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酔呆庵/酩迷録 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012-03-17 (土)

[]「当面の特別な一杯/SPECIAL ONE SHOT - ニッカ宮城峡」についての報告 「当面の特別な一杯/SPECIAL ONE SHOT - ニッカ宮城峡」についての報告を含むブックマーク 「当面の特別な一杯/SPECIAL ONE SHOT - ニッカ宮城峡」についての報告のブックマークコメント


2011年3月16日付の当「酔呆庵/酩迷録」に「『当面の特別な一杯/SPECIAL ONE SHOT - ニッカ宮城峡』について」と題した文章を発表致しました。
その文中に於いて
「上記10種類の売り上げについては、ある程度の金額になったところで、その一部(全部、と云えればいいのですが…情けないことです)を災害義捐金としたく思っています。実行の際に『酔呆庵/酩迷録』『Twitter@strangebarjun』で報告をさせていただきます
と、記しております
当初、この試みについては、三ヶ月から半年ぐらいの期間を想定していました。それくらいのところでひと区切り、として、そこで振込などを行うことを考えていました。

しかし、現実にそれは行われませんでした。

東日本および栄村震災の約三ヶ月後にあたる六月末に、松本市に発生した震度5強地震は、私の店に悪い影響を及ぼしました。二十数本の酒瓶、何割かのグラスが破損する被害が生じました。情けないことですが、精神的にダメージを受けてしまったのも事実です。
から秋にかけて態勢の立て直しを行いました。お客様と友人知己の方々の御協力や叱咤激励のおかげで、店の在り様自体にむしろ、以前よりも明るい方向性が見えてきたような気がしているところです。

そうした日々のなかで、前記したことが、等閑になっていました。
結果、震災から一年が経ってしまいました。

こちらが提示した趣旨への御賛同や共感から「ニッカ宮城峡」を注文してくださったお客様も、少なからずあったと思います。このまま何もしないならば、それはひとの気持ちを裏切る行為になります
ここで改めて「一年」をひと区切りとし、当初の宣言を実行することと致しました。

以下、御報告をさせていただきます

2011年3月16日から2012年3月12日までの間に、「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」は「ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所」製のウィスキー10種類を、85杯販売しました。売上金額は94,650円です。

「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」は、その売上額の約50%にあたる50,000円を、災害義捐金とさせていただきました。


25,000円日本赤十字社東日本大震災義援金へ。

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25,000円栄村震災義援金へ。

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御協力を頂きました皆様に、心より御礼を申し上げます。そして、私の怠慢による一年後の実行という体たらくを、伏してお詫び申し上げます


「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」は今後も、この試みを続けていくつもりです。「宮城峡」に特化せず、日本ウィスキー全般を対象として、その売上の一部を災害からの復旧に役立てていただくことを考えています。その実行が半年後になるか一年後になるかは判りませんが、続けていくべし、と思います。忘れないこと。私自身もまた、規模はまるで違えど、災害の怖さに直面した者です。忘れるわけにはいかないのです。

高円寺駆高円寺駆 2012/07/22 00:04 どちらかというと煽り調のほうが理知的でない人にも理解しやすいのだろうと。
初めて「思想」というものに触れられるきっかけになってよかったですよ。




http://mixi.jp/show_friend.pl?id=8462747&from=navi&_fof





http://openwiki.atspace.eu/

http://plus-1.freehostia.com/readres-soc.cgi?bo=soc&vi=0034&rs=01&re=01&fi=no

http://plus-1.freehostia.com/readres-soc.cgi?bo=soc&vi=0001

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2012-03-02 (金)

[]雑感/MACCA『コーホを待ちながら』(2012/02/25 於:ピカデリーホール) 雑感/MACCA『コーホを待ちながら』(2012/02/25 於:ピカデリーホール)を含むブックマーク 雑感/MACCA『コーホを待ちながら』(2012/02/25 於:ピカデリーホール)のブックマークコメント


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ピカデリーホール(松本市大手4-7-2)にて、MACCA『コーホを待ちながら』を観た。以下、雑感。

MACCAは「MAtsumoto Comedy Challenge Act」(Twitterアカウントhttp://twitter.com/matsumotomacca/ )の略。松本アマチュア演劇人たちによる「コメディを観せる」ためのユニット。今回が「Vol.2」となるが、私は前回未見。
中心になるのは、おちやいたかし氏。昨年の「まつもと演劇祭」にて、姿を拝見している。若い出演者たちによる二本の作品に「飛び道具」的に出演、アクの強い風貌とパフォーマンスで、軽々と場をさらっていたのが印象的な方だった。

物語は、ある青年ビデオレターから始まる。「父さん、ぼくは帰らない、あなたのあとなど継がない」。
酪農しか産業のない田舎町。現町長選挙対策本部は揺れていた。町長は余命幾ばくもないという。後継には息子を!だが、彼は家を飛び出していてその気がない。このままでは、人望ある町議のオジマにその座を奪われてしまうと、秘書のノグチは焦っている。だが、こちらの選対はどうにも心もとない。話が判ってるんだか何だか中学校同級生ケンボーと、担任だった元女教師しかいないのだ。戦力として雇った選挙に詳しい大学生・サバタも、正直頼りない。町長ジュニア町議オジマも、実は皆おんなじ同級生。狭い町の狭い人間関係。個人的な思いもあって、ノグチは必死ジュニア擁立を目指すのだが…。

もっとドライナンセンス系の笑いを想定していたので、ストーリーがしっかりとあり、且つハートウォームな空気も感じさせる、まとまりのいい作品だったのがちょっと意外だった。勿論、これは私の勝手な思い込みに過ぎなかったのですが。この「キレイなまとまり方」が創り手の意識的な「抑制」によるものなのかどうかは、判らない。まあ、ハートウォーム、といっても実際は結構ヒドい話ではあるのだが。松竹新喜劇的な「泣かせ」のパロディ、という気もする。

観せていただいたのは、初日一回目。緊張は、当然あろうかと思う。ただ、会話の応酬で相手の台詞の云い終わりを「待つ」シーンが目立ち、笑いが起きるべきところが不発になっていたのが、残念。云い合い、ある程度激しい言葉のやり取りって、言葉尻が被るぐらいでいいような気がします。原因が硬さによるもので、以後の公演ではそれが解れていてくれたらいいな、と。
「やり取り」自体で笑いを取る、というのは、やはり演技者の技量が要求されることだと思う。そこを過大に求めて「面白い/つまらない」というのは酷なことかもしれない、とも。
そこで必要になるのは「キャラクターを立てる」ことではないだろうか、と思った。例えば、この作品内での「婦人会」の皆さん。この人たちはもう「決まっている」。派手な服装、人の話を聞かないお喋り、韓流好き氷川きよし好きetc…。「おばちゃん」からイメージされる記号的な属性をフルに使って組み立てることで「キャラクター/やるべきこと」は決まる。それを徹底的にやり切ることで、笑いが生み出せる。ならば、他の人物たちにも、もうひと押しの「属性」を持たせることで、よりパワフルに笑いを弾けさせることができたのではないか?極端な部分を含む人物造型、そこから狂気一歩手前レベルの「過剰」を垣間みることができれば嬉しかった、と、これも勝手な望蜀の言か。ただ、おちやい氏は自覚的な気がする。勘ですが。
属性」というところでひとつ感じた勿体なさは、ノグチとサバタのふたりに、外観を含めて大きな「差異」が見られなかったことだ。作品の軸は、周囲の妙だったり無茶だったりする言動の数々に「常識人」が翻弄されることで生まれる可笑しさ、と判断しながら、観ていた。そうすると、振り回される人物が二人に分散されている様は、ちょっと「ブレている」ように感じられたのですね。サバタをもっと変なキャラクターにすることで、ノグチの真面目さとそれゆえに状況に振り回される可笑しさが際立ったかもしれない。あるいは逆に、町の特殊な事情が判っていない唯一の人物であるサバタに、より「常識人」性を強める…。「軸」を明確にすることで、眼に見えるものはよりシンプルになり、ギャグの数々も効果的に届くのでは、と。

ええと、実作者の労苦も知らず、勝手なことを書いている自覚はあります。すいません。

この街でのキャリアが長い俳優さんたちを中心にした布陣、そのなかでとりわけ印象に残ったのは「ケンボー」を演じた方。ある知人の方から言葉引用させていただく。
ケン坊役の方が上手くならずにずーっとあのままでいて欲しいと思いました」。
このひと言には同感で、「巧拙」ということで判断すると正直拙い、と思う。しかし、与えられたキャラクター自分なりに咀嚼して、誠実に演じておられることに疑いの余地はない、と観て取った。そして、その生真面目な姿が結果として、前述したような、狂気めいたものを孕む「過剰」を感じさせた。それは、観に来た「価値」のあるものだった。いちおう云っておくが、「頑張っていていいね、偉いね」といった種類の話ではまったくない。さて、これもまたおちやいたかし氏の計算のうちなのか?

以下、メモ的に。

・「パトリシア」。早い段階で判られていたであろうその正体のネタばらしって、プロジェクター使ったりしてました?上のほうに眼が行っておらず、見落としているかもしれないから「?」付けておきますが。在りし日の姿とかを映像で、とかがあると、イイ感じのだめ押しになったと思う。
関西弁はムズカシイ。三井氏、頑張っておられた。
・本沢氏、唄お上手でいらっしゃる氷川きよしは難しいです。

地方都市アマチュア演劇というフィールドで「『コメディ』を観せる、笑わせる!」という志に、敬意を表します。そして、本気で「笑いを創る」姿勢を見せていただいたことにも。笑う気満々で笑いに来てくださる優しいお客様たちとの友好関係が築かれていくのか、勝手知ったる予定調和の範囲に留まらぬ共犯関係が生まれていくのか。さらなる期待をもって、今後の動向を気にしていきたく思います。
いろいろな意味で興味深く観せていただき、刺激を受けました。ありがとうございました。

2012-01-30 (月)

[][][]終了御礼/1/25(水)「吉川忠英の、アコギ!な夜。2」 終了御礼/1/25(水)「吉川忠英の、アコギ!な夜。2」を含むブックマーク 終了御礼/1/25(水)「吉川忠英の、アコギ!な夜。2」のブックマークコメント


f:id:suihoan:20120125195506j:image:w360:right 1/25(水)に「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」にて開催の「吉川忠英の、アコギ!な夜。2」、無事に終了致しましたことを御報告申し上げます。
前回は畳敷きの小上がりをステージにしたのですが、今回は忠英さんからの助言を受けて、カウンター席の向かい側で演奏していただきました。横に広がった形で、忠英さんを囲むようにお客様が並ぶ。忠英さんとカウンター席の距離、近いです。正面の方は文字どおり眼の前。「なるほど、こういう方法があったか」と、ウロコが落ちました。「うちの店なればこそ」の可能性というものを提示してもらえたような気がします。

正直なところ、直前まで、予約が少なかった。問い合わせも殆どなく。「これはいかんぞまずいぞ困ったぞ」と、焦るばかりだったのですが。最終的に14名のお客様にお出でいただき、狭い店内がひとで埋まりました。
友人知己を誘ってお出でいただいた方もありました。また、Twitterでの私のツイートを、多くの皆様が拡散してくださいました。そして、忠英さん自ら呼びかけていただいたことで、初めて当店の存在を知ってくださった方も。
「14名」という数字は、その結果です。ぼくはただ焦っているばかり、何もできなかった。皆様に助けられるばかりでした。申し訳なく、そしてただただ有難く思います。

ひとと向かい合う商売をしているにも関わらず、ぼくはひとと関わることが、ひどく苦手です。いや、店を始めてからむしろ、その傾向はより強くなったかもしれない。
その一方で、何かしら面白いことをやっていきたい、と思い続けている。思い描く「面白いこと」の多くは、ひととの関わりなしには実現し得ないものです。
から、「面白い」何ごとかを実現する一連の流れに於いて、ぼくは絶えず揺れている。焦ったり強いストレスを感じたり。そして、たぶんそれは克服されないものだろう、と思います。何かやろうとする度に、落ち込んだり胃が痛くなったりする、それを繰り返すことになるだろう。勿論、その都度学習し、蓄積されていくものはある筈で、「慣れる」部分もあるとは思いますが。「ひととの関わり」についての根本が見事に変わるか、というと、なかなか。ナイーヴな俺。英語圏での使われ方( http://ejje.weblio.jp/content/naive )のほうね。
でも、やるんだよ。安直には使えない言葉ですが、だからこそ、使います。
でも、やるんだよ。

「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」、まだまだ至らぬところばかりです。他の何処とも取り替えの効かない「One and Only」の場を目指したいと思っています。お客様にとって、自分にとって。今後とも御指導御鞭撻、何卒よろしくお願い申し上げます。

改めて、吉川忠英様、御来場いただきましたお客様打ち上げにて美味しい料理お酒を御提供いただきました「ジュレ・ブランシュ」様、宣伝に御協力いただきました皆様に、深謝申し上げます。ありがとうございました。
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2012-01-18 (水)

suihoan2012-01-18

[][][]1/25(水)「吉川忠英の、アコギ!な夜。2」 1/25(水)「吉川忠英の、アコギ!な夜。2」を含むブックマーク 1/25(水)「吉川忠英の、アコギ!な夜。2」のブックマークコメント


Facebookを始めたりしておりまして。TwitterFacebook、此処はてなダイアリー、作りたいと思い続けているホームページ。そういったものを連動させて「酔呆庵/洋酒店醇」ワールドを構築したい、などと考えているわけです。しかしいかんせん、頭の廻りが悪い。そして怠惰。何とかしないとなあ、と。

さて、今回の更新は再び、告知に使います


「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」にて、再びのライヴです。

「達人の(意外に早い)帰還。/吉川忠英の、アコギ!な夜。2」
日時/2012/1/25(水)  18:00 OPEN/19:00 START
at 洋酒店醇/STRANGE BAR JUN(長野県松本市大手2-7-12)
料金/2,500円(1ドリンク付)
客席/15席
f:id:suihoan:20120118134329j:image:w640
Chuei Yoshikawa Official Site → http://chuei-yoshikawa.com/

1971年デビューから40年余。日本フォークポップスロック。その長い歴史のなか、関わった作品は数知れず。レコードCDラジオ…、あなたは間違いなく、どこかで彼のギターを聴いている。 アコースティックギターの達人にして、サービス精神溢れるエンターテイナー、吉川忠英。 昨年11月ライブから2ヶ月、意外に早く「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」に帰ってきます


またしても、一週間前になってのバタバタな告知となっております学習能力がなくていけませんですね。前回お出でになれなかった方、再び聴きたい!という方、そんなことをやっておるのか初めて知った、という方。もうとにかく、お出でいただきたい、のひと言。伏してお願いを申し上げる次第です。何卒!
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2011-12-31 (土)

[]2011年の終わりに 2011年の終わりにを含むブックマーク 2011年の終わりにのブックマークコメント

昨日をもって、「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」は2011年の営業を終了しました。
この一年
当店に通ってくださった方。
お出でくださった方。
気に入ってくださった方。
いくらかの利用価値はあると思ってくださった方。
折に触れて気にしてくださった方。
意識の隅に留めてくださった方。

ありがとうございました。心から、御礼を申し上げます。

忘年会、というものをしていません。
機会がないから、ではありますが。
今年を忘れることはできない、しちゃいけない、とも思うわけで。
積み残している宿題がたくさん。手を付けていかないと。
明日も同じ日が来る保証はない、ということを痛感させられた年でしたから
悔しいことがあり、嬉しいことがあり、好きなひとも増えて嫌いなひとも増えて。
何もかもひっくるめて、日々自体は続く。
ぼくと、ぼくの子たる店は、続くのか?
やれるだけのことをやっていく。それだけですね。

「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」は、2012年1月4日(水)から営業を開始します。
より面白い「場」たることを目指して、動いていく所存です。
来年も、よろしくお願い申し上げます。
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2011-12-01 (木)

[][]第16回まつもと演劇祭・感想覚え書き 第16回まつもと演劇祭・感想覚え書きを含むブックマーク 第16回まつもと演劇祭・感想覚え書きのブックマークコメント


「酔呆庵/酩迷録」、少しずつ動かしていきます

去る11/11(金)〜11/13(日)に開催された「第16回まつもと演劇祭」について、感想を記しておきます
終演後のその場でアンケートに記入、 お渡しすべきものなんですが。あの「お見送り」が、どんどん苦手になっていまして。現場を風の如く去ってしま今日この頃でございます。書いたものを後で届けよう、とも思うのだが、仕事に入ったりしているうちに、ずるずると。
これはやっぱりよくないと思う。なので、ここに記しておくことにしました。証文の出し遅れ、著しいです。何だよ今頃、というものですが、御笑覧いただければ幸い。

信州大学劇団山脈『ぼくのワタを総て君にやる』 11/12(土)12:00~
・とても素直なファンタジィに些か気恥ずかしさを感じつつ、みんな頑張れ、としみじみ頷く。シンプルだが、細部に神経の行き届いたお話作りがなされているのを感じる。
・がなりが多いのには閉口するが、物語上仕方がないか。「柄」を生かしているように見える俳優たちには好感を持つ。とりわけ、木ノ下朱実役・清水奎花には「このひと、もっと観たいな」と思わせる魅力があった。ぬいぐるみうめ吉役・田中もとの、バネのある動きも面白い
・客演・おちやいたかしが押し出し強く笑いを撮り、場をさらう。飛び道具的に機能している一方、違和感も拭えない。

下垣浩/舞沢智子/伊藤享『カミノイヌ 11/12(土)13:30~
伊藤享(b,chapmanstick)、トシ∞ヤンシー(per)による音楽が、ひたすら気持ちよいトリップへと誘ってくれて、素晴らしいの一語。最近こういう音を聴いてなかったよなあ。嬉しくなる。
・下垣&舞沢の動きは伸び伸びと美しく、互いの間に信頼の糸が見える感じ。どこか牧歌的で、幸福感の漂う舞踏
願わくば、観る者の心胆を寒からしめる、兇暴な「刃」を突きつけられたかった。そんな瞬間が欲しかった。
・「まつもと演劇祭」のなかでは明らかに異質な作品、多様性のあるプログラムは個人的には大歓迎。

学生演劇BLUES『ギャラクシー丁稚奉公 11/12(土)15:00~
幕末の志士、しかしその実態は…。軽いツイストの効かせ方、「いい話」に持っていくお話作りは上手。
・各々がキャラクターを立てて熱演。それはいいけれど、コント的な絡みの段取りがぐだぐだで、キレも何にもない。「ユルさ」を武器として、それで笑いが取れていることは感じるが、一方でそれを「逃げ道」にしているように見えてならない。
・客演・おちやいたかしが押し出し強く笑いを取り、場をさらう。ここでも。匙加減の難しい調味料みたいなひとだ。御本人もそれを十二分に判ってやっているように見える。興味深い人物。

幻想劇場◎経帷子『月の雫に濡れながらゆっくりと眠る方法 11/12(土)18:00~
・妖しくいかがわしげなムード、だがそこで語られるのは、毒気一切なしの素直なノスタルジィ、およびそんなに判りやすくていいのですか、とすら思うベタな笑い。その落差が妙に面白い
・アクの強い演技ができる男優二人(斉藤新、神田健太)が、舞台にメリハリ。主人公・ずばっと百瀬のきりりとした立ち姿が、去年よりも洗練されてきた。ニンにあった俳優たちが適材適所、の感。
・余分なことですが。『ネバーエンディング・ストーリー』が上映されたのは、松本中劇ではなく東宝セントラルです。また、松本中劇の閉館に「惜しまれてのフィナーレ」はなかった。突然の終幕でした。

劇団BAT9『君の声』 11/13(日)12:00~
・出演者の陣容ありきで作品づくりがスタートしている、と推察。制約をむしろ生かした上でストーリーをまとめあげる腕に、感心。
キャリアの浅い俳優たちは「自然体」を心がけているようにも見えた。一語一語を丁寧に口にする「楷書」の演技に好感を持つ。「発表会」になっていないことを、喜ばしく思う。
・小道具、音響等、細部に眼の行き届いた舞台俳優たちの落ち着いた演技を支える空間になっていたように思う。
・ただ、三分割された空間DJブースは真ん中に配置されるべきではなかったか。そのほうがより「ラジオ局らしさ」を伝えることになり、物語の「芯」もより明確になったのでは。

れんげでごはん『a Happy Box 11/13(日)14:00~
・主演男優ふたり、加藤吉と宗基のコンビネーションが良。まだまだ異なる表情を見せてくれそう。
お話づくりそのものは巧み。ただ「激しい体温の変化」という設定は、もっと生かせたと思う。彼らが発する高熱を、視覚レベルで伝えるようなことができていれば、より笑いも広がったのでは。
・「病気」の設定が「他者との接触/コミュニケーション不全」のアナロジーや寓意として見え過ぎてしまうのは、惜しい。
音楽の使い方、図抜けたセンス。
・終幕、やや呆気無し。最後にワンシーン、給食技師が出てくると締ったのでは?と妄想小沢鮎美が今後のキーパーソンになりそうな予感も含めて。

RPM-P『奇跡の剣』 11/13(日) 16:00~
自分だけには見えるんだけれど…を逆転させる着想は、良。
・それ以外に良、と思えるところがまったくない。テンポの悪さ、メリハリのなさ、熱気の薄さ…。ひどく稚拙ものしか見えなかった。
後藤ひろひと氏のワークショップを経て集まった方々とのこと。私は後藤氏の講演を聴いただけの者だが、そのときに氏が発していた 「面白さ」に対する貪欲な姿勢エネルギーが、ここには微塵も見えなかった。
・正直、何を見せたいのかが判らず。

Godsound+Studioend『お国と五平』11/13(日)18:00~
・顔のレリーフを配した木板を、人形あるいは仮面として使う着想が素晴らしい。見たことのない世界に引っ張り込んでくれる快感
・本気の情念と下世話なユーモアが混在する作品世界。前回観た際に感じた、野暮ったいアングラ臭が消えているのは良。
・谷崎は面白いですね。その面白さをしっかり伝えてくれることに、感謝したい。
・このセンス、山上たつひこのそれを思い出させる。これは最高の讃辞のつもり。
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2011-11-28 (月)

suihoan2011-11-28

[][][]ありがとうございました ありがとうございましたを含むブックマーク ありがとうございましたのブックマークコメント


二週間も経っていまして。証文の出し後れここに極まれり、まことにお恥ずかしい限りではございますが。
御礼を申し上げます。申さぬわけにはいかない、申さずにはおれない。
いやだから、遅いだろうと。
独りツッコミはこの辺にして。

11/15(火)に当店で開催致しました吉川忠英ギター落語の夜。」、盛況のうちに終了しましたことをご報告申し上げます。
狭い店内に椅子を並べ、さらにステージにあたる畳敷きの小上がりにもお座りいただいた結果、15名のお客様にお入りいただけました。窮屈だったか、と。演者である吉川さんにも、不自由をおかけしたところがあるかと思います。
ただ、狭い空間からこその「濃さ」を持った盛り上がりは生まれたのではないか、と感じています。勿論それはひとえに、吉川さんの見事なパフォーマンスと、それをしっかり受け止めてくださったお客樣方の力によるもの、です。
主催者として、反省すべき点は多々。結果としてお断りせざるを得ない方もあり、申し訳ないことでした。ただまあ、器の状態を変えられるわけでなし。狭い店ならではこそ可能たり得るようなことを、今後ともいろいろと試みていければ、と思います。

6月末の、松本震度5強。店のボトルやグラスに、被害が出ました。掃除をしながら、雑巾に吸わせるために買ったわけではないお酒たちに「申し訳ない」と謝って。
掃除が終わった頃に、腰が痛くなりまして。広義のぎっくり腰、ということのようです。体調が悪いと気持ちも落ちる。改めて思い返すと、店を始めてから最もしんどい夏を過ごしたかもしれません。
夏の終わりから、肉体的にも精神的にも回復の兆しが出てきたのはやはり、お出でくださるお客様のおかげ、です。「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」を、何らかの形で気にかけてくださる方々がある、ということのありがたさが、つまりは自分にとっていちばんの妙薬、でした。

明日もまったく同じ日が来る保証はない。突然「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」の命脈が今日尽きる、それは十分にあり得ることだ。勿論、それは厭だ。
なので、できそうなことはどんどんやっていかないとな、と思うわけです。やりたいことはもの凄く多くて、手に余るのですが。その重みで潰れたりもしているわけですが。それでもやっぱり、やりたいこと/できそうなことはやっていくべきだし、それでいろいろなことが判ったり、また新しいものが生まれるきっかけになったりする。それが何より大事なことだ、と。

11/15「吉川忠英ギター落語の夜。」を起点に、この半年、さらにこの四年余りを振り返り直しています。それによって「方向」のようなものを再確認している次第です。確認に向かわせてくれたファクターは、吉川さんの唄うホーミーだったり、聴いているお客様の顔だったり。その風景をいま回想して感じるのは、11/15を含め「洋酒店醇/STRANGE BAR JUN」のすべての日々が自分の「財産なのだ、ということです。この財産はねえ。貯め込むんじゃなくて、どんどん使わないと。

改めて、吉川忠英様、御来場いただきましたお客様仲介をいただきました「ジュレ・ブランシュ」様、宣伝に御協力いただきました皆様に、深謝申し上げます。ありがとうございました。


※近々、お知らせできることがあるかもしれません。目下、検討ちゅう!
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