2局の公開対局です。

11月19日午後、場所は倉敷芸文館ホール。別室のアイシアターでは菅井竜也七段による大盤解説会(聞き手は山口絵美菜女流1級)が開かれました。ホールにて緊張感あふれる真剣勝負を観るか、別室での指し手の予想や変化を聞きながら、将棋の内容そのものを理解しようとするか、文字通り身体が二つほしいところです。

 公開対局が始まった最初の30分間は芸文館ホールにいて、その後大盤解説会場の別室アイシアターへ移動した。程なく立ち見も出るほどの満員となり、終局までこの状態が続いた。

 前夜祭の席で菅井七段とお話したとき、彼から「今回の対局はきっと相振り飛車になりますよ。相振りはお好きですか?」と聞かれたので「振り飛車の対抗型以上に相振りは大好きです。未知の分野があるので、指していて楽しいです」というような会話をかわしていた。

 さて、その注目の戦型は先手室谷さんが57銀型四間飛車という現代将棋ではあまり見られない古風な布陣をとった。序盤より積極的な差し回しを見せていたが、後手より56歩〜46角と決められたあたりで形勢を損じたようだ。何回か、19角成を防ぐ手が可能であったようにも思えるが、攻めの手に終始したのが裏目に出てしまったようだ。里見さんのバランスの良い手順に押されて、90手で午後の割と早い時間帯に終局となった。

 公開対局という体験の差もあったかも知れないが、角番でもあったが相手の得意を堂々と居飛車で受けてたった里見さんの貫禄勝ちといったところだろう。

終局後ホールで簡単な感想戦があった。

里見:あまり指したことがない形の将棋で、ずっと難しい展開だと思っていたが、守りの堅さを生かして攻めることができた。

室谷:攻め方をもう少し工夫したほうがよかったかもしれない。

フアンにとって、この倉敷の地でもう1局見れるというのも良しとしたい。私はこの倉敷藤花戦には過去2,3回訪れているが過去最高の人の入りではと感じていたが、この日、主催者発表で約800人の来場者があったそうである。

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 翌20日の最終局(第3局)は公開対局こそ行われなかったものの、大盤解説会はあった。

将棋は戦前より予想されていたものの一つである「相振り飛車」となった。93手目先手の75飛に対して、後手が84玉とかわしてからは、入玉を含みに双方とも秘術を尽くした攻防が続き、実にスリリングであった。

勝負は145手で里見倉敷藤花が勝った。室谷挑戦者は敗れはしたものの里見さんを相手によく健闘されたと思う。今期はタイトルにこそ届かなかったもののその著しい棋力の成長をたたえてあげたいと思う。

 例年、5月に大阪で「森一門会」の祝賀会が開催されるが、室谷さんの活躍はこの催しに花を添えるものになることは間違いないだろう。

最後に、3番勝負の棋譜をふりかえってみます。

里見vs室谷  1.kif 直

室谷vs里見  2.kif 直

里見vs室谷  3.kif 直

2016-11-07

人間将棋  姫路の陣

 人間将棋といえば、将棋フアンならまず天童市のそれを思い浮かべるだろう。

春の桜まつりの一環として開催されるこのイベントの始まりは昭和30年代と歴史も古く、その日、夕方のTVニュースで放映されるたびに、いつかは行ってみたいものだと思っているがいまだに実現していない。

 西日本でも昨年から姫路市で行われるようになった。

舞台は姫路城甲冑など戦国衣装に扮した人間駒が躍動するのだから、お城というこれほどふさわしい舞台設定もないであろう。

 昨年の姫路城天守・再公開を記念して始まったのが真意だそうだ。黒田官兵衛がブームとなったことも追い風になったことと思われるが、歴史上の人物を長く記憶にとどめるべく、今年も来年もと開催の歴史を築きあげていただきたいものである。

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 さて、11月5日と6日の2日間、三の丸広場を中心に人間将棋に限らず、トークショウ、ゲスト対局、子供将棋大会、指導対局など多彩なイベント内容となっていた。

 そのメインの人間将棋の対局者は初日が北村桂香女流初段vs山口絵美菜女流1級、二日目が糸谷哲郎八段vs稲葉陽八段である。

 駒に扮した人間の動きを俯瞰的にではなく、横からながめる形になるためにその動きだけで理解できるわけではない。大型スクリーンや大盤解説棋譜読み上げの音声の助けでリアルタイムの棋譜を理解していくことになっていた。

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 この人間将棋には一つの取り決めがあった。駒に扮した人たちが一度も動くことなく、対局が終了することはしのびないということで最低1回は動いてもらうということにある。そのために、棋譜をみたときに少々理解に苦しむ指し手(意味不明に近い緩手)が登場し、その指し手に対して相手も同じように応じているのも一種の愛嬌というものである。

初日の人間将棋は先手居飛車vs後手四間飛車の対抗型となったが終始押し気味の先手・山口絵美菜1級が123手で勝った。

山口vs北村.kif 直

 初日に登場した棋士6名がそれぞれ詰将棋を出題されていた。

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次に、2日目の対局者は糸谷哲郎八段vs稲葉陽八段である。将棋は先手の稲葉八段が56歩以下中飛車披露してくれた。振り飛車戦の方がお互いの駒がすべて動きやすいという配慮だったかもしれないが、振り飛車フアンにとってはありがたいことである。終盤は1筋・2筋の手に汗握る玉頭戦となって、実にスリリングで見ごたえがあり、変化に逆王手の含みもあり、解説をされていた神吉七段がまた、適任者でもあった。将棋は133手で稲葉八段が勝った。

稲葉vs糸谷.kif 直

 二日目に登場した棋士6名がそれぞれ詰将棋を出題されていた。

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詰将棋は2日間で延べ12作品が出題された。いずれも短手数で易しい作品ばかりであった。少し長めか、少々骨っぽい作品を1題出すよりは、このやり方が詰将棋なれしていない人をひきつけやすくて、詰将棋の普及という面からは大いに歓迎したい。

詰将棋の正解解答者より1名にそれぞれの棋士による「色紙」が抽選プレゼントされたが、私は幸運にも稲葉八段(彼はいまや勢いのあるA級棋士)のそれを頂戴できて素直にうれしい。来年の詰将棋解答選手権の景品にしたいと思っている。

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 二日間、入場して気になったことが1点ある。

それはメインイベント(人間将棋)の前に、初日は谷川九段vs伊藤かりん、二日目に東八段vs子供将棋大会の優勝者のそれぞれの駒落ち指導将棋の公開対局がなされたときのことである。

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 大盤操作盤面で先手側に上手を配し、後手側に下手を配したことである。いくら駒落ち将棋では上手が先に指すとはいえ、盤面では逆であろう。これでは棋譜読み上げと大盤操作がチグハグになってしまうからだ。実際、解説にあたるプロ棋士は器用にこなしていたものの、多くの将棋フアンは面食らっていたに違いない。この状態で二日間とも行っていた運営側の無神経さが少々気になって仕方がなかった。


 さて、今回初めて「人間将棋」というものを拝見した。姫路城をまじかに眺めながら、三の丸広場で実にゆったりした気持ちでしばし将棋にふれていたことに価値があったように思われる。冒頭にもいったように、毎年開催の実績を積み上げていってほしいものである。

2016-10-28

女流王座戦・広島対局

 大阪通天閣将棋まつり)の帰りに、広島へ寄った。

目的は第6期リコー杯女流王座戦第1局(加藤女流王座vs里見女流4冠挑戦者)である。

以前、女流将棋は裏切らないということを本ブログで云ったことがある。

振り飛車フアンの私にとって、里見さんの将棋に期待してのことである。とはいっても、最近の里見さんは先手番のときに希に居飛車をみせることがあるが、今回、振り駒で後手番となり期待に違わず「ごきげん中飛車」を採用してくれたので内心、ほっとした。



 今回のタイトル戦及び大盤解説会に参加したプロ棋士は次の方々である。

井上慶太九段糸谷哲郎八段、北浜健介八段、森信雄七段(立会人)、澤田真吾六段、室谷由紀女流二段、山口絵美菜女流1級。

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 10月26日AM10時開始となったこの対局は午前中で指し手の進行が早く(特に里見さん)、午後の早い時間帯での終局もありうるのではと、におわせたが終盤での難解な局面が続き、両対局者とも持ち時間をフルに使わざるを得ず結果的に午後5時過ぎまでかかった。

 大盤解説会では二人一組でプロ棋士が適当に組み合わせをしながら終局まで熱の入った解説をおこない、来場者を退屈させない内容であった。

特に、澤田六段の解説を聞くのは初めてであった。一見、寡黙な青年との印象がしていたので、どんな話しぶりかと注目していると手の解説もきわめて分かり易く満足のいく解説振りであった。

 将棋は106手で挑戦者の里見女流4冠が第1局を制した。

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終局後、二人は解説会場へ現れて、簡単に勝負どころを振り返ってくれた。心なしか、勝った里見さんの方が声も小さく、ひどく疲れきっているような印象を受けた。こういう風に終局後にフアンの前に姿を見せてくれることが現地の解説会場へ行って良かったと思われることの一つでもある。

 第2局以降も熱戦を期待したい。

加藤vs里見.kif 直

2016-10-27

通天閣将棋まつり

 2016新世界通天閣将棋まつりが平成28年10月23日に開催された。

 阪田三吉のその昔、あのころの歌にも唄われた「空に灯がつく通天閣に・・・」の時代から、代替わりした現在の通天閣がこの10月で丁度、60周年になるそうだ。今でこそ発展した大阪の街にはアベノハルカスを始め、多くの高層建築物があるが、戦前から戦後にいたる大阪のくらしに生きてきた人々を見守り続け、また庶民にとってもひとつのシンボルであり続けたものであろう。

 昔の大阪に知悉しているわけではないが、現在の新世界界隈は一種独特の雰囲気を持っている。大阪的街の特徴の一つの形態であることに間違いはあるまい。


 さて、イベントに出演した棋士は次の方々である。

内藤國雄九段井上慶太九段久保利明九段浦野真彦八段、山崎隆之八段、糸谷哲郎八段、杉本昌隆七段、菅井竜也七段、西川和宏五段、村田智穂女流二段、室田伊緒女流二段、山口絵美菜女流1級。

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  内藤九段を久方ぶりに拝見した。イベントの中頃に短い時間ながらお話しをされた。お元気そうでなによりである。話しの中身の一つにコンピューター時代の将棋界のあり方について自らの感想・意見を述べられたことが印象に残りました。

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 メインの公開対局が3局おこなわれた。

まずは、阪田・関根同門ペア将棋。久保・村田ペア vs 杉本・室田ペア

先手の杉本チームの石田流に対して、久保チームが居飛車穴熊で対抗して、126手で後手が勝ちとなった。

杉本・室田vs久保・村田.kif 直

 次に、「次の一手王将戦」。糸谷八段 vs 菅井七段

先手菅井七段の3間飛車となったが、102手で後手糸谷八段の勝ち。

肝心の「次の一手」は例の三つの色つき札を上げる方法で行われたが選択(手の着手)困難な局面での出題であったために、2回の問いかけて決まってしまった。

菅井vs糸谷.kif 直

 更に、「10秒将棋」。山崎八段 vs 糸谷八段

イベント進行上、時間に余裕ができたので云わばおまけとして、この対局がおこなわれた。

後手糸谷八段が角交換後に向かい飛車をされたが、97手で先手山崎八段の勝ち。

山崎vs糸谷.kif 直

 

最後のお楽しみとしておみやげ景品抽選会があった。沢山の賞品(普通の将棋イベントでは配布されないようなもの)が用意されていた。

私はそのひとつである「通天閣の無料入場券2枚」をいただいた。県外の人がもらってもと一瞬思ったが、有効期限が1年近くあり、大阪へはたまに来るのでその時々の大阪の景色をちょっぴり高い空間から眺めてみたいと思っている。


 

    
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