ヴァティカン/中国

『朝日』の記事;


中国公認教会、バチカンの反対押し切り?新司教任命
2006年04月30日20時07分

 中国政府公認のカトリック教会「天主教愛国会」が30日、雲南昆明教区の新司教を任命した。バチカンは反対したとみられ、関係改善に向けた中国とバチカンの交渉にも影響を与える可能性がある。

 任命されたのは、愛国会傘下の司教団秘書長を務める馬英林神父。ローマ・カトリック教会系メディア「亜州新聞」などによると、バチカンは馬神父が「愛国会の権益機関に近く、経験も足りない」と任命延期を求めたが、愛国会が強行した。

 バチカンと断交状態が続いている中国では、愛国会が独自に司教を任命してきた。ただ、ローマ法王ベネディクト16世の就任以来、両国の国交樹立に向けた動きが加速。4月に就任した蘇州教区の司教など、双方が承認する例が続いていた。
http://www.asahi.com/international/update/0430/007.html

また、

中国の司教任命に抗議 バチカン
2006年05月05日00時35分

 中国政府公認のカトリック教会「天主教愛国会」が独自に中国人司教2人を相次ぎ任命したことについて4日、バチカンのナバロ報道官は声明を出した。カトリック教会でローマ法王のみが持つ司教任命権を無視したことに強く抗議する内容で、中国とバチカンによる外交関係復活への動きが後退する可能性もある。

 声明は、愛国会が先月30日と今月2日に行った中国人司教2人の任命について、「教会の生命にかかわる行為」「宗教の自由の深刻な侵害」などと非難。「バチカンは様々な機会で、中国当局と誠実かつ建設的な対話の準備があると繰り返してきたが、今回の行為は対話のために好ましくないばかりか、その障害となる」としている。

 バチカンと断交状態が続く中国は、法王による司教任命を「内政干渉」として拒否しており、関係修復の主要な問題となっている。
http://www.asahi.com/international/update/0504/011.html

中国とヴァティカンの対立はデフォルトであり、「4月に就任した蘇州教区の司教など、双方が承認する例が続いていた」ということの方が興味深いか。