ミュージカル『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』(2017-04-16)

東京・シアタークリエ 開場17:30 開演18:00


やっと観賞出来ました。既に中日(なかび)になっていました。
チャールズ・シュルツ原作の「ピーナッツ」という新聞連載漫画が原作です。
約50年間も続いた作品で、タイプは違うけど国民的漫画という意味では「サザエさん
に近いかも知れません。
このミュージカルの初演は、ちょうど50年前の1967年だそうです。
割と普遍的な内容が多いので、今でも違和感は無いです。
流石に、第一次世界大戦ネタは時代を感じましたが(笑)。
それだけ長く続いているのは、観賞すれば分かりますが、楽しい作品だからです。
何だか、私が子供の頃にイメージしていたミュージカル作品でした。
人に楽しさや心地良さを与えるエンターテインメント。


ベースが新聞連載漫画なので、4コマ的な内容です。
その短いエピソードを沢山繋いでいくのですが、爆笑というよりクスッとかニヤっと
するオチです。
全体的には、ほのぼのとした原作のイメージですが、動きが激しい部分などもあるし
歌も合唱やソロパートもあり、見ごたえ聴きごたえがあります。
場面展開も忙しいのですが、観客が戸惑う事はありません。


役者さんは全部で6人です。いや、5人と一匹か(笑)。
それぞれ役柄に合った演技をされていると思います。
中川晃教さんは、歌唱場面などにミュージカルスターのオーラを漂わせています。


さて、ここからが本題です(笑)。
あやひーのルーシーとしての存在感が半端無かったです。
全体として、ルーシーのキャラクターが一番強烈なので、この役柄の扱いが案外難しい
のではないでしょうか。
キャラクターの個性に負けない演技や歌唱が必要だからです。
ZANNA』で、あやひーの実力というか能力を把握している演出の小林香さんが今回、
あやひーを指名したのは流石の一言です。
あのソプラノ歌唱と演技を両立出来る役者が何人いるのか?って話になりますけどね。


私は最初に配役を聞いた時に、あまりにピッタリだったので即座にルーシーの絵を思い
出してあやひーの声で脳内再生出来ました(笑)。
あやひーは見事にルーシーを「生きていた」と思います。
時々迫力があり過ぎて、何か別のものになっていた瞬間もあったように思いますが。


今回ちょっとツボッたのが「読書感想文」のシーンのルーシーのセリフ。
ピーターラビット 他人の畑から野菜盗んだバカなうさぎ」
この言い方に笑いました。


そして唐突に思い出した、去年12月の「歌と合唱とオペラについてのクラシック情報
誌」である「ハンナ(Hanna)」の件。
そこでは、「melodia3」に関してあやひーへのインタビュー記事が載りました。
「今はクラシックの声楽のレッスンと、ミュージカルのボイスレッスンの両方に行って
 いるので、それぞれの先生に教えていただいたことを一曲一曲に対して活かしていく
 ことを目指しています。楽曲のジャンルの幅が広い分、それぞれの楽曲に対して
 ふさわしい歌唱のアプローチをしていけたらいいなと、まだまだ 修行中です!」
インタビュー時期からみて、YGCBの半年も前から歌唱のトレーニングを始めていたと
いう事になります。あやひーの用意周到ぶりは分かってはいるつもりですが、いつも
驚かされます。本当に気合いの入れ方が尋常ではない人です。


あと2回、4列と22列(最後方)で観賞出来る「Happiness」(笑)。