羊水not 陽水

そういえば、昨年倖田來未が一部の同性愛者にバッシングされたとき、私は擁護したのだが*1、さすがに今回は擁護できない。
さて、


倖田來未「羊水は腐る」騒動 擁護派コメンテーターに飛び火
2008年02月08日15時00分


 先月末に出演したラジオ番組で「羊水は腐る」と発言したことで、活動を自粛している歌手の倖田來未(25)が7日放送のフジテレビ系「スーパーニュース」に出演。一応、本人は謝罪したものの、民放各局のワイドショーで倖田を擁護したコメンテーターがネット上でバッシングを受け、波紋はなお広がっている。

 倖田はほとんどすっぴんに近い状態で、髪は短く切り、いつもの派手なネールもつけず、黒のスーツに白のワイシャツ姿で登場。「倖田來未の発言で傷ついた方たちにとにかく謝りたい」などと涙ながらに謝罪した。

 「倖田は、『35歳を回ると羊水が腐る、ということはこれまで思ったことも考えたこともなかった』と言ったが、インタビュアーは『では、なぜそう言ったのか』など厳しい質問はなかった。謝罪するなら会見でもすればいいのに、なぜ、フジへの出演という形にしたのかも不可解」(ワイドショー関係者)

 倖田の発言はネット上で猛バッシングを浴び、結局、謝罪するに至ったが、民放各局のワイドショーのコメンテーターは意外にも“擁護派”が主流だったようだ。

 「急先鋒はコラムニストの勝谷誠彦氏で、『ある種のいじめだと思う。僕は過剰だと思いますね。もちろん謝ればいいんですよ』と発言。プロデューサーの残間里江子さんは『ちょっと過剰反応。(倖田來未の活動自粛を考えた)周りは男性ばかりじゃないのかな』。ほかにコラムニストの唐沢俊一氏、放送作家山田美保子さんらが擁護していた」(同)

 ところが、倖田への擁護発言をしたコメンテーターがこぞってバッシングを受けるという“二次被害”が発生しているというのだ。

 「『ネットでバッシングを煽るバカがいる』と繰り返し発言し、倖田のCM・広告を自粛した企業批判までした勝谷氏は格好の標的になってしまった。沢尻エリカが舞台あいさつで『別に…』と発言した際には、『オレが最初に沢尻をシメる。ふざけやがって!』とキレたこともあり、『倖田の場合は叩く奴がおかしくて、沢尻の場合は世間と同じように自分も叩いても良いのか?』という意見もあります」(テレビ関係者)

 さらに、山田さんもその発言に噛み付かれ、ブログが炎上してしまった。

 「山田さんは『謝ったんだから許してあげればいいのに』など率直に感想を述べただけだったんですが、『降板させろ』などブログのコメント欄はあっという間に1000件になってしまった。それを受け、『皆様には、大変に不快な思いをさせてしまいましたこと、ここに深くお詫び申し上げます』とブログで謝罪しました」(同)

 公共の電波での発言だけに、世間の反応はかなり過敏だが、倖田が直接謝罪しただけに、そろそろ騒動も収拾してよさそうなものだが…。
http://news.livedoor.com/article/detail/3503039/

最初にこのニュースを知ったとき、一瞬もしかして井上陽水をDISったのかと思いましたが、それはともかくとして。
ところで、上の記事を読んで、勝谷誠彦というのはどうしようもないDQNであることは再確認した。「そもそも下品で馬鹿で暑苦しいだけ」*2だったわけだが。しかし、勝谷誠彦DQN認定したのは倖田來未を「擁護」したことにあるのではない(そもそも記事を読む限りでは、「擁護」したのかどうかも怪しい。何しろ「 もちろん謝ればいいんですよ」といっているわけだから)。そうではなくて、沢尻エリカへのバッシングに加担していることによる。沢尻エリカ問題と今回の倖田來未の失言とは全く性質が異なる。
私見によれば、沢尻エリカがバッシングされたのは、或る種の変な民主化というか平等化の効果である。藝能界一般では、役者とヴァラエティ藝人などの間には明確な差別があった筈だ。沢尻エリカはその差別が消失した、或いは曖昧になってしまったにも拘わらず、役者(女優)として振舞ったためにバッシングされたということになる*3。勿論、その差別は肯定されなければならない。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070325/1174824127

*2:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060801/1154410273

*3:また、特に米国人が指摘しているのだが、日本で藝能人はプロダクションに勤務するサラリーマンにすぎないということも重要だろう。