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 はじめに

2004/11/29(月)

 他の方のレビューをメモ+リーヴの本を少し

※ 他の方のレビューを取りあげるときも[レビュー]のカテゴリーに含めていたりします。

[book] マイクル・コナリー、エルロイ香雪ジャーナルより)

さてわたし自身はというとハードボイルドの古典(?)に関しては有名作品を一通り読み、文学史的な知識も一通り勉強してみた程度の人間であるので以下は乏しい知識から書くものに過ぎないが、マイクル・コナリーについてはレイモンド・チャンドラーに興味を持って作家になったそうで、特に初期作品ではリスペクト?という感じにチャンドラーの影響というかネタがぼろぼろ出てくるわ、チャンドラー論も講演しているくらいでもあり、チャンドラー的ハードボイルドのストレートな後継者としてはやっぱり名前を挙げておきたいなと考えた

対してジェイムズ・エルロイはそれよりもっと広くて、もはやエルロイならではの文学を生み出しているのではないだろうか

 なるほどー。このあたりの分野は、私はチャンドラーを2冊読んだ程度なので皆目わからないな。香雪の2文字をATOKで前に登録したし、yukattiさんを頼りに手探りだな。

 ハードボイルドな在り方には、むしろ透徹するような視点を持つSFを通して出会ってきたように思う。あとはパーネル・ホールの『探偵になりたい』がおもしろかった(これは単純にタイトルのおもしろさで選んで読んだ。同じシリーズで『撃たれると痛い』などもあったので)。

パーネル・ホール『探偵になりたい』


 さらにメモ。

私はフィリップ・マーロウの魅力を最近発見した、ハードボイルド初級者です。ダシール・ハメットの「マルタの鷹」もゆっくり読み直してみると、本当に面白く感じて自分でも驚いています。こんな私が読むべき名作を薦めてください。海外の作品限定です。人力検索はてなの質問と回答)


 ……ただ、ハードボイルドな生き方ってかなりつらいでしょ。これでもだいぶ自分のことも人のことも言わずに黙っているつもりだけど。

 あまり世の中のダークな面、ダーティーな面には触れない方がいいようにも思うし、他人にも触れさせない方がいいようにも最近思うようになった。啓蒙とかほぼ無意味だし。その無力感からはじめるとか、そこから立ち上がるなんて、ね。そんな困難にいったい人は耐えられるのかという。投げたくはないけど。

 みたいな徒労感をクリストファー・リーヴの本はだいぶ慰め、力づけてくれそうだ。まだ全然読んでいないのでレビューは先にするけど、「第二章 ユーモア」から少しだけ引用。ちなみにウィルというのはリーヴの息子さんで、この時点で9歳ぐらいだろうか。

からかわれることで、心は安まるものなのだ。お気に入りは、食卓につこうとしてしばしば車椅子をテーブルにぶつけてしまうとき、ウィルが「イカれたドライバーがくるよ、気をつけて」などといって、自分の皿を持ち上げるシーンだ。

 その少し前にはこうある。

今や、私は話せるようになり、晴れてユーモアの好餌となった。まず自分で試してみたのはこうだ。

看護士:朝、病室にやってきて「ご気分はいかが?」

私:「そうだな、喉がちょっとイガイガしていてね。鼻はかゆいし、爪も切らないと。あ、それから、身体が麻痺しちゃっててね」

 まだちゃんと読んでいないこともあり、彼の信仰には少し留保をつけている(真っ向から反対などではなく、文字通り留保)のだが、得られるものは大きそうだ。

 血液型と星座と疑似科学、統計の「ウソ」、情報リテラシー

「血液型」番組渋谷系@はてなより)

<血液型番組>「性格決めつけ」視聴者から抗議相次ぐ

についての記事。

だからこれってあんま真面目に議論する対象じゃない!

こういうもんは、逆手にとって自己演出して遊べるくらいじゃないと

まーそうは言っても、いつもそればっかじゃまずいから

たまにきちんと内容の検討して見せるくらいの真面目さがあれば

それで十分だと思うんだけど

(引用にあたり、二重の改行がある箇所をそれぞれ一つにしました)


 その通りなんだけど、ただそれは向ける相手が違うようには思います。血液型占いを真に受けて、他人や自分を決めつける人がいる。また実際にそれで否定的な評価を断定的に言われ続けて、悲しい思いをし続けている人もいる。人間の判断力はそれほど自由ではない。事実としてはそれが先に来るんですよ。

 だから、「抗議する人が番組の内容を馬鹿正直に真に受けている」というよりも、「馬鹿正直に真に受ける人が実際に多いから、もう少し内容に気をつけて欲しいという抗議が来る」のだと思う。だから抗議は方向性として妥当なんじゃないかな。


 「あるある大事典」とかが、大げさに面白おかしく作った、スポンサーのための半分やらせの番組(参照)ということは私はわかっていますが、わかっていない人が大半。わかっていない人を罵るんじゃなくて、わかっていない人がいるんだからそういう人に配慮しなければ。


 たとえば、星座別に見た交通事故の特徴という徳島県警のページがある。「決して星占いではありません。」と書いてあるけど、これは星占い(非科学的)でしょ。だって、星座ごとにあきらかに事故件数に違いがあるように見えるけど、星座ごとの人数の違いが計算に入ってないから

 説明するのが面倒なんだけど、たとえば、「すべての交通事故のうち、血液型がRH-の人の事故の割合は極端に少ない」→「RH-の人は事故を起こしにくい。これは血液型占いではありません」と言っているようなもの。

 誕生日の時期にはかなりのばらつきがある。妊娠・出産時期自体にかなりのばらつきがあるから(職場の年間スケジュールや結婚式の時期などとの関係で)。だから星座ごとの人数を計算に入れないと、統計としてほとんど意味がない。たとえば100人中の12人と200人中の16人では意味が違う。

 もちろん徳島県警としては「どの星座の人は事故を起こしにくい」とまで書いていないけど、「時間帯別」「曜日別」「事故類型別」「違反別(第1当事者)」とそれぞれ星座別にさぞ意味があるかのように、詳しく表を作っているのはどういう意味があるのだろう。「特徴」として星座という切り口を用いるのはあきらかにミスリーディング。税金でもっと他の役に立つ仕事をして欲しいもんだ。

 この徳島県警のページについて批判的にとりあげているところが今まで見あたらないこともあり、例として書いておきます。

 内輪の毛づくろいと情報の大海

[ネット世界]最近思ってたことを延々と綴るよLST-another sideより)

 私も読冊日記のその部分を当時読んで似たような感想を持ちました。

 それよりも前に(読冊日記だったか忘れたけど)他の箇所で「インターネットは関心を広げない、違う考えの人と出会ったりしない。タコ壺のようにそれぞれが関心のあることを調べ、同じ関心のある人とだけ知り合う」みたいな文を読んで、そうだなあと思った(もっと的確な表現だったのだけど忘れてしまった)。まあ実際には私は関心の範囲を広げてもらったと思っているし、程度問題ではありますが、基本的にはそう。


 それとは別の話として、以下にも共感。

いやだって、私が興味のある社会問題とかについて本気で熱く語ったり*4しようもんなら、すぐに皆会話から降りそうだもん。ていうか、そういう空気がひしひしと伝わってくる。取り敢えず北海道でもそこそこ頭が良い(らしい)学校に通っている人間でも殆どがそうなんだから、他はさもありなんでしょうな。

 こういうのは最近特に強く思う。これは、「社会問題について発言する人はもう確固とした考えが頭の中にできていて、人の話を聞く余地のない、話が通じない相手だ」という先入観が世の中にあるからかもしれない。そして実際にその先入観があたっていることが多いから、まともに話す(聞く)姿勢のある人がいちばん損をしている。

 参加型ジャーナリズムがどうとかいう昨今の議論の前提として、うなずき合い以上の会話をすることがいかに難しいか(外国は知らないけど、少なくとも日本では)。ネットでも、建設的な議論をできている人たちというのはほんの一部分。あとは感情的な相手の人格に対する非難・攻撃がほとんど。そのレベルで話す限り、「あいつは格好つけて知識をひけらかしているが幼稚だ」「いやそういうことをいうお前こそが、どう見えるかにこだわっている」という次元に終始して、みんなが消耗して終わるだけ。


 でもなあ。毛づくろいとしての感情交流に終始しているのは、なんだか不気味(引用されている読冊日記を改めて読んで)。ウバガワとかもそのあたりの話だな。見下しているとか自慢していると思われないために卑下してみせる(姥皮をかぶる)ことが不可欠とされる人間関係。ある意味での「思いやり」だけが発達していき、そういう「思いやり」を示さない人は「空気読め」と言われ排除される。

 時代が何歩も逆戻りしているんじゃないか。時代というよりも……うーん。マズローの欲求の段階の話を思い出す。そんなにみんな寂しいのかな。

tanachitanachi 2004/11/30 09:07 わたくち、几帳面のB型でござる。

summercontrailsummercontrail 2004/11/30 13:24 「B型なのに凡帳面、そんなのうそだ!それって絶対A型だ!も一度検査してみなYO」(ヒップホップっぽい動きとともに。でも超棒読みで)

syukusyuku 2004/11/30 14:30 几帳面の反対語は、ずぼら? それとも、おーざっば?

tanachitanachi 2004/11/30 15:39 >左近 献血したから合ってるYo!
>祝姉 おーざっぱだと思う。

manabeyokomanabeyoko 2004/11/30 18:32 マズローの欲求が下から満たされてないのかな???
謙虚さがなければ嫌われるし、自信がない=謙虚みたいになってるし・・・感情を出しすぎることが幼稚なこと、と初めて知った。大人って大変。
排他的にするなって言ってる人が一番排他的。
先入観や思い込み、やっぱりどこかで持ってるのは否めないですよね。けど、それを覆していくのも楽しいかも(笑)

summercontrailsummercontrail 2004/11/30 21:34 祝どん、「ちゃらんぽらん」もありまっせ〜

summercontrailsummercontrail 2004/11/30 21:41 たな「血」はB型かもしれないけど、それは血の方が間違ってる!血迷ってる!(血液型占いを信じて疑わない、子犬のようなピュアな目で)

summercontrailsummercontrail 2004/11/30 21:56 manabeyokoさんもマズローをご存じでしたかー。マズローって検索してもいまひとつなので、「あれ?意外に知られてないの?」と思ってたとこ。まず郎。
 私が心配なのは、「俺は謙虚じゃないから最初から期待するな」「俺を攻撃したら痛い目に遭うぞ」とナイーブに虚勢を張る人が増えることです。それが格好いいと周りも思ってしまうのが痛々しい。
 自分のは楽しいけど、他人の先入観に反する言動は相手をひどく傷つける場合があるのが難しいですね。
 感情を出すときにも相手への思いやりが根底にちゃんとあれば、全然幼稚じゃありませんよ。
感情をおさえて接すると、今度は逆に「謙虚そうだから自信がない人だ」という人もいるので、あまり気にせずいきましょう。

papersearcherpapersearcher 2004/12/05 20:19 >この徳島県警のページについて批判的に〜
Japan Skeptics心理分科委員会のホームページに、
「星座と交通事故」というページがあります。
http://petat.com/users/skeptics/astrology.html

summercontrailsummercontrail 2004/12/05 22:15 papersearcherさん、はじめまして。情報ありがとうございます。その後、私の記事へのトラックバックなどで、まとまったページがかなりあるのを知りました。現時点でトラックバックをいただいたサイトについて後でごく簡単に触れるつもりですが、その際にpapersearcherさんに教えていただいたページも一緒に掲載しようと思います。