大暑初侯

 七月二十三日からは二十四節季の大暑です。もっとも暑い真夏のころです。

 七十二侯の大暑初侯は、桐始めて花を結ぶ。桐の花が梢高く、花を咲かせるころです。

 厚い夏の昼ひなか、職人や大工がしばし休憩して短い睡眠をとることを三尺寝(さんじゃくね)といいます。仕事場の三尺ほどのスペースで、ごろりと横になったのが、その名の由来です。あるいは、日の影が三尺ほど動く小一時間ほどの仮眠とも。

 ここをなんとか乗り切れば、次は立秋です。あくまでも暦の話ですが。


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)