寒露末候 10/18〜

 七十二侯の寒露末候は、蟋蟀(きりぎりす)戸に在り。キリギリスが戸口で鳴くころです。

 十月二十二日には鞍馬の火祭が行われます。かがり火を焚いた街中を、松明を持って練り歩く由岐(ゆき)神社の例祭です。

 旧暦九月十三日は十三夜。後の名月とも呼ばれます。今年の新暦では十月二十一日です。栗名月ともいわれます。旧暦八月十五日の十五夜と併せて、二夜(ふたよ)の月と呼びならわします。十五夜を観て十三夜を見ないのは、片見(かたみ)の月として忌み嫌われます。

  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)