或る種の動物虐待?

菅首相指示による海水注入中断という安倍晋三の虚言」http://d.hatena.ne.jp/tomzt/20120319/p1


古寺多見氏のところ経由で知ったのだが*1、今改めて、2012年のエントリーであると言うことに気づいた。福島第一原発への「海水注入」中止を菅直人が命令したという安倍晋三が発した「デマ」の検証。曰く、


菅元首相の原発対応パッシングのおそらく基になったのが、例の3月12日の福島第一原発1号機への海水注入中断の件だ。それが後の調査や報道ではまったくのデタラメであり、菅元首相からそうした指示が出たこともなく、また実際に海水注入中断が行われていないことも明らかになった。

それでは誰がこのガセネタを流したのか。幾つかの報道を読み取っていくと、そのニュースソースが自民党の元首相である安倍晋三のサイトにあることが明らかになっている。いわば民主党政権への対抗勢力であり、菅直人の政敵でもある自民党の有力政治家が、時の首相である菅直人にダメージを負わせるために虚偽の内容を流したということだ。

それに対して安倍晋三からの弁明は一切ない。それ以上に恐ろしいのがこの男、恥知らずにもいまだに自らのホームページにその虚言をそのままアップし続けている。普通、フレームアップを企てて、それが露見したら政治家にしろ、マスコミにしろ、信用の総てを失う。それがたぶん公的な常識であり、欧米では普通のことだろう。しかし美しい国を主張し続ける胃腸に病気を抱えるこの政治家はまったく無反省なまま、このままいくと次の総選挙で政権に返り咲いた暁にはもう一度政権を目指そうと意欲満々なのである。

このエントリーの目玉は、2011年当時の安倍晋三の言説*2を全文引用していることだろう。史料的な価値。
これを紹介した古寺多見氏はKiuchiだとかKihachiだとかも併せて言及し、読者に或る種のノスタルジアを喚起しつつ、「安倍晋三に連なる人間、それにさらに連なる人間。歴史修正主義者が自分勝手に行った改変が虚偽であるとわかってもそのままゴリ押しを続けるのは当然のことであろう」という。安倍晋三とかに「虚言」はよせというのは、もしかして魚に向かって泳ぐな! 鳥に向かって翔ぶな! というに等しく、或る種の動物虐待を構成してしまう可能性があるのでは? それに、安倍の言説は(例えば)阿比留瑠比のような奴*3にとっては「虚言」どころか〈真実〉であり続けているのだった*4


安倍首相は名誉毀損だ!菅氏提訴も

スポーツ報知 7月12日(金)7時5分配信

 民主党菅直人元首相(66)が11日、自身のブログでまた安倍首相を攻撃した。

 菅氏は、2年前に安倍首相が自身のメルマガで原発対応のまずさを指摘したことについて「名誉毀損(きそん)行為」と非難。「ネットを利用して嘘(うそ)の情報を選挙開始前に流しておいて、それを訂正しないという事は選挙の公平性からも許されない行為」と怒りをぶちまけた。さらに「週明けまでに何らかの反応がない場合には名誉毀損を正す他の手段を検討せざるを得ない」とし、法的手段に訴える可能性も示唆。菅氏は6日付のブログでも「安倍総理の大陰謀」の題で安倍首相を批判している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130712-00000032-sph-soci

ところで、「海水注入」問題には一度しか言及していない*5