ダークさの強調と佐天涙子と とある科学の超電磁砲 第9話より

ちょ、これどこのキャシャーンsinsや!?


いやー、びっくりした、印象的なのはやはりキャシャーン黒子で、回転キック食らうところとかの吹っ飛び方がまさにそれだった、んで作画監督の癖なのか知らないけど黒子の目がやたら丸く描かれてたせいで余計にキャシャーンに見えたり。あとカットカットの間にオブジェを入れたり、基本登場人物ひとりをカメラに納めるカット割りやらの「静的」な作りが、何というかキャシャーンsinsっぽいかと。そして全体的に見れば、何というか「明暗」みたいなのを出したい回だったかと思います。


まあ私が説明するのも伝わりづらく、今回は演出的にはとても特殊な回なので、id:n_euler666さんとid:mattuneさんがとても詳しく解説されてますのでそちらをご参照ください。

とある科学の超電磁砲 山内重保の演出 - WebLab.ota
http://d.hatena.ne.jp/n_euler666/20091128/1259417431

とある科学の超電磁砲9話をキャプつきで語りまくる - mattuneのアニメとか作画とか
http://d.hatena.ne.jp/mattune/20091129

とくに黒子が廃屋の中で蹴られた際の顔が凄くキャシャーンだったのが私的には重要です!(ォィ


んで、黒子のアクションシーンも印象的でしたが、ここ数話ぐらいすごくダークな感じがしますね。前回のコメント項より引用を。

今回の演出って、美琴が『でもやっぱり未熟な中学生である』事の強調なんじゃないですか?と、フォローを試みてみる(苦笑)
可能性を秘めたポジティブな意味での『若さ』ではなく、視野の狭さや短絡さを含んだネガティブな方向での『未熟さ』って奴です。
そして、それでも“とりあえずは”どうにかできてしまうという認識を与えたいとか。


とある科学の超電磁砲 第8話 - 流し斬りが完全に入ったのに
http://d.hatena.ne.jp/str017/comment?date=20091122§ion=p1#c

若さのネガティブな熱量は、その危うさを加速させている感じがします。美琴に続いて黒子の暴力性も提示され、その二重の暴力性と対比される形で、佐天さんが黒子の元から逃避し、友達と一緒にレベルアッパーを使おうとします。


ただこれの引き金になった一番の出来事は、美琴の「能力なんてどうでもいい」の一言だったり。美琴は短期間でレベル1からレベル5になったのにも関わらず、何故か能力に依存しておらず、あれはよく分からない。


それが少々言い方が悪いですが佐天さんからは『持てる者の余裕』に見えたのでしょうなぁ。この辺に関してはid:mattuneさんが詳しく分析されておられますので、引用してみます。

話は脱線してしまったが、
似たようなことを御坂美琴のレベル5にも感じる。
彼女はなんのためにレベル5になったのか、
なぜそこまでの努力をしたのか。


そこには何らかの狂気がある。
電磁砲8話の暴力性は、その狂気のほんの一片
氷山一角でしかないように思う。


そしてそれは同様にサテンにも言える事。
彼女の狂気が本物ならば
「脳にダメージを受ける危険がある」なんていう事は
なんら抑止力にはならないはずだし、
同じ境遇なら御坂美琴も同じ選択をするのではないか。


狂気とは奇跡〜とある科学の超電磁砲〜 - mattuneのアニメとか作画とか
http://d.hatena.ne.jp/mattune/20091123/1258973485

しかしコミックス版を読んでるにも関わらず、これをどう収拾させるかが全然予想付かなかったり。いやだって、美琴の暴力性にしろ、佐天さんの劣等感にしろ、ここまで濃密に描かれてませんでしたよ!? ここで前回のブコメを引用。

id:sasahira とある科学の超電磁砲 「美琴の狂気ともいえる暴力性を、上条さんが受け止める」のではなく、アニメでは黒子や初春や佐天にその役をやらせたいんじゃないかなあ。


はてなブックマーク - とある科学の超電磁砲 第8話 - 流し斬りが完全に入ったのに
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/str017/20091122/p1

私は正直な話「美琴の暴力性は放置したままじゃないかなぁ…」と思ってたんですが、ここまで発展させると何だかしらの形で落としどころを付けないと物語として収拾が付きませんね……そして、ここで重要になるのは今回の騒動の発端になる所謂『敵』の存在と、そして初春です。『敵』の存在についてはネタバレになるので自粛しますが、問題は初春です。ここまで美琴、黒子、佐天さんとスポットが当てられているのに、初春にあてられていないのには不自然さすら感じませんでしょうか!? そう、恐らくは彼女が今後のポイントになります。


しかしこの記事、前回の返事と今回の感想を一片にしてしまってるなぁ(汗