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男たち、野獣の輝き このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2016-05-15

[]『ズートピア』★★★


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場内大爆笑のナマケモノ

日曜日の朝イチの回に満員の子どもたちと観るという超好条件で鑑賞。

吹替版でしたが特に気になるようなところもなく楽しめました。

今更何かをいうような事もないような傑作です。ただ、それゆえに感想がソレっきりというw

ただ、ナマケモノのくだりは「笑わざるをえない」という凄まじさで、ああいうのをシレっとぶち込んでくるあたりはやはり凄いと思います。しかも、あれ「CGIアニメ」だからこそできる演出で、普通のアニメだとどれだけセル画を使えばいいんだというぐらいの超スローモーションな上に、実写だと白けてしまうようなハイスピード処理をアニメだからこそ成立させているわけですよ。あれはホント素晴らしい。

2016-04-30

[][]『Re:LIFE~リライフ』★★★1/2


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J.K.シモンズの正しい使い方

監督・脚本のマーク・ローレンスと主演のヒュー・グラントは大々大好きなコメディ『ラブソングができるまで』のコンビで、その後『噂のモーガン夫妻』につづいて今回で三作目。

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「当時のヒット曲を同窓会で歌って糊口をしのいでいる、元アイドルデュオの落ちぶれた片割れ」という、設定だけで勝ったも同然のヒュー・グラントが堪能できる傑作


前作「噂のモーガン夫妻」でローカルネタを描いていたローレンス監督が、今回はそれに加えて『ラブソングができるまで』のプロットを自身の「脚本家」としての職業を題材に描いた作品ということになるのでしょうか。

今作ではヒュー・グラントが

「一本だけマグレで大当たりした脚本家が、落ちぶれて地方の大学の教師になる」

という、これまた絶妙な一行プロット。そして、そのままヒュー・グラントのキャラ設定になっています。

とは言え、今作はロマンチック・コメディではりません。基本的には自身の出身地と母校を舞台にしていることからも、監督のマーク・ローレンス自身をモチーフとして落ち着いたルックを持つコメディになっています。

やはり自分の畑である「映画」が題材の中心になっているだけあって、要所要所に思う存分「映画ネタ」が盛り込まれており、映画ファンとしては非常に楽しく観ていられる。そして、その分余裕があるのか前作の「噂のモーガン夫妻」に比べてヒュー・グラントの軽口や皮肉も思う存分楽しめます。

ヒュー・グラントの大ファンとしてはそれだけでも十分お釣りが出るほど楽しめたわけですが、今回監督がとんでもないキャスティングをやらかしていまして。


お馴染み『セッション』のJ.K.シモンズが

「家族の話題になるとすぐに涙目になってしまう家族愛溢れすぎる”元海兵隊”の学長」

という、書いていても笑いが止まらない、スパイスにしては効きすぎの設定を引っさげて登場するんですよ。


いや、そこは上質のコメディなので、サラっと描かれるんですが、そのくだりはとにかく明らかに他のくすぐりのシーンとはケタ違いの笑いを映画にもたらしていて、作品そのもののバランスを崩しかねない面白さになっています。

<以下少しネタバレw>


「最速で28秒で泣いたことがある」と教師に笑いのネタにされるほどの「過剰な家族愛」を持っているというギャグが、とにかくどれもこれも大笑い疑いなしの凄さで、ホントちょっとした「くすぐり」としての機能を逸脱しているんですよ。

当然ヒュー・グラントも調子に乗ってくるので、真面目な話をしていたところからの「家族への愛」をサラっと引き合いに出すや、画面の端でチラチラと時計を見る(何秒で泣き始めるのか数えてるwっw)。

しかも、「わたしは素手で君を殺せる」とあの顔でサラっと口にするシモンズですから、からかう人たちも命がけなんですよねw 本当に気づかれないようにチラっと時計を見る。これがイチイチ笑わせる。

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この後5秒で涙目w

「時計!!!ww」


と何度も声に出して突っ込んでしまいましたw


いやあ、もうアレは反則。

キャスティングが先なのかネタが先なのかはわかりませんが、何れにしてもアレを思いついたのは今作のローレンスの勝算だったことは確かですね。それぐらい作品自体も筆が走っています。


<ネタバレ終了>

マーク・ローレンスの持ち味である、「とにかく掘り下げない」という極めてサラッとしたタッチが今回も上手くいっていて、中盤のお約束であるモンタージュシークエンスなんかも「そんなにトントン拍子に仲良くなるなよ」と笑ってしまうんですが、そういうテンポや軽さのほうがこの作品の強みになっていますし、観ている方もそういうものを求めているので、ウィンウィンですよね。


今作は現在第二の黄金期に突入したと言っても過言ではないマリサ・トメイがまたまた美味しい役どころでヒロインを演じているんですが、あの妙齢でチャーミングってのは現在のハリウッドで大きく取り込まれているキャスティングだと思いますので、彼女はその路線の先鋒として頑張って欲しいですよね。

作中で皮肉として語られる「強い女性が出てくるエッジの効いたコメディがいいんですよ」というセリフに主人公はウンザリしているのですが、それを逆手に取るように女性がキチンと機能している今作を作っているあたりはなかなかのスキルだと思います。

なにより「脚本家」として「脚本」をモチーフにするには相当の覚悟が必要だったと思うわけですが、それでもなお「ライト」なタッチを崩さないローレンスは筋金入りだなと感心してしまいます。


もちろんいつもどおり「傑作」ではないのですが、毎度楽しいヒュー・グラントと結構な打率で上手く笑わせてくれるユーモアとジョーク、そしてJ.K.シモンズの掟破りのギャグ、などなどがこの作品を得難い作品にしているのは確かです。

ウェルメイドなコメディを堪能したい人にはオススメです。


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言うまでもない傑作ですが、この映画でアカデミー賞を受賞したことをそのまま自身のイメージに利用して、相変わらず脇で笑わせるコメディに出演し続けるシモンズが素晴らしいですな。

2016-04-27

[]『アイアムアヒーロー』★★★1/2


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実はめったにない「まとも」に面白いゾンビ映画がまさかの日本誕生

『ビリギャル』でも可愛かった有村架純がまたいいんですよ。

<以下ツイッター採録>

おいおい傑作じゃないの!!

またしても野木亜紀子さんの脚本が見事で焦る。原作はちょうど映画のあたりまでは読んでいるので、脚色の見事さに驚かされる。有村架純演じる女子高生の使い方が秀逸。ザックとガンの傑作『ドーン・オブ・ザ・デッド』と同様序盤の予兆の積み重ねが燃えに燃える。

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ジェイムズ・ガンとザック・スナイダーがロメロの金字塔をまさかのリメイク成功! タイトルまでの世界崩壊シークエンスは屈指の悪夢ぶり!


日本を舞台にして、これだけ「まとも」なゾンビ映画を作ったことは評価せざるをえない。しかも銃器を使ったゾンビ映画のカタルシスが、ためにためた延長線上で、主人公の転換と結びついているのが最高。あの使い方は銃器が日常ではない日本でこその使い方。許可証へのこだわり!

ご存知尿泉尿が素晴らしいメガネ野郎を演じきっていて、個人的に原作の欠点だと思っている主人公への拒絶感を薄め、観客をがっちり味方につけている。序盤の彼女への口調と物腰でガッチリ我々の心を鷲掴みに。場内爆笑のローレックスのくだりも大泉さんならではの説得力。

フォーマットそのものはロメロ時代から脈々と受け継がれている「王道ゾンビ」。なので80年代人間には新鮮味はないとはいえ、あとはどこで主人公が覚醒し、ゲスがぶち殺されるかというテンプレに陥る危険の中、ボスゾンビ(最高)の配置や、長澤まさみと有村架純が救済。

藤原カクセイによる特殊メイクアップ(この甘美な肩書き!)。自分が21世紀に生きているとは思えないような大盤振る舞いと造形の見事さ。序盤の「生まれたてゾンビ」から「出汁ガラゾンビ」まで、時系列に沿った丁寧な仕事は間違いなくゾンビ映画史に残る偉業。

2幕ラストのカーアクションも素晴らしい。日本映画とはとても思えない「ノイズ」の入らない納得のアクション。車のクラッシュにおける回転美。シートベルトの重要さ。

しかし、最近の日本のエンターテイメント映画でクライマックスがこれだけ盛り上がるのは、『ちはやふる』に続いて2本目。どちらもシネスコ。去年の『天空の蜂』といい、日本のエンターテイメントも着実に正常な状態に近づいているという嬉しい驚き。

いちばん嬉しかったのは、終わった後に若い人たちが笑ってたこと。そのあとのどよめき。「怖かったあ!」「まじ最初キンチョー」などなど。泣けたね。ホラー映画がちゃんと怖いという喜びですよ!

・・・

それにしても、終わった後の観客の若い人たちの反応が嬉しかったなあ。まともなホラー映画がちゃんと若者に届くってのはいいことですよ。


80年代ホラー映画の洗礼を受けた人たちも、今の邦画のエンターテイメントに期待している人たちも、みんな強力にオススメします!!


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