給食費――「未納」と「過重徴収」

かなり以前になるが、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061002/1159774923で「給食費」問題を巡って、


ところで、「未納者」の増減の時系列的なデータというのはあるのだろうか。また、「支払い能力がありながら支払う意思がない「特定滞納者」」と生活困窮者の比率は? マクロなデータを示さないで、徒にモラル・ハザードを煽れば、それは特定の人たちへの社会的バッシングにしか繋がらない気もする。
と疑問を呈した。
安原宏美さん*1によれば、そもそも文部科学省には「未納」についての時系列的データはなく、昨年末に文部科学省が行った調査にしても、「未納」が認められた学校に対して、「増えたと思う」かどうかという主観的感想を訊いたにすぎない。さらに、78.6%の学校が「増えたと思う」という認識を持っていないのだと。
さらに、ここで引用すると曾孫引きになってしまうのだが、1989年の『朝日』に載った元学校教師の述懐。これは年齢から考えて、1970年代か60年代の話であろう;

1989年04月18日 朝日新聞 
「児童の心に食い込む魔性の金(テーマ談話室 お金)
小学校における児童と金とは無縁のようだが、さにあらず、金という魔性が幼い児童の心にまで食い込んでいることが多々あった。<略>(2)今は知らんが東京都が教育補助費を支払い、給食費も立て替えてくれたころ、某校に講師として行ってびっくりした。クラスの3分の1が教育補助児童だった。それもほとんど自営業が多い。その中の1人の親が担任印をもらいに来た。会社の専務で外車に乗って。私は最後まで印を押さなかった。外車をやめ脱税をやめて、本当の月収の証拠を出すまでは承認印を押さないと。以後私を敵視していたらしいが、ただ私としては児童(5年生)には罪がないからその子に対しては他の子と同じように取り扱うため、自分の心と闘った。(xx市 xx文雄 74 元教師)」
「支払い能力がありながら支払う意思がない」親というのは昔からいたわけだ。それにしても、「クラスの3分の1」というのは凄いとは思う。
また、給食費の「着服」とか「過重徴収」というのもそれなりに起こっていて、一応新聞沙汰にはなっているんだ。Eg.、

■不明朗会計:給食費など過重徴収 和歌山の保育園、5年で2000万円以上
 和歌山市有本の私立「ひまわり保育園」(三宅多恵子園長)が、給食費などを保護者から過重に徴収し、過去5年半で少なくとも計約2150万円の収入を得ていたことが27日、分かった。園側は保護者に返還する意向だが、不明朗会計処理があったとして市は立ち入り検査を行っている。
 同園は今月22日、保護者説明会を開き、給食費など計約2150万円の過重徴収や、本来は市から支給されるぎょう虫検査費、尿検査費を保護者から集めていたことを明らかにした。疑問の声が相次ぎ、同園は28日に再度説明会を開く予定。
 給食費は、米などの主食費と副食費に分けられ、和歌山県では3歳児未満の主食と副食費、3歳児以上の副食費が、国などから補助されている。同園は給食費として月額3900円を一律に徴収していたという。
 同園作成の資料によると、過重徴収額は▽01年度約266万円▽02年度約273万円▽03年度約265万円▽04年度約587万円▽05年度約530万円。今年度も4〜9月に約226万円を過重徴収していた。
 同園は定員120人で、0〜5歳児を受け入れている。三宅園長が理事長を務める社会福祉法人「和歌山ひまわり会」の運営で、同会は同県広川町で老人福祉施設なども運営している。
 同園は毎日新聞の取材に「在園児や卒園児にすべて返還する。事務担当者不在で詳細は分からない」としている。【栗原伸夫、最上聡、久保聡】 毎日新聞 2006年9月28日(木)
安原さん曰く、「着服があった学校で「もう払うかよープンプン」とか怒ってる親もいるんじゃないの??」


序でに、(電車の中でケータイを)


このまえ切るの忘れて、目の前のおっさんに携帯マナーシールをこぶしでバンバン叩かれました。怖かったよー。・・・席譲っておきましたわ。
恐いですね。どうして、電車の中でケータイの音を聴くと、みんなああまで凶暴になれるのかよくわからない。といいつつ、私も映画館で場内が暗くなっているにも拘わらずケータイ鳴らしていた馬鹿をボコったことはありますけど。