できれば早めに

先月オープンした
「gomashio-kitchen」http://gomashio-kitchen.net/
の写真がアルバムで言えば3冊分くらいの枚数で出来上がっているんです。
気に入った写真も数点あるからこれを期に写真サイトも作ってみようかなんて無謀なことを考えています。最近は前よりも写真を自然に「撮ろう」という意欲がわいていて、枯れ果てた心にぶわっとわいたオアシスのようにアタシを潤わせます。幸せ。
忙しさにもそこそこ慣れて、投げ出さない毎日を送れているような気がします。その分ネットでの徘徊も少なくなり、自分の気持ちと対話することが少なくなりましたがそれはそれで良いかなとか思います。
アタシに似合う男性を「おくりびと」を一緒に見に行ったアイちゃんに聞いたら、(芸能人を例にするとすれば)
1、DAIGO
2、山崎まさよし
3、トータス松本
というのはどう?と言われ、大納得しました。全員穏やかでおおらかそう。んでもって王子様の素質(これに関してはDAIGOさんだけかも)がありそう。ちっちゃなことで怒らなそう。怒っても怒ってなさそう。(怒鳴ったりしないという意味)これがピカイチという自分のスターを持っている。いつか何かで一緒に制作が出来そう。コラボですよ、コラボ。等々…。
自分だけの特別をみつける旅はまだまだ続きそうです。それでもここんとこ淋しい感じと切ない感じと人を愛おしいと想う気持ちはあっていいもんだな〜としみじみ感じております。それないときっとあるよりずっと淋しいはず。
そのアイちゃんから借りた「ロングバケーション」のノベライズ本を読み終わって、また最初から読んでいます。すごく星屑を思い出してしまうお話。きらめきです。恋というのはこんなに切ないものなのですね。愛に到達することばかり考えていたけど、みっともなくても、恥ずかしくても、傷付いても、真っ直ぐ誰かに向かうということ、真っ直ぐ何かに向かうということ、を思い出させてくれます。それはそれはすっごく美しい。素直でいるとこんないいことがある。正直者は馬鹿見るかもしれないけど、正直でいれないことの方が馬鹿げている気がする。こんなことを思いました。
ロングバケーション [DVD]

映画「おくりびと」レビュー

アタシの仕事は「葬儀屋さん」で納棺師と一番近いとこにいると思う。この映画も自分が今の職業だからより「見たい」という気持ちがありました。

アタシは友達になかなか自分の職業を言えないでいるし、言えてる友達もいるけど言えてない友達もいます。言える言えないんじゃなく、取っ付きやすい仕事じゃないし、嫌とかそーゆんじゃなくてそれだけ人が死ぬというのは日常の中の非日常なのだと思うと、なんかめんどくさかったのです。代名詞のような映画です。もっくんっが感じたココロの葛藤がアタシにもありました。広末涼子が「汚らわしい」と言う気持ちも片隅にあったと思います。まさかこんな形で、しかも自分が大好きな「映画」という媒体で自分の職業がモチーフになるなんて、面白いですし感激しました。

人は誰しもおくりびと。心優しいおくりびと

人の日常の中にひっそりと潜んでいる「死」というものに毎日向き合っていると毎回思うのは「生きるということ」です。人間は他人の死を持って自分が生きている毎日を見つめ、その日々に感謝し、命のあることの尊さときらめきに感謝するのです。残念なことにそのきらめきを見出せないまま命を自ら絶つ人もいます。

この映画でも死後2週間のお年寄りの孤独死や、若者の自殺や事故、独特な「死」が取り上げられていたように思います。こういう死は今は日常で、死に方の一つとしてあります。
この映画がどうして外国でウケたのかがわからないけどやはり神秘的であるからだろうと思います。「死」というのは万国共通です。死に対する想いや、悲しみは万人がおぼえる感情です。死体を慈しむ行為…それは日本だけなのかな?外国はこういうこと、しないのかな?
死体を清式し、お別れをしていただくと一気に感情があふれてくるようで、つられて泣きそうになります。

この映画の音楽もすごくよかった。物悲しげで暖かいかんじ。ちぇろという太い音にも安定した揺らめきをかんじました。心の平穏を願う鎮魂歌のようにも聞こえました。映画の中の吹雪や炎から温度も感じました。ぬれた髪の毛、暖かいお酒。野暮ったい手編みのセーター。すべてがぶくぶくしたあぶくみたいにあふれて止まりません。

本当にいい映画でした。ストーリーに大きな盛り上がりは無いけれど、自分たちがいずれどこかで通るであろう人生の通り道を垣間みたような映画でした。映画館でも自宅で見ても、何度見てもその都度優しく何かを教えてくれるような気もします。
生きていれば誰かを抱きしめたくなる時もある、ののしりたくなる時もある。繋がる糸がもどかしいぐらいに解れていても、たぐり寄せたい時とたぐり寄せなきゃいけない時がある。

どんなに悲しくても大切な人が逝くときアタシは寄り添おうと思います。悲しみを乗り越えることは生きているものの使命です。いつかどんな声で話していたのかも忘れてしまう時が来るかもしれません。でも必ず別れた時のことを思い出すでしょう。そしたらきっと微笑んで歩けると思うのです。

今まで見た映画の中で一番だと思えるくらい、ここ最近にはないくらいの感情を頂きました。

この映画に出会えてよかったです。

「おくりびと」オリジナルサウンドトラック

「おくりびと」オリジナルサウンドトラック