ロシア怪談集

読み終わったのは何日か前だけど今感想を書く。
収録されているのはドストエフスキーとかチェーホフとかの有名な作家ばかり。その上『ロリータ』のナボコフまで。ナボコフってロシア生まれだけどロリータは英語だったんだな、知らなかった。
最初のうちはありがちな幽霊談や吸血鬼みたいなのが多かったんだけど、その中に『妖婆 死棺の呪い』の原作が混じってるとは思わなかった。その『ヴィイ』はゴーゴリ原作だったのか。まぁこれも魔女の話なので昔ながらの怪談だな。
でも中には今でも通用しそうな新しいホラーもあった。『光と影』がそれで、こっそり始めた手での影絵にのめり込むあまりいつも影が気にかかるようになった男の子と、それを心配する母親の話。超自然的な要素はいっさいないのに次第に狂気に陥っていく様子が静かで幻想的。