たこわさ

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響け!ユーフォニアム2 第十ニ回「さいごのコンクール」感想

TVアニメ『響け!ユーフォニアム2』オリジナルサウンドトラック「おんがくエンドレス」
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

遂に全国大会前夜。練習を終え宿泊先で眠りにつく部員達の中、久美子は気持ちが高ぶったのか目が冴えて眠れずにいた。そのままロビーをフラフラとしていると、同じく眠れずにいた秀一と出くわし、お互いの漠然とした不安や久美子の姉の事などを話す。秀一は思い出したかのように渡せずにいた久美子への誕生日プレゼントを取り出すが、それは滝が亡き妻へ手向けたイタリアン・ホワイトをあしらったヘアピンだった――。

感想

後半をあらすじにまとめる自身がなかったので途中までにしたら、なんだか秀一が告白した流れになってしまったが、もちろんそんな事はないのでご安心を(苦笑)。
とは言え、大きな活躍はなかったものの秀一が久美子の中で一定以上の存在であることがうかがえるシーンも多く*1、何気に今回の助演男優賞は秀一だったのではないかとも思う。

演奏シーンが無かったのは残念だったが、関西大会と同じ曲目になるし、銅賞に終わった演奏の再現……というのも中々難しそうなのでやむなしといった所か。その分、人物同士のやり取りであるとか細かい仕草であるとかが凝っていて、映像面で飽きることはなかった。

見どころは何と言っても麗奈の「告白」だが……滝が分かっていてとぼけているのか、それとも本当に気付いていないのか難しい所。滝の性格上後者のような気もするが、どちらにしろ麗奈の恋は前途多難で有ることには変わりなさそうだ。無論、そのお陰で優子らが親身になってくれたという結果オーライな部分もあり、麗奈にとってはプラスの結果にはなったのだろうが。

そして観ていて思わず目頭が熱くなってしまった、あすかが父親からのメッセージを受け取るシーンと、それに対比するように久美子と姉が和解するシーン。例え家族であっても「好き」という言葉を贈ることは結構恥ずかしいものなのだが、久美子は実に気持ちよく姉への想いを口にしてくれた。間違ってもあのシーンを「百合姉妹」のような視点で受け取った馬鹿がいないことを願う。

またあまりクローズアップはされていないが、亡き妻への想いから金賞へ強いこだわりを持っていたはずの滝が、むしろ清々しい表情を浮かべ更には部員達を誇り高く思っているような節が見受けられた点も良かった。きっかけがどうあれ、彼は「教師」としての立場を貫徹したわけだ。

*1:手が触れて敏感に反応したり、貰ったヘアピンを本番時演奏台に置いていたり、姉を追いかける久美子を秀一が微笑ましく見送っていたり。