取り敢えず、記憶のために。
訃報 萱野茂さん79歳=アイヌ民族初の国会議員を務める
アイヌ民族初の国会議員として参院議員を1期務めた萱野茂(かやの・しげる)さんが6日午後1時37分、札幌市内の病院で急性肺炎のため死去した。79歳。葬儀は12日午前10時、日高管内平取町本町88の1の同町中央公民館。自宅は同町二風谷(にぶたに)79の1。喪主は妻れい子さん。同町の町葬として行う予定。
萱野さんは平取町二風谷に生まれ、アイヌ語を母語として育った。アイヌ民具や民話の収集に尽力し、言語学者の金田一京助のユーカラ研究を助けた。「ウエペケレ集大成」(75年)で菊池寛賞、「萱野茂のアイヌ神話集成」(98年)で毎日出版文化賞を受賞した。
92年参院選に社会党比例名簿11位で立候補し、94年8月に繰り上げ当選。98年7月まで務めた。アイヌ語で国会質問に立つなど、北海道旧土人保護法の撤廃とアイヌ新法制定を訴え、先住民族の権利確立に努めた。
93年には旧建設省の二風谷ダム建設計画を巡り、ダム用地の強制収用を裁決した北海道収用委員会の決定を「アイヌ民族の聖地を奪うもので憲法違反」と、国を相手に裁決取り消しを求める行政訴訟を提起。札幌地裁で、先住民族のアイヌ民族への配慮を怠ったダム建設は違法と認定する判決(97年3月)を勝ち取った(国は控訴断念)。
著書に「キツネのチャランケ」「おれの二風谷」「アイヌの碑」「二風谷に生きて」など。01年秋に勲三等瑞宝章。
(毎日新聞) - 5月7日10時22分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060507-00000002-maip-peo
<訃報>吉行理恵さん66歳=小説家、詩人吉行理恵さん66歳(よしゆき・りえ<本名・理恵子=りえこ>小説家、詩人)4日、甲状腺がんのため死去。葬儀は近親者のみで済ませた。自宅は非公表。
67年に詩集「夢のなかで」で田村俊子賞を受賞。日常の中に人間心理を繊細に描いた小説にも定評があり、81年「小さな貴婦人」で芥川賞を受賞した。ネコ好きとしても知られ、作品にも多数登場する。作家の故エイスケさんと美容師のあぐりさんの二女。兄は作家の故淳之介さん、姉は女優の和子さん。
(毎日新聞) - 5月7日21時12分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060507-00000031-mai-peo