ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

6月1日ABEMAトーナメント

 先月あたりから今年のABEMAトーナメントが始まっている。

出場する棋士6人がすべて居飛車党だと正直あまり見る気がしない。

一人でも振り飛車党がいると俄然、状況が変わってくる。

いつ出番があるのか分からないから、端から見ることになる。

6月1日はそういう日だった。

お目当ての棋士久保利明9段。

全盛期は「さばきのアーティスト」と呼ばれた。

そしていつのころからか「ネバリのアーティスト」とも呼ばれるようになった。

やはり形勢を損ねて負けることも多くなってきたからであろう。

この日は、若手2人に負けて、稲葉8段とは必敗の将棋をネバリにネバって

最後のところで稲葉8段が逃げ方を間違ったので勝ちを拾った。

プロ棋士のネバリとはどういうものだろう。

マチュアのくそネバリとは当然違うものだ。

おそらく妖しくネバリながら相手の悪手を誘うような希望が持てる手段なのだろう。

これは久保9段の天性というよりは、長年の熟達といった方が多分正しい。

つまり、場数を踏んだ<芸>である。

彼の関西での後継者は菅井8段と思っているが、久保9段にはまだまだ

枯れてほしくないのだ。

 

今回の詰将棋:17手詰



チャレンジマッチ

  第18期マイナビ女子オープン一斉対局予選出場を懸けたアマチュア予選「チャレンジマッチ」が6月1日に行われた。

Youtubeで中継がおこなわれた(4時間近くの放映)。

全部で7局の中継ですべて振り飛車戦。驚きはうち5局が相振り飛車戦。

この相振り飛車を私は実に興味深く観ていた。

  対局する本人たちからも好きな振り飛車をのびのびと指している雰囲気がヒタヒタと感じられた。どんな趣味も初心者の間が一番わくわくしながら没頭できるものだ。

マチュアならではの将棋への取り組み方を再認識させられた思いがした。

   一斉対局予選に3人選抜されたがアマらしくのびのびと指すことを期待したい。

 

今回の詰将棋:21手詰

 

名人戦第5局

 5月26・27日は名人戦第5局開催で25日は前夜祭だった。

前夜祭はYoutubeで中継があり、珍しく最後まで中継があった。

冒頭、挨拶が間断なくつづき、対局者の明日への決意が述べられると

二人はさっさと退場した。

こういう前夜祭はフアンとして十分満足するのだろうか?

コロナ前の前夜祭はこれとは違った。

しばらくは円卓に残りフアンからの一言二言の挨拶に応えていた。

はやく以前のスタイルに戻ってほしいものである。

 さてネット中継は振り飛車でなかったらあまり観ることはない。

今回は豊島9段が飛車を振ってくれたので2日間ずっと見ていた。

結果、振り飛車敗戦なので振り飛車フアンとしては残念無念である。

振り飛車も通じないのかと思われるのがつらいからである。

最近のタイトル戦は居飛車戦ばかりでなので豊島9段には感謝したい。

今回の詰将棋:27手詰

 

詰将棋の解答(5月ブログ分)

5月5日分:93桂 同香 92銀 同銀 同桂成 同玉 84桂 82玉 92桂成

   71銀 同玉 62金 82玉 72金 同玉 73金 81玉 82銀 92玉

   83金 同玉 73馬 92玉 91銀成 まで25手詰

5月12日分:12銀 同玉 34角 23桂 同角成 11玉 12馬

   同玉 24桂 11玉 23桂 まで11手詰

マイナビ女子オープン第3局

第17期マイナビ女子オープン第3局が5月12日に開催された。

先手:西山朋佳女王vs後手:大島綾華女流2段の一戦。

戦型は先手は3間飛車振り穴で後手が居飛車穴熊となった。

戦況は中盤で先手が指しやすい岐れとなり、そのまま127手で押し切った。

大島さんとしては本局が力が出せなかった一番不出来な内容ではなかったろうか。

西山さんは3連勝でタイトル防衛を果たした。

 

さて、本局の最終局面付近が詰将棋が一つできそうな感じだった。

下記の「今回の詰将棋」は軽く仕上げてみた一作です。

今回の詰将棋:11手詰

 

abema トーナメント2024

4月27日に標記のドラフト会議が行われて11チーム33人のメンバーが決まった。

振り飛車党の棋士が少ないのでメンバー構成にさほど興味はなかった。

一番注目したのは1巡目選択指名中の冒頭での出来事である。

藤井竜王・名人が「詰パラ」を読んでいたことである。

それも裏表紙の「詰将棋デパート」の欄のようでちょっぴり嬉しくなった。

 

5月4日に12チーム目となるエントリートーナメントの放映があった。

関東Aブロック・関東Bブロック・関西ブロックから3人選出する。

各ブロック4人づつスタジオに来て準決勝・決勝戦を行う。

まず関東Aから「井出隼平5段」が勝ち上がった。

次に関西から「冨田誠也5段」が勝ち上がった。

この時点でなんとなくワクワクしてくる。二人とも振り飛車党だから。

最後に関東Bには斉藤裕也4段が残っていた。

おおいに期待したが「大橋貴洸7段」に討ち取られた。

振り飛車三銃士にはならなかったが大橋7段がチームをまとめてくれるだろう。

こういう下刻上的編成チームが活躍すればイベントも盛り上がるだろう。

 

今回の詰将棋:25手詰





 

詰将棋の解答(4月ブログ分)

4月1日分:72銀 同金 同と 同玉 84桂 81玉 82歩 同玉

  83銀 同玉 74金 82玉 42飛成 52歩 同龍 同金

  83金打 81玉 82歩 同銀 72金 まで21手詰

 

4月14日分:53桂 同金直 31金 51玉 42飛成 同玉

   41金打 まで7手詰

 

4月21日分:24桂 同銀 21飛成 同玉 43角成 31玉 32銀 同金

  22金 同金 同桂成 同玉 32金 11玉 22銀 12玉 21銀生

  11玉 44馬 同馬 12金 まで21手詰