『不用去紐約巴黎生活同様国際化』


日曜日、上海外灘美術館*1に陳箴の個展『不用去紐約巴黎生活同様国際化(Without Going to New York and Paris Life Could Be Internationalized)』*2を観に行った。
実は、2006年3月に旧上海美術館で開かれた、陳箴という2000年に巴里で客死した上海生まれのアーティストの展覧会を観ている*3。展示された作品は勿論前回と重複しているものもある。ただ、今回の特徴としては、陳箴の生前の構想に基づき、今回初めて具体化(完成)されたインスタレーションが何点かあることだろう。例えば、1フロアまるごと使った大インスタレーションで、泥によってコーティングされた部屋を出現させた「浄化室(Purification Room)」。或いは、排泄物/マネーの隠喩的戯れ(フロイト的!)である「兌換処(Le Bureau de Change)」。前回の展覧会がどちらかというと〈身体〉にフォーカスされていたのに対して、侯瀚如がキューレーションした今回の展覧会は外部の社会、都市空間への関心にフォーカスされているといえるかも知れない。
展覧会のタイトルの「不用去紐約巴黎生活同様国際化」は1998年のプロジェクト「社会調査――上海2」に引用された、閔行区のマンション広告のコピーから。