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戸松遥論(極私的な試みあるいは、ファンの戯言)

2018-09-02

映画『カメラを止めるな!』を観ました。

2010年3月10日分から、試験的に書いています。

本家(2009年1月5日〜)は、こちらです。

http://stsimon.seesaa.net/


以下は感想ですが、盛大なネタバレがあります。

映画を観ていない人は、各自の判断でお願いします。

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話題の映画です。300万円の低予算映画で単館上映だったのが、口コミで評判が

広がり上映館も増え、興行収入12憶円超えの大ヒット作品となりました。

気持ちのいいサクセスストーリーです。

娯楽映画として、とても面白かったです。


ゾンビ専門局開設記念として、30分ノーカット生中継のゾンビドラマ

『ONE CUT OF THE DEAD』の制作依頼を受けて、それにまつわる色々な話という

のが大筋です。まぁ、これが明らかになるのは後の話ですが。


「ゾンビドラマ『ONE CUT OF THE DEAD』を撮影するクルー」を撮影している体で

話がスタートします。

撮影中に、突然ゾンビが出現して大騒ぎになりますが、もちろんそれはドラマの

範囲です。

特筆すべきは、ドラマ約37分が1カット(1カメラ)撮影されている事です。

これは、ドラマ上の設定でもある訳ですが、実際に1カット撮影です。

よほど周到に準備や稽古をしないと大変な事になります。

だって、途中で失敗したら、フィルム編集出来ないので、全て最初からやり直しを

しなければならないのです。

「カメラを止めるな!」というのは、ドラマ中の監督の叫びでもあります(笑)。


1カット撮影で思い出すのは、高垣彩陽さんの3rdシングル「たからもの」です。

これのMVが、1カット撮影だったそうです。約6分程度ですが、スケジュールの関係

で失敗が許されなかったそうで、かなりの緊張感で撮影に臨んだようです。

それが今回は37分ですからね。どれだけの準備をしたのか気が遠くなります。

因みに、今回は2日間のロケで、6テイク目に成功したそうです(笑)。


さて、ドラマが無事に終わってからが面白いです。

種明かし的な話になって、ドラマ製作や撮影エピソードが語られます。

出演者は一癖ある人達です。

ヒロインの松本逢花(演: 秋山ゆずき)は「私はいいんですが、事務所的にNGで〜」

とぬかす、アイドルの小娘。

相手役の神谷和明(演:長屋和彰)は、いちいち台本に文句を言う若手イケメン俳優。


順調に撮影が行われたように見えましたが、その裏側はトラブルの連続だった事が

明かされます。予定の役者は事故で来ないわ、役者は酔いつぶれるわ、体調壊すわ、

カメラマンはギックリ腰になるわ、予定にない事が起きるわ、カメラ用クレーンが

壊れるとか、てんやわんやです。

そこを、機転やアイデア、チームプレイで乗り切ってドラマを完成させます。

ドラマで普通(後妙な感じはした)だったシーンも、カンペを見ながらのアドリブ

だったりして笑えます。


個人的にツボッたのが、監督(役者が来なくて監督が急遽ドラマ監督をやる設定)が

主役の二人を罵倒するシーンです。

アイドルには「お前の人生がウソばっかりなんだよ!」とかイケメン俳優に「リハの

時からグダグダ言いやがって!」と予定のセリフみたいに言います。

モニター見ていた関係者が「アドリブ入れてる」と呟いていて笑いました。

気弱な監督は、強い事を言えなかったのが、アドリブで本音が爆発(笑)。

最後の人間クレーンは、カタルシスがありました。


この作品は、アイデアが素晴らしいと思いました。

金が無ければ頭を使え、って事ですかね。

もっとも、アイデアは舞台作品から拝借したようですが。

それでも、映像特有の表現も多いので、独立した作品だと思います。

そして、観客の多くはチームで仕事した経験があるだろうから、その難しさや

達成感に共感する部分もあるのではないでしょうか。私はそうでしたよ(笑)。


知ってる役者さんが、ほとんどいなかったのも新鮮でした。