坊主晒し

『日刊スポーツ』の記事;


峯岸みなみ丸刈り謝罪  研究生に降格


AKB48の峯岸みなみ(20)が31日、この日発売された「週刊文春」に掲載された男性スキャンダルについて、丸刈り姿で謝罪した。動画サイト「YouTube」に、謝罪動画が投稿された。また、研究生に降格する処分を受けたことも分かった。

 動画では、丸刈りになった峯岸が「メンバーやファンのみなさん、スタッフさん、家族、たくさんのみなさまにご心配をおかけして申し訳ありません」と頭を下げて謝罪。「記事を見てはじめに思ったのは、AKB48を辞めたくないということでした。甘い考えなのは分かっていますが、AKB48の峯岸みなみでいたいです。本当にごめんなさい」と涙を流している。

 またこの日、秋葉原・AKB48劇場の戸賀崎智信支配人は、交流サイト「グーグルプラス」で、「今回の報道により、ファンの皆さまに多大なるご迷惑をかけた峯岸みなみを、2013年2月1日付でAKB48の研究生に降格処分とする」と発表した。

 「週刊文春」では、峯岸が今月17日深夜、モデルラブリ(23)の弟で、ダンスボーカルユニットGENERATIONSの白浜亜嵐(19)の自宅マンションに宿泊した「お泊まり愛」が報じられていた。

 [2013年1月31日19時19分]
http://www.nikkansports.com/entertainment/akb48/news/f-et-tp0-20130131-1079173.html

某ワイドショー番組を視ていたら、丸刈りの女が何か謝罪しているらしい映像が飛び込んできた。その番組では、その前後に、女子柔道の「体罰」問題とか大津市の「いじめ」問題を批判していた。しかしながら、この丸刈り晒しに対する批判はなかった。
峯岸みなみ本人の言葉によれば、誰にも相談せずに自発的に断髪したということなのだけれど、このような〈自発性〉をどこまで信じたらいいのか。或いはどこまで肯定したらいいのか。
これに関して、町村泰貴氏の言っていること*1はかなり説得力があるように思えた;

要は禁止されている男女交際をして週刊誌に報じられ、処分を受けるというのに対し、謝罪するという趣旨なのだが、YouTubeの公式チャンネルに彼女が独断でビデオを公開することができるはずもなく、AKB48としてこの映像を晒し者にしていると評価できる。
町村氏は「このビデオで見られることはセクハラ、パワハラ、いじめ、リンチ、そして体罰と呼ぶべき行為だ」という。そして、断髪の自発性については、

制裁を加える側は、本人がそうしたいといったんだ、本人が望んでしたことだと言うだろう。そうしたいと言わざるを得ない状況に追い込んでいることは棚に上げて、自分で選んだことだ、強制はしていないというだろう。
加えて許してほしい方は、自分から望んでしたことだ、誠意を見せたんだと言うだろう。しかしそれはグループに残りたい一心であり、そう言わざるを得ない状況にあるからである。

経済的な理由で、あるいは社会的な名誉や信用などの理由で、不利益を課せられるおそれがあるときに、それを回避したい側が謝罪して許しを乞うという状況は、謝罪する側が圧倒的劣位にあり、謝罪させる側が優位にある。そのような状況下で、謝罪する側が普通ならやりたくない性的行為を強いられるのをセクハラといい、謝罪する側が普通なら我慢できない屈辱を耐えさせられるのをパワハラという。集団内で劣位にある者に望まない行為を強いるのをいじめという。肉体的に傷つけるのを体罰という。普通の女の子にとって、丸刈りにして謝罪するシーンをビデオにとってYouTubeで公開するということは、上記のような力関係にある中では文字通り強制されてやっていることだ。

と述べている。
まあAKB48というのは(山下達郎の言葉を借りれば)「僕の人生に必要ありません」ということなのだけれど*2、このような自虐行為に追い込まれたことは実にお気の毒なことだと思う。また谷本真由美さんと同様に、独逸兵と寝たが故に戦後丸刈りにされて市中引き回しになった女を連想したということも事実だ*3AKB48のイメージはこれで相当悪化したのではないだろうか。或いは、そう思うのはAKB48を「僕の人生に必要ありません」と思う人間だけなのだろうか。また、AKB48のファンというのは禁を破って「恋愛」をしたAKB48のメンバーが頭を丸刈りにして涙ながらに謝罪する自分の映像をネットに晒し続けなければ許すことができないのだろうか。
岩崎夏海が以前アイドル恋愛禁止を擁護していたのだが*4、彼は最近「体罰」を擁護する発言をしていなかったっけ。
そういえば、山田邦子は今何を?