あの小さな町で

studio_unicorn20080701

ポリの肖像
 昨日までとはうって変わって、晴れて湿度も低めで気持ちの良い日だ。平日なのが惜しい。
 昼休みに、神保町から小川町へ向かう靖国通り沿いにある、美術書などの専門古書店「源喜堂書店」に久しぶりに足を運ぶ。確か、私が小学生の頃にはもうここにあったなあ。老舗の古書店さんだ。
 つらつら本を眺めているうちに、私の好きな写真家・六田知弘(むだ ともひろ)さんの写真集「ポリの肖像」が1,500円で売られているのを発見。元は4,000円近いので半額以下だ。なのに、カバーの背の部分が若干色褪せていることを除けば目立った破れや汚れも見当たらず、かなり状態が良いように見受けられる。これは非常に良い買い物だと、今日は気分がいいのも手伝って即座に購入してしまった。
 六田さんが、ポリPoliというイタリアの古い村で、人々や風景や静物を写したモノクロ写真が並ぶ写真集だが、私は2年前に、ギャラリーでこの写真群の一部を展示した個展を観たことがあったのだ(2006年4月6日の日記参照)。ようやくあの素晴らしい写真の数々を、手元に置いて見ることができるわけだ。やっぱり人物を写した写真よりは、風景・静物写真のほうが好きだなあ。

(写真は、イタリア・ヴェネト州のバッサーノ・デル・グラッパBassano del Grappaにて、早朝の市街。2007年7月10日撮影)