ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

江戸の仇を長崎で

 第29期竜王戦1組ランキング戦の準決勝戦が3月25日におこなわれた。
久保利明九段vs屋敷伸之九段戦である。


 久保九段は王将戦やA級順位戦の無念さを竜王戦ではらしに来た感じになってきた。
江戸の仇を長崎で・・・といったところかもしれないが、まだ関門海峡すら越えていないだろう。
*これやこの 勝つも負けるも 生き残り 進むしかない 逢坂の関


 少し、将棋の内容を見てみよう。
久保九段の先手中飛車(角交換型)である。
この角交換型は先手で飛車を振った場合、先手から角交換することも多いが、本局は後手から角交換してくれたので、1手得したような気分になる。
 互いに44角、46角と打ちあってから後手は角切りを絡めて、8筋を強引に突破してきた。
中盤以降は後手の攻めをいなしながら、玉頭戦で手厚く、後手玉に迫った先手が快勝した。

 次の対戦は丸山九段vs三浦九段の勝者と1組の優勝を競う。
できることなら、1組優勝者として、決勝トーナメントに進出してもらいたいものである。
久保vs屋敷.kif 直