第一回講習は、1NTオープンとステイマン

昨晩、一念発起して娘への第一回ブリッジ講習を行った。というのも、「おとうさん今日ブリッジしよう」と催促されたからだ。娘は楽しみにしているのにおとうさんがなかなか乗り気じゃない。続かないなと思っているからか?ま、それでも新しい娘のブリッジノートを買ってきたこともあるし、いくらなんでもそろそろ始めないとな。

どういうことを、どういう順番で進めて行ったら良いか、迷ってばかりでは何も進まない。だから今少しでも自分で必要と思っていることを書きだして、基本になる部分からじっくり始めてみることにした。

以前おかあさんとブリッジ定例会に出た時に、ビディングボックスを使いながら、おとうさんがその場で2つのハンドを作り、ビッドを進めていく練習をしたところ、おかあさんも娘もどちらも楽しかったらしく、理解も進んでいたのを見ていたので、今回もそういう方法でやってみることにした。最初の回の模様を書いてみよう。

お題は1NTオープンと、ステイマンコンベンション。

1NTオープンは、ここ1年くらい「15-17HCPがあって、シングルトンスート(1枚だけのスート)がないものは1NTとオープンしましょう」と言ってやってきた。レスポンダの答え方も工夫しながらなんとか持ちこたえてきたが、そろそろ普通に教えてもいい状態と思ったので、今回から普通に教える。

1NTは、15-17のバランス・ハンドでオープンする。バランス・ハンドとは、スートの分かれが4333,4432、5332のどれか。すなわち少ないスートでも2枚、これが1種類しかない形。バランス・ハンドでないものは、あんこの入ったバランス・ハンド、すなわちアンバランス・ハンド。

さて、ステイマン・コンベンションだ。娘の手にはスペードとハートが4枚で、4432の12点のハンドを持たせる。そして、「ゲームビッドすべきなのは、2人合わせて25点以上の時です」「はい」

「レスポンダは、最低何点あれば、ゲームがありますか?」「ん、えーと、おとうさんは最低15点あるのだから、10点」「はい正解」

「NTオープンの時には、レスポンダがキャプテンです」「知ってるよ」「そうかポリポリ」

「トランプがフィットするというのは、2人合わせて何枚あることですか?」「8枚」「はい正解」

「レスポンダは、メジャースート(ハートとスペード)のフィットを探します。そこで、自分にメジャースートのどちらかもしくは両方に4枚あれば、オープナーとのフィットを探すために、ステイマンを使います。2クラブズと言います。オープナーは、メジャースートを聞かれたので、これに対して4枚あるスートを下から答えます」「はい」

ビディングボックスを取り出して、ビッドの練習。おとうさんはサウス(S)に座り1NTでオープン、娘はノース(N)。

(1)【私】1NTー【娘】2クラブズ(!ステイマン・コンベンション)

「おとうさんが2ハーツ(ハート4枚ある)と言ったら?」「えーと、3ハーツ?」「12点持っているんだよね?ゲームはあるんだよね?」「あ、そうか、じゃ4ハーツ」「そう」

「じゃ、レスポンダの一番少ない点で、ゲームがありそうな点数は何点なの?」「えーと、おとうさんが17点あれば、私は、、、、、8点」「そう」。

「もし8点の時は、ゲームが確定しているわけじゃないから、さっきみたいに3ハーツ、と誘うビッドをするの」「うん、わかった」

(2)【私】1NTー【娘】2クラブズ(!ステイマン・コンベンション)

「おとうさんが2スペーズ(スペード4枚ある)と言ったら?」「えーと、うーんと、ハートのフィットがないから、、3スペーズ?」「いや、そうじゃない。ハートもスペードも8枚のフィットがないことがわかったんだよね?そしてゲーム点があるんだよね?」「あそうか、3NT」「そのとおり」「じゃ、おとうさんがスペードもハートもどっちもあったらどうなるの?」

(3)【私】1NTー【娘】2クラブズ(!ステイマン・コンベンション)

「おとうさんが2ハーツと言ったら?」「えーと、、、、、3NT」「そう、そのとおり。ハートのフィットがなくて、ゲーム点があるから、3NTって言うんだよね!素晴らしい」

「えっ、でも3NTって言ったけど、もしおとうさんがスペード4枚も一緒に持っているんなら、4スペーズって言ってくれるんだよね?」「はいそのとおり。パチパチ!。おとうさんはメジャースートを下からビッドするから、ハートもスペードも4枚あるときは、いまみたいにハートからビッドするよね。」

「それに対して、レスポンダが3NTとビッドしたということは、もともと4枚のメジャーを持っている時にステイマンを使う約束だから、ハートのフィットがなくて3NTを言ったことになる。ということは、ステイマンを使った人はハートは4枚なかったけどスペードが4枚あった、ということが、1NTのオープナーにはわかるわけだ」

「だから1NTオープナーは、レスポンダが3NTと言っても、自分が4枚のスペードを持っていたらきちんと4スペーズに直す。レスポンダは、オープナーが直してくれることを知っているから、安心して3NTって言えるんだね」「そうだね。わかった」

というわけで、ステイマン・コンベンションの難しいところはすんなりと理解したようだ。感心。(3)の、スペードフィットがあるんだけど、1NTオープナーが両メジャーを持っているので2ハーツから始まるビッド展開は、最後に1NTオープナーが3NTから4スペーズに直すところのコツが、わからない場合が多いことがある。そこんところをすんなり理解した娘は、けっこうビッドを楽しめるのかもしれないと感じた。

あと、2回ほど復習したら、次はジャコビー・トランスファーを教えようと思う。

その前に、エスタブリッシュとプロモートの解説と練習、そして「アンブロック」のプレイの練習だな。おとうさん、続くかなぁ、、、