たこわさ

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #38「天使を狩る者」感想

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 弐 1 (特装限定版) [Blu-ray]
今回の満足度:5点(5点満点中)
(以下ネタバレ)

あらすじ

モビルアーマーに対抗する為、バルバトスの全力を引き出した三日月。その戦闘力は凄まじく、さながら荒ぶる戦神のような戦いぶりに、居合わせた者達はただただ圧倒される。
無事にモビルアーマーを撃破した三日月だったがその代償は大きく、今度は半身の自由が効かなくなってしまう。その姿に、オルガ、クーデリア、そしてアトラの三人はそれぞれ深い苦悩を抱いてしまう。だが一方で、マクギリスやジュリエッタのようにバルバトスの悪鬼の如き強さに魅了、あるいは悔しさを滲ませる者もいて――。

感想

三日月の危うさここに極まれり、といった所か。人間らしい感情を持て余していた彼の、あまりにも悲しい「割り切り」。誰よりもそれを理解しているオルガの苦悩はいかばかりのものか? 「謝ったら許さない」という辺りに、三日月がただ壊れているだけではない事が伺え、それが更にオルガ、ひいてはクーデリアとアトラの苦悩を深くしている。

その一方で、マクギリスもまた三日月の「壊れっぷり」を見習ってしまったのか、何やら覚悟を決めた様子。何とも悪人っぽい笑みを披露してくれたが、彼の場合「私(わたくし)」というものを切り捨てて理想に殉じるタイプである節があるので、悪巧みというよりはある種の自己犠牲を厭わない覚悟を決めたようにも見える。あるいはその逆で、どんなものでも――例え「友」であって利用するという第一期に見せた姿に立ち戻るのか……。

ジュリエッタも何やら道を踏み外そうとしているように見える。最初は「なんだこいつ」と思ったものだが、イオクに対する適切なツッコミ役(というか視聴者の代弁者)として好感度が上がっていただけに、修羅の道へと突き進む姿は観たくない。ラスタル、そしてヴィダールの苦言、その奥に秘められているであろう思いやりを、彼女が本当の意味で理解する頃には手遅れになっているのではないか、とも思ってしまう。

イオクはまだまだ暴走し続けてしまうようで……なんともはや。暴走という意味ではアトラも負けていないのだが(笑)。